美醜逆転世界でフツメンの俺が愛されすぎている件について

いつき

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6.5 退屈な日々の変貌

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自分の名はバラード・ミュンゼン。今年で26歳になる。


この世に生まれ落ちてきてから、自分の人生は苦難の連続やった。


生まれてすぐに自分の顔を見た親はそのあまりの醜さから孤児院に捨て去り、その孤児院でも虐められ......。


人と関わるんが苦手になって本にのめり込むようになり、みるみる上がった学力と生まれつきの魔力の高さを買われて王立ファルデミア学院に推薦されたときにはここから良い方向に向かっていくと思った............................んやけどなぁ。


平民出身であることと顔の二重苦で虐められ、王立研究員への推薦も学院一番のイケメンに奪われ.......。


数少ない友人の一人のツテを借りて冒険者ギルドの職員に就職したは良いものの、閑職に追いやられ。


思い返してみれば本当に散々な人生やなぁ。


職員としての給料は閑職ということもあり低いが、他の職員より多い休日に冒険者としても活動しているため全体で見ればかなり高い方に入る。


「今日も相変わらず退屈やわ」


バルツィムでは他の都市から来るものが殆どで、新規で登録する人はごく稀にしかいない。まぁそのおかげでこうやってゆっくりお茶でも飲みながら本を読めるんやけど。


そんないつもと変わりない日々を過ごしているときやった。


「バラード!」


手元から消えた本を目を動かして追いかけると、ミューズが額に筋を浮かべながら自分を睨んでいるのが目に入る。


ラインハルト・ミューズガルド。自分と同じ学院の同期であり、卒業後王国騎士団に入ったがしばらくして突然辞めて冒険者に転職した時は自分も驚いたもんやなぁ。一気にAランクまで駆け上がっていったのは...まぁ経歴を考えれば当然か。


「.......なんやミューズか。急に本がどっか行きよったからびっくりしたわ」


「毎度毎度本を読むのは良いが周りに少しは気を配ったらどうだ」


「いや~一度熱中したら夢中になって戻りませんねん。それにここの担当は暇すぎてしょうがないんやわ。自分が配属されてからは数少ない新規さんも来なくなりました......し..............」


視界の隅に人影があることに気づき、目線を向かわせると淡い白色のローブを被った少年が自分のことを見ていた。


淡い白のフードから覗かせる可愛らしい顔が、自分のことを優しげな顔つきでその目に自分の醜い顔を写している。


「.........?どうかされましたか?」


可愛らしい声で自分を心配する言葉がかけられる。少し口角が上がり微笑むようにして首が少し傾き自分の顔を覗く。


こんな可愛らしい子が何でミューズといっしょに?

こんな可愛らしい子が自分に微笑みかける?


疑問が山のように浮かび、脳の奥にこびりつくようにして離れへん。このままやとまともに脳が働かんくなると思うた自分は.......


「ミューズ、ちょっとこっち来い」


「は?お、おい⁉︎」


ミューズの肩をカウンターから乗り出すようにして掴み、奥へ引きずって連れて行く。


ちなみに後ほどミューズに「お前がこんな馬鹿力を出せるとは思わなかった」と言われたんは黙っておくわ。













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