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16年後
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「聖女認定?なによそれ、結婚する28歳までは聖女として生活するんじゃなかったの?」
不貞腐れた声を出したのは妹のクラリスだった。
喜怒哀楽が激しくハッキリした物言いをするクラリスは華やかな美少女になり、大きくなるほど我儘になっていた。
逆に真面目で慎ましく育った姉クラーラは清廉で儚げな美少女だ。
つまり似ているのは外見だけだった。
だが年を重ねるうちに内面が顔立ちに出てくるようになる。
似ているのに似ていない、そんな双子になった。
「王家から婚姻の打診が来た、どちらかを娶り正式な聖女と認定すると……教会としては両名とも聖女であると思っているのだが」
双子を呼びつけた大司教が面倒そうにそう言った。
「選ばれなかった方はどうなるの!?」クラリスは不機嫌な声で問う。
すぐ横にいた姉クラーラを押しのけるようにして大司教に詰め寄った。
「申し訳ないが、どちらかは聖女の地位を剥奪され市井に下って貰うことになる」
「そんな!勝手なこと!」
益々声を荒げるクラリスは「こうなったら私が絶対選ばれる!」と叫んで広間から出ていった。
同じ双子でどうしてこうも違うのかと大司教は頭を振る。
残されたクラーラも気まずそうに立ち上がると、その場を辞そうとしたのだが。
「クラーラ」
「はい、なんでしょうか?」
彼女を呼び止めた大司教は愛娘を見るように目を細めて言う。
「どんな険しい道がこの先あるかわからない、挫折を味わい心が濁ることもあるだろう。それでも聖女である矜持を忘れずに」
「……はい、私はどこにいようと正しいと信じた道を歩きますわ」
彼女はそういうと広間から出て、祈りの間へとまっすぐに歩を進めた。
朝から二度目の祈祷をするためだった。
白く清らかなそこには誰もいなかった。
「クラリスったら……またお祈りをさぼるのね困った子」
不貞腐れた声を出したのは妹のクラリスだった。
喜怒哀楽が激しくハッキリした物言いをするクラリスは華やかな美少女になり、大きくなるほど我儘になっていた。
逆に真面目で慎ましく育った姉クラーラは清廉で儚げな美少女だ。
つまり似ているのは外見だけだった。
だが年を重ねるうちに内面が顔立ちに出てくるようになる。
似ているのに似ていない、そんな双子になった。
「王家から婚姻の打診が来た、どちらかを娶り正式な聖女と認定すると……教会としては両名とも聖女であると思っているのだが」
双子を呼びつけた大司教が面倒そうにそう言った。
「選ばれなかった方はどうなるの!?」クラリスは不機嫌な声で問う。
すぐ横にいた姉クラーラを押しのけるようにして大司教に詰め寄った。
「申し訳ないが、どちらかは聖女の地位を剥奪され市井に下って貰うことになる」
「そんな!勝手なこと!」
益々声を荒げるクラリスは「こうなったら私が絶対選ばれる!」と叫んで広間から出ていった。
同じ双子でどうしてこうも違うのかと大司教は頭を振る。
残されたクラーラも気まずそうに立ち上がると、その場を辞そうとしたのだが。
「クラーラ」
「はい、なんでしょうか?」
彼女を呼び止めた大司教は愛娘を見るように目を細めて言う。
「どんな険しい道がこの先あるかわからない、挫折を味わい心が濁ることもあるだろう。それでも聖女である矜持を忘れずに」
「……はい、私はどこにいようと正しいと信じた道を歩きますわ」
彼女はそういうと広間から出て、祈りの間へとまっすぐに歩を進めた。
朝から二度目の祈祷をするためだった。
白く清らかなそこには誰もいなかった。
「クラリスったら……またお祈りをさぼるのね困った子」
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