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4.バルツィム
しおりを挟む「あそこに壁に囲まれた都市が見えるだろう、あれがバルツィム。グリべヴァ帝国とファルデマー王国は仲が悪くてな......。正直いつ戦争が起こってもおかしくないほどだ。だからバルツィムには緊急時のために多くの兵士や傭兵が駐在している。俺はこの都市にいる領主への手紙を届けるように依頼があってここを通ったんだ」
高さ数メートルの壁に囲まれた素人目にもわかるほどの強固な都市。それを指でさしながらラインハルトさんは話す。
「そうだったんですね。......都市に着いたら僕はどうすればいいんでしょうか」
「イツキは地球から来たんだろう?ならばまずはギルドで身分証を発行しに行こう」
「ギルド?」
ギルドって冒険者ギルドのことかな?
「ギルドは共和国で発足された組織でな。俺の所属する冒険者ギルドや他には職人ギルドに商人ギルドなどがあってな。そこからさらに部門ごとに枝分かれしている。職人ギルドなら鍛冶部門や宝飾部門といった具合にな」
「そうなんだ、結構種類があるんだね」
僕はどこに入ろうかな...。
「都市に入ったら総合ギルドに行きたいところなんだが.....。あぁ、総合ギルドは数多くあるギルドのまとめ役をしているんだ、そこで適性検査を受ければ自分にとっての適切なギルドがわかる」
「適性検査?実際にいろんなことをやってみるの?」
「いや、俺たちの生態情報をステータスとして数値化したものがあるんだが......実際に見る方が早いな、見てみろ」
そう言ってラインハルトは僕に白銀色のカードを渡す。受け取ってよく見るとそこには文字が書かれていた。
【ラインハルト・ミューズガルド 年齢:24
ランク:A Lv89
筋力:S 魔力:B
俊敏:A 防御:B
スキル
【この情報は公開制限されています】
預金残高
【この情報は公開制限されています】
「これは......」
ゲームで見たことあるような表示だな。
「ここには簡易情報しか載っていないが、ギルドではさらに詳細な情報が見ることができる。その情報をもとに職員がギルドを紹介してくれるはずだ。だが、バルツィムには総合ギルドがなくてな。代わりに冒険者ギルドでできるから、そこへ行こう」
「わかった、ありがとう!ラインハルトさんがいてくれて本当によかった...」
「っ......いや、いいんだ。もうすぐ検問所だ、これを被っていろ」
「うわぷっ⁉︎」
突然荷物の中にしまっていたラインハルトさんの羽織っていたフード付きローブと色違いの淡い白色のローブを着させられ深くフードを被される。
「イツキの世界でどうだったかは知らんが......その顔はいらん輩も寄せ付ける。可能な限り隠した方がいい」
「⁇わかった....」
顔?確かにラインハルトと比べたら月とスッポンだけど......そこまで言わなくても。
首を傾げながら検問が行われているらしい都市への門へと歩く。
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