未来の悪役令嬢

えりんこ

文字の大きさ
31 / 70
第2章 怒涛の学園生活の始まりですわ

嵐を呼ぶ候爵令嬢

災難は忘れた時にやってくる   御機嫌よう アンジェリーナです
 
その日の放課後は久しぶりに生徒自治会の仕事が少なく役員全員まったりと過ごす事が出来た。
「お茶でも入れましょうか?」 
アンジェリーナが書類を片付けながら言った。

「ああ、良いね 頼んで良いかい?」自治会長のクレールが賛成する。
「アンジーちゃんのお茶最高だもんな」
相変わらずのおどけた感じのヨーラン 全員が手を休め休息する事に賛成をする。

(たまにはこんな放課後も宜しいですわね。)
アンジェリーナとマリーはお茶の支度を始めた。
最初にお茶の支度を始めた時は アルゼンマが平民なので自分が入れると言っていたが
アンジェリーナの淹れたお茶がとても素晴らしく美味しかったのですっかり任せてくれる様になった。
それになんといっても彼女が差し入れしてくれる御菓子が絶品すぎる。
王都中の中で1,2を争うレストランで出される品物が食べられるのは生徒自治会の特権であろう。
 食べられる幸せ 美味しいは正義であった

そんな至福の時間は物の見事に破壊された そうが遣って来た
「クレール!今日こそは私を生徒自治会に入れる気になりまして?」 
ノックもせず一人の令嬢が入ってきた

吃驚して令嬢を眺める 何方でしたっけ?この方? アンジェもマリーもサミュエルも唖然とするしかない
「アリアーヌ、殿下達の御前だ 無礼だぞ」
クレールが少し焦った様に言う  アルフレッド達は慣れているのか何も言わない。 
アリアーヌと呼ばれた御令嬢は姿勢を正すと

「サミュエル殿下、大変失礼しました」と美しい挨拶を交わした。 
「あっ、あの、クレール先輩 此方の方は?」マリーが恐る恐る聞く。
本来大人しいマリーはこの手の御令嬢は苦手である。が皆がいる気安さで問いかけた。

「ああ、失礼しましたわ。私、アリアーヌ=クラルティと申しますわ。高等部の二年ですわ。其方はマリエッタ様ですね? アルフレッド様のお妹さんの。 其方はアンジェリーナ様ですね お久しぶりです 覚えていらっしゃいますか?」 
金色の髪の毛 紺色の瞳 この方・・・髪型 それは見事なドリルだわ。
うわー初めて見ましたわ ドキドキしちゃいますわ お蝶○婦人が現実に・・・・
嫌、待って ドリルは初めてじゃないわ 私知っていますわ ドリル・・・・ドリル!!

「えーっとアリアーヌ様??もしかしてクラルティ侯爵家の?」
「お知り合い?なの?アンジー?」
お知り合いというか・・・「覚えていて下さったのね アンジー様」
そうね・・・忘れられませんわ そのドリルと高飛車な態度
まるでステレオタイプの悪役令嬢そのままですもの

「幼少の頃 一寸ね・・・」余りにも絵に書いたような悪役令嬢っぽいので今まで避けていました
このご令嬢 記憶から消していましたわ たった今まで。

「ホッホホホ。アンジー様やマリー様には劣るかも知れませんが私も名門 クラルティ家の娘ですわ。生徒自治会に入れないなんておかしいじゃございません事? ユーリアは勿論の事 平民のアルゼンマに劣る訳はございませんわ。本来なら口も利けないほどよ 私にたいする態度改めなさいな」

自治会のメンバーはゲッソリしていた この嵐のようなご令嬢の襲来に。
今一良く分かっていないのが新入生の三人だ。 だがこの人に関わってはいけない事は本能で分かった。
特にアンジェリーナは子供の頃一度会っただけだが二度と関わるのは止めようと誓った事まで思い出した。
最初に口を開いたのはアルフレッドだった

「クラルティ嬢 何度も申し上げているつもりですが 自治会に入るには色々条件がございます。申し訳無いがそれを満たしてないと入会をお断りしております。それではお帰りはあちらです 御機嫌よう」

有無を言わさず部屋から追い出す 手馴れている 何か喚いているみたいだが誰も彼も知らない振りをしている
「「「何だった(んだ?)((んでしょう?))」」」三人の心は一つだった

「吃驚させたみたいだね あれは何時もの風物詩みたいな物よ」ゲンナリした顔でユーリアが言う
「侯爵令嬢だと言う事は分かったが何であんなに偉そうなんだ?」サミュエルが呟く
「彼女はね生徒自治会と言うステータスと後は」チラッと振り返り
「愛しの婚約者といたいのよ」
ウンザリとした顔でアルゼンマが呟く 
「婚約者 とは?」
「クレールよ」
「「「「えーーー」」」

そうですかあの凄まじい御令嬢はクレール様の婚約者ですか そうですか・・・・
「まったく 幾ら言っても諦めないんだからしつこいよね 俺だってたかが子爵家の息子だって散々馬鹿にされてるんだよ」
ヨーランが面白くなさそうに口を尖らす 益々悪役令嬢風ですわね。

「私なんか平民だからもう酷いなんてもんじゃないよ 今日はまだ大人しかったわね?」
「それはアンジーとマリーが・・それにサミュエル殿下がいらしたからだろう。彼女は自分より立場が上の人間じゃないと見下した態度しか取らないよ 今までだとアル様と第一王子殿下とサミュエル殿下の姉姫達くらいだね 礼儀正しくするのは」
吐き捨てるようにユーリアが言う 何時もは人の事を悪く言わない男前なお姉様なのに 余程、腹に据えかねているんだろう。 
「婚約者であるクレール様にはどうなんですか?」思わず聞いてしまった

「クレール会長には そうだな自分のみたいな態度だな」
今まで黙っていたアルフレッドが話し出す 
「うーん 彼女は一言で言うと傲慢・・昔からそうなんだ」諦め顔のクレールが言った

「確かに彼女の尊大な態度は良くないけど かと言って女性関係が乱れてるのは感心しないな クレール?」
えっ?え? 女性関係が乱れているですって? 真面目そうなクレール様が?

「女たらしに見えないだろ クレールこいつ。 中等部の頃から女にだらしなくてさ 何度、揉め事を起こしてるやら。」ヨーランは遠い目をした。
「失敬だな 君達は 揉め事など起こしてはいない 全て見解の相違だ」   
人は見かけによらないって本当ですわね。呆れましたわ。

「高等部って乱れてんな・・・・」とサミュエルが呆れ顔をする
「クレールと一緒にするな 心外だ」先輩方怒っていますわね

「だからアリアーヌ嬢が執着する気持ちも多少は分からなくも無いけどね」 
高位貴族の場合政略結婚は仕方が無いとは思いますわ 学園の生徒でもかなりの割合で婚約してる方多いですものね 平民にしても手広くご商売してらっしゃる方は婚約者がいらっしゃるのよね。

好奇心でつい、他の先輩方の恋愛事情を聞いてみた。
「ユーリア先輩とアルゼルマ先輩は(婚約者)いらっしゃいますの?」
こんな時でもないとお姉様方の事聞けませんわ。

「私は社交界デビューして直ぐに婚約が整ったぞ。同じ伯爵家の嫡男で5歳上の方だ」
アンジェリーナとマリエッタは年頃の娘らしくキャーキャー言っている
何時の世も人の恋バナは楽しい
「アルゼルマ先輩は?」 
「えっ、私?本気で聞く?」 
何か拙い事でも有るのかしら?
「アルゼルマの婚約者なら其処にいるよ」とアル様が微笑む 視線の先にはヨーラン先輩が罰の悪そうな顔していた。  えー このお二方婚約者同士だったんですか? 全然分からなかったですわ

「えっ、信じられません そんな雰囲気なかったので やはり親同士で決められた婚約ですか?」
マリーはこの組み合わせに納得出来ないのだろうか彼女らしくも無く食い付き気味だ。 
うん その気持ち分かりますわ~

「俺達、そんなに似合わない?」
ヨーラン先輩が拗ねている 横でアルゼンマ先輩が笑っていますわ
「私達 実は幼馴染なんだ。平民と貴族なんだけどね。親同士も仲良くて小さい頃から良く遊んでいたんだ それで どうせなら結婚させちゃえって事になって 現在に至ります。」

どこかで聞いた様な話ですわね。気のせいでしょうか? きっと気のせいですわ
「俺は貴族って言っても兄貴もいる次男坊だし弟もいるし 大体、アルゼンマの家の方が裕福なんだぜ。親父さんかなりの大商人で 男兄弟に囲まれて大事にされてる 家じゃお姫様扱いだもんな」

初めて見ますわヨーラン先輩のそんな優しい顔 アルゼンマ先輩愛されていますのね
ふと 横を見るとマリーが寂しそうな顔してますわ・・・如何なさったのかしら?

「マリー?如何なさったの?何か寂しそうですわよ?」小声でアンジェリーナが聞いてくる マリーは
「大丈夫よ 只、先輩達が羨ましいな~と思っただけ。アンジーは?幸せ?お兄様と婚約していて」
マリーいきなり此方に振るのは止して下さいな 何故なの?どうして皆様 私の事見ておりますの?

アルフレッド様も此方をじいっと見ておりますわ。私、ピンチでしょうか?
でも 自分の気持ちを正直に申し上げても宜しいですわね このメンバーだし まあいいでしょう

「私、アルフレッド様の事を心よりお慕い申しておりますわ 婚約して長い時間が経ちますがアルフレッド様以上のお方など考えられないと、特に思えて来ましたわ。これで宜しくて?」
恥らうようなアンジェリーナはまさに光彩奪目 まばゆいばかりの美しさだった 

アルフレッドは眉目秀麗な顔を綻ばせている 甘いピンクな空気が生徒自治会室を包んだ
((((甘いーー砂吐きそう)))) サミュエルとマリエッタ以外全員の気持ちは一つだった
幼馴染の二人にとっては何時もの事だった  








感想 34

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

田舎娘をバカにした令嬢の末路

冬吹せいら
恋愛
オーロラ・レンジ―は、小国の産まれでありながらも、名門バッテンデン学園に、首席で合格した。 それを不快に思った、令嬢のディアナ・カルホーンは、オーロラが試験官を買収したと嘘をつく。 ――あんな田舎娘に、私が負けるわけないじゃない。 田舎娘をバカにした令嬢の末路は……。

【完結済】隣国でひっそりと子育てしている私のことを、執着心むき出しの初恋が追いかけてきます

鳴宮野々花
恋愛
 一夜の過ちだなんて思いたくない。私にとって彼とのあの夜は、人生で唯一の、最良の思い出なのだから。彼のおかげで、この子に会えた────  私、この子と生きていきますっ!!  シアーズ男爵家の末娘ティナレインは、男爵が隣国出身のメイドに手をつけてできた娘だった。ティナレインは隣国の一部の者が持つ魔力(治癒術)を微力ながら持っており、そのため男爵夫人に一層疎まれ、男爵家後継ぎの兄と、世渡り上手で気の強い姉の下で、影薄く過ごしていた。  幼いティナレインは、優しい侯爵家の子息セシルと親しくなっていくが、息子がティナレインに入れ込みすぎていることを嫌う侯爵夫人は、シアーズ男爵夫人に苦言を呈す。侯爵夫人の機嫌を損ねることが怖い義母から強く叱られ、ティナレインはセシルとの接触を禁止されてしまう。  時を経て、貴族学園で再会する二人。忘れられなかったティナへの想いが燃え上がるセシルは猛アタックするが、ティナは自分の想いを封じ込めるように、セシルを避ける。  やがてティナレインは、とある商会の成金経営者と婚約させられることとなり、学園を中退。想い合いながらも会うことすら叶わなくなった二人だが、ある夜偶然の再会を果たす。  それから数ヶ月。結婚を目前に控えたティナレインは、隣国へと逃げる決意をした。自分のお腹に宿っていることに気付いた、大切な我が子を守るために。  けれど、名を偽り可愛い我が子の子育てをしながら懸命に生きていたティナレインと、彼女を諦めきれないセシルは、ある日運命的な再会を果たし────  生まれ育った屋敷で冷遇され続けた挙げ句、最低な成金ジジイと結婚させられそうになったヒロインが、我が子を守るために全てを捨てて新しい人生を切り拓いていこうと奮闘する物語です。 ※いつもの完全オリジナルファンタジー世界の物語です。全てがファンタジーです。 ※この作品は小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。

妹に傷物と言いふらされ、父に勘当された伯爵令嬢は男子寮の寮母となる~そしたら上位貴族のイケメンに囲まれた!?~

サイコちゃん
恋愛
伯爵令嬢ヴィオレットは魔女の剣によって下腹部に傷を受けた。すると妹ルージュが“姉は子供を産めない体になった”と嘘を言いふらす。その所為でヴィオレットは婚約者から婚約破棄され、父からは娼館行きを言い渡される。あまりの仕打ちに父と妹の秘密を暴露すると、彼女は勘当されてしまう。そしてヴィオレットは母から託された古い屋敷へ行くのだが、そこで出会った美貌の双子からここを男子寮とするように頼まれる。寮母となったヴィオレットが上位貴族の令息達と暮らしていると、ルージュが現れてこう言った。「私のために家柄の良い美青年を集めて下さいましたのね、お姉様?」しかし令息達が性悪妹を歓迎するはずがなかった――

片思いの貴方に何度も告白したけど断られ続けてきた

アリス
恋愛
幼馴染で学生の頃から、ずっと好きだった人。 高校生くらいから何十回も告白した。 全て「好きなの」 「ごめん、断る」 その繰り返しだった。 だけど彼は優しいから、時々、ご飯を食べに行ったり、デートはしてくれる。 紛らわしいと思う。 彼に好きな人がいるわけではない。 まだそれなら諦めがつく。 彼はカイル=クレシア23歳 イケメンでモテる。 私はアリア=ナターシャ20歳 普通で人には可愛い方だと言われた。 そんなある日 私が20歳になった時だった。 両親が見合い話を持ってきた。 最後の告白をしようと思った。 ダメなら見合いをすると言った。 その見合い相手に溺愛される。

病弱設定されているようです

との
恋愛
『あのようにご立派な家門にお産まれになられたのに⋯⋯お可哀想なご令嬢だそうですのよ』 なんて噂が流れているけれど、誰も会ったことがないミリー・ミッドランド侯爵令嬢。 ネグレクトなんて言葉はない時代に生まれ落ちて、前世の記憶を取り戻したら⋯⋯。 前世の記憶と共に無双します! 再開しました。完結まで続投です。 ーーーーーー 恋愛小説大賞27位、ありがとうございました(感謝) ゆるふわの中世ヨーロッパ、幻の国の設定。 完結確定、R15は念の為・・

ボロボロになるまで働いたのに見た目が不快だと追放された聖女は隣国の皇子に溺愛される。……ちょっと待って、皇子が三つ子だなんて聞いてません!

沙寺絃
恋愛
ルイン王国の神殿で働く聖女アリーシャは、早朝から深夜まで一人で激務をこなしていた。 それなのに聖女の力を理解しない王太子コリンから理不尽に追放を言い渡されてしまう。 失意のアリーシャを迎えに来たのは、隣国アストラ帝国からの使者だった。 アリーシャはポーション作りの才能を買われ、アストラ帝国に招かれて病に臥せった皇帝を助ける。 帝国の皇子は感謝して、アリーシャに深い愛情と敬意を示すようになる。 そして帝国の皇子は十年前にアリーシャと出会った事のある初恋の男の子だった。 再会に胸を弾ませるアリーシャ。しかし、衝撃の事実が発覚する。 なんと、皇子は三つ子だった! アリーシャの幼馴染の男の子も、三人の皇子が入れ替わって接していたと判明。 しかも病から復活した皇帝は、アリーシャを皇子の妃に迎えると言い出す。アリーシャと結婚した皇子に、次の皇帝の座を譲ると宣言した。 アリーシャは個性的な三つ子の皇子に愛されながら、誰と結婚するか決める事になってしまう。 一方、アリーシャを追放したルイン王国では暗雲が立ち込め始めていた……。

王太子に「戦友としか思えない」と言われたので、婚約を解消しました

明衣令央
恋愛
婚約者である王太子ヘンリーから「君のことは戦友としか思えない」と告げられた、公爵令嬢アリスティア。 十年以上の王妃教育を積んできた彼女は、静かに婚約解消を受け入れる。 一年後、幸せな結婚を迎えた彼女にとって、ヘンリーのその後は――もうどうでもいいことだった。