モブによるモブの為の狂想曲(カプリッチョ)

えりんこ

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ありきたりな学園生活の予定でした

モブも鳴かずば撃たれまい

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「アリーナは俺とこうして一緒に居てどう思うんだ?」 いきなりのエラルドの言葉に咽そうになった
パ、パンケーキが喉に詰まる~~ 
「むぐっ、むむ・・」
「おい、如何した アリーナ?」

天国のお爺様~《注) 死んでません》三途の川が見えます~ 二度目の光景でしょうか?最初の時は見る暇ありませんだしたが・・・・。
「み、水・・・」
「しっかりしろ ほら、水だ」エラルドの手渡しした水をアリーナは一気に飲み干した。
(助かったー。本気で死ぬかと思った) 一緒に居て・・・? 思ってたより一緒にに居て気は楽だな

只の、脳筋・・・だけじゃないな 傍にいると気が楽って言うか 最初の頃、身構えていたのが噓のように思えてくる。どっちかって言うと 男同士の気楽な関係に近いって言うか うん、かなり歩み寄ったと思うよ
でも これを 本人に言うのは何故かじゃない気がしているんだ。どうしてだ?

「一緒にいるのが当たり前みたいになっています。安心できるって言うか。
図々しいですよね。何かずっと居たい様な」
エドモンド様と比べたらそりゃもう 物凄く気が楽だよ 俺様腹黒は疲れるからね

自分がヒロインだった時の面影なんて一つも見当たらないんだが どうしてだ?
あのお方の傍になんか怖くていられないよ その点エラルドは単純で助かる 
たまにこうやって訳解んない事言い出すけどさ 何て言うの そう大型犬と過ごしている感じかな? 
モフりたくなるよ モフモフは正義なんだな。実感した。

エラルドはその言葉を聞いて破顔一笑 良い笑顔になった
「そうか、俺もだ。同じだな」 何だろう この違和感・・・
「もう少し婚約者として前に進みたいとしたらお前は如何思う?」
前に進みたいって何だろう? 意味分かんないな 何て答えるのが正解なのか分かんないぞ?
ヒロインの時如何してたっけ? 覚えてない 私って本当に使えない
これからもアリーナと一緒に遊びたいのかな? そうなのか? 
遠慮しますは 絶対に選択肢に入っていないんだろうな?多分・・・・

「私もエラルド様と同じ気持ちです (どうせ何時ものメンバーで仲良くご飯食べたりするだけだろうし)
私で宜しいのでしょうか?(モルガーナが断罪されなきゃそれで良し 仲良き事は美しきかな)」
「お前が良いんだ 爺様に感謝だな」 (私は恨み言しかないがな)

「送って行く・・むしろ送らせて欲しい」 家の馬車帰しちゃったからラッキー
「宜しいのですか?」
「ああ、お前ともう少し一緒にいたい」

さっき食べさせてあげたパンケーキ効果かな?余程、美味しかったと見えて顔赤くしていたもんね
だったら恥ずかしがらずに注文すれば良かったのに。お腹空いていたんだろうな 
大型犬は燃費悪そうだもんね。私ったら優しいよね。もう一口あげればよかったかしら?

お会計もエラルドが済ませてくれた 「エラルド様 自分の食べた分はお支払いします」
「いいんだ。デートの時位俺に払わせてくれよ 」デート? そうなのか?
 只、単に一緒にお茶しただけじゃん
「俺がお前といたかったから俺が出す。少しは甘えてくれ」
だったらもっと食べれば良かったかしら?運動部の先輩が後輩に奢る様なもんだろう
あんまりお会計の時 騒ぐのもみっともないし今回は奢ってもらいますか 

「それでは今日はご馳走になります。有難うございました 次の時は是非私にお願いします」
エラルドは笑って 
「次は何処に行くか?」 高いところは駄目だよ!お小遣い少ないからね
家は質実剛健っていうか ママ上が吝嗇家っていうか 早い話がケチなのだ。
この世界の伯爵令嬢がまさかバイトするわけにもいかないし
 趣味のロマンス小説は買わなきゃいられないし

バイト・・・したいな前世は幾ら薄給だったとは言えOLだったから趣味に使うお金はあったからね
あーあ貧乏って云うほどじゃないけど自由なお金欲しいな~

「アリーナ、馬車来たぞ。」流石、侯爵家の馬車は乗り心地が良い うっとり~~
なんか 眠くなる 眠い・・アリーナはうとうとしかかっていた 今日は疲れたからな~
「おい、アリーナ、おい、男と二人っきりで寝るな おい!」
遠くでエラルドの声が聞こえたような気がした
駄目だ~白い睡魔が襲ってくる  一寸だけ 少しだけしたら起きるから 寝かしてくれー
夢の中で大型犬に顔を舐められる 夢を見た 鋭い目つきに似つかわしくない優しげな表情は誰かを思い出させた
夢なので誰かは分からない でも とっても気持ちが良かった

(良い夢だな~~) 其のまま 寝入ってしまい 朝、起きたらママ上に怒られた 怒られた
何時の間にやらベッドで寝ていた あれ?どういうことだ?分からない 
瞬間移動してる 兄ちゃんも呆れた顔してる。 よく分からない事だらけだが 
取り合えず今日も学校がある事だけは現実だ  
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