【完結】あなたに醜い女と言われたので、身の程知らずのこの豚めは姿を消しますね

番外編 ケンカップルの初夜

カピカピ（終）

　クライヴの黄緑の目が深みを増して鋭くなった時、私は彼を挑発しすぎたのだと知った。

　どこかで、彼は酷いことは絶対にしないと安心していたのだ。なんだかんだ言って、この人は優しいから。

　でも、ゆっくりと慣らしながら出し入れする彼の苦しそうな様子に、私の方が耐えられなくなってしまった。

　欲望の赴くままをぶつけてほしいと、思ったの。

　今、彼が我を忘れたように腰を振り続けているのは、むしろ望んだこと。

　ただ、私が絶頂に達しても絶対にやめてくれないどころか、私のお尻がひっくり返るくらい持ち上げて、出し挿れを見せつけるように垂直に叩きつけてくるものだから、処女にこれはさすがに酷いのではないかと思った。

　さらに子種を私の中に出してもすぐに復活して、また挿入され、バラバラになるほど貫かれて子種を吐かれ……。

　彼が延々と繰り返すその間、今まで感じたこともない快楽の世界に放り込まれ続け、さすがにこれは死ぬのではないかと怖くなり、這うようにして彼から逃げようとした。

　しかし、逃すものかと尻を掴まれる。

　そのまま引きずり寄せられて背後から挿入された時はもうご５回目で、ついには枕に突っ伏したまま、私は気を失ってしまった。


　朝目覚めると、クライヴは隣にいなかった。

　しばらくして、ぐったりしている私の元に、足付きトレイに載った朝食を運んできてくれた彼だ。

　パリッとしたモーニングコートを着こなし、まったく疲れた様子がない。

「やあ、ちょっとシンシアの様子を見てくる。そのまま土地契約に行くから、その後デートしよう。まあ、君が立てたらだけどね。……いや、立てるなら、また続きをしよう。シャワーを浴びずに、そのままで待っていたまえ。それが一番合理的だからね」

　そう捨て台詞を吐き、爽やかに去っていくクライヴの背中を見て、私はカピカピのままポカンとしていた。

　断言できる。たぶんヒューバート兄様とシンシアの夫婦より早く、私たちに子供ができるって。

　


完