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遊学篇
セイン王子の不在と勘違い娘
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休校日のある日、叔母アネットは早速テーラーを呼びつけてアイリスを振り回す。採寸と生地選び、仮縫いと朝から夕方まで付き合わされヘトヘトになる。
「……やっと解放された……もういや」
サロンのバルコニーで伸びをして呆けるアイリスにまたも叔母の声。
「アイリス!明日はドレスに合わせる宝石を選ぶわよ!外出しないでね」
「ウゲゲゲゲ……」
マヌケな声を出した時、よりにもよってセイン王子に聞かれた。
またも盛大に笑う王子に「嫌な人」とぶーたれた。
「セイン殿下が下級貴族に生まれてたら、すぐ斬り捨てられてますね」
「アハハハッ……ご、ごめんよ。こればかりはコントロールできなくてね」
夜会や式典ではどう誤魔化していたのだろうと従者達を見た、全員がそっぽを向く。色々やらかしているようだ。
挨拶程度しかしていなかったアイリスは観察しておけばよかったと後悔する。
その日の夕食の席でアイリスはつい船を漕ぎ、危うくスープで溺死しそうになった。
「ゴボボボボ」とスープの海で泡を吹くアイリス。
叔母と侍女が大騒ぎする中、王子は腹を抱えて床に転がったのは言うまでもない。
「君達がいると退屈する暇がないねぇ」
叔父は一人で傍観者を決め込み、ワイングラスを傾けながら嬉しそうに笑みを零す。
***
装飾品はさすがに誂えることはしなかったので午前で終了した。
「ふぅ講義がなくて良かった、鍛錬の後はゆっくり昼寝がしたいわ」
軽くランニングとストレッチを終えたアイリスは、刃を潰した剣を振り回している。
王子は学園へ行ったらしく絡まれることがないと彼女は安堵した。
屋敷の護衛兵と手合わせして貰い、ご機嫌のアイリス。
ヒャッハー達はギャラリーをしてヤンヤヤンヤとはやし立てていた。
平和に過ごした日だったと彼女は晩餐の席についた。
「あら、殿下はいないのね?」
いつもの正面の席に、歩く笑い袋ことセイン王子が不在だった。
「ええ、しばらく留守にするそうよ。自国で公務があるのでしょう」
「そうね、腐っても王子だもの働かなきゃダメよ」
口の悪いアイリスに叔母夫婦は苦笑いをする、もう少し素直なら幸せを掴めるのにと思うのだ。
「この鴨肉美味しいですね、仕留めと処理が上手なのだわ」
「おや、わかるかね?領地にいる倅が絞めて送ってくれたのだよ」
叔父が嬉しそうに息子自慢をする、臭みが出やすい野生の鴨は狩りが下手だとひどく不味くなる。
「なるべく傷つけず仕留め、素早く捌かないと臭くなるからね」
「なるほど、狩りになれてらっしゃるのね」
領地では畜産がメイン産業だというマウゼオ公爵家、肉には煩いのである。鴨も飼育しているがやはりジビエの方を好む貴族が多いのだと叔父は言う。
肉を平らげた家族は梨のソルベを楽しみ他愛ない話を交わす。
会話の合間に、セイン王子とはどうとか探りを入れてくる叔母にアイリスは困ったが楽しい夕餉となった。
王子不在の学園はアイリスにとって平和だった。だがしかし、他の生徒は違うようだ。
挨拶さえ交わした事のない女子、男子が擦りよってきた。
ウンザリするアイリスは無遠慮に嫌な顔を返す。この場において身分が最上でベルグリーンの公爵の姪である。
彼女に不躾な質問は不敬なのだが、下級貴族と平民の彼等は意に介さない。
気さくに話しかける体だが、概ね王子の事ばかり聞いてくる。女子は玉の輿、男子は政略繋がりを欲していた。
【不在の王子をこんなに気にかけています、媚てどうにかご縁を】というのが丸わかりである。
貴族はともかく平民は無駄だと思うアイリス。
「とんだ掌返しね、鬱陶しい」
「ほんとね、私もそうだったけど初日から誰もアナタを相手にしなかったもの」
いまでは友人になったスカーレットだが当初は塩対応だったことを詫びてきた。
「やめてレット、誰でもそうよ。私だって立場逆転したらきっと冷たい態度だと思う」
「まぁリィったら……ふふ、友人に選んでくれてありがとう」
微笑み合う二人に、近づけない生徒達はヤキモキしていた。
学園に通ってみて「たくさん友人を作る」というのは愚策だったのだとアイリスは思い知った。
上辺だけの友情は要らないのだと彼女は学んだのだ。
どうにか馬鹿どもを躱していたアイリスであったが、王子不在から10日ほどのある日、面倒ごとが起きた。
スカーレットといつも通りランチにきた食堂で平民の娘が絡んで来た。
「王子様を隠さないでよぉ!メロルのセインを返してぇ!」
間延びした喋り方をする変な子が挨拶もなしに話しかけてきた。
それに嫌悪したアイリスは目を眇めてメロルという娘を見た。
「ひぃぃ怖い、酷いわ酷いわ!嫉妬ね嫉妬だわぁ、私達を引き裂く気なのねぇ」
「なんなの貴女?頭が可笑しいの?セイン殿下を呼び捨てするなんて不敬ですよ」
当たり前の注意をするアイリスに学食の皆は「うんうん」と頷いた。
「はい?ふけいってなぁに?貴族だからって難しいこと言ってバカにするんですかぁ!プンプン!」
あ、コイツ駄目だ。とほぼ全員が思った。
「怒りを擬音化する人はじめて見たわ」横でスカーレットが呆れて突っ込んだ。
「なによぉ、メロルの可愛いを表現するのに文句があって?プンプン!」
この場に王子がいたら爆笑ものだろうなとアイリスは思った。
「とにかくセインはメロルと愛し合ってる予定なんですぅ!」
「愛し合ってる予定?変わった文法ね」
「うるしゃーい!邪魔する虫さんは排除なのぉ!」
メロルこと平民娘が手元にあったコップを掴み上げてアイリスへ中身をかけようと構える。
不敵に嗤うアイリスにギャラリーが青くなった。
バシャリと水音が鳴る、だがアイリスは涼しい顔のまま。
水を浴びたのは見知らぬ男子生徒だった、ヒーロー登場かと一同が注目する。
「メロル!キミは貴族相手なにをしてる!殺されたいのか!」
「え、だってぇ……その女が悪いのよぉ?メロルは王子を隠した悪女を退治しただけよ?トニーは邪魔しないで」
話が通じない相手に男子生徒はメロルの口へパンをねじ込み封じ抱き上げる。アイリスに謝罪すると食堂をそそくさ去って行った。
「なんだったのアレ?」思わずギャラリーに問うアイリス。
場にいた全員がそろって肩を竦める。
廊下から「もががー!」という声が届いた。
「……やっと解放された……もういや」
サロンのバルコニーで伸びをして呆けるアイリスにまたも叔母の声。
「アイリス!明日はドレスに合わせる宝石を選ぶわよ!外出しないでね」
「ウゲゲゲゲ……」
マヌケな声を出した時、よりにもよってセイン王子に聞かれた。
またも盛大に笑う王子に「嫌な人」とぶーたれた。
「セイン殿下が下級貴族に生まれてたら、すぐ斬り捨てられてますね」
「アハハハッ……ご、ごめんよ。こればかりはコントロールできなくてね」
夜会や式典ではどう誤魔化していたのだろうと従者達を見た、全員がそっぽを向く。色々やらかしているようだ。
挨拶程度しかしていなかったアイリスは観察しておけばよかったと後悔する。
その日の夕食の席でアイリスはつい船を漕ぎ、危うくスープで溺死しそうになった。
「ゴボボボボ」とスープの海で泡を吹くアイリス。
叔母と侍女が大騒ぎする中、王子は腹を抱えて床に転がったのは言うまでもない。
「君達がいると退屈する暇がないねぇ」
叔父は一人で傍観者を決め込み、ワイングラスを傾けながら嬉しそうに笑みを零す。
***
装飾品はさすがに誂えることはしなかったので午前で終了した。
「ふぅ講義がなくて良かった、鍛錬の後はゆっくり昼寝がしたいわ」
軽くランニングとストレッチを終えたアイリスは、刃を潰した剣を振り回している。
王子は学園へ行ったらしく絡まれることがないと彼女は安堵した。
屋敷の護衛兵と手合わせして貰い、ご機嫌のアイリス。
ヒャッハー達はギャラリーをしてヤンヤヤンヤとはやし立てていた。
平和に過ごした日だったと彼女は晩餐の席についた。
「あら、殿下はいないのね?」
いつもの正面の席に、歩く笑い袋ことセイン王子が不在だった。
「ええ、しばらく留守にするそうよ。自国で公務があるのでしょう」
「そうね、腐っても王子だもの働かなきゃダメよ」
口の悪いアイリスに叔母夫婦は苦笑いをする、もう少し素直なら幸せを掴めるのにと思うのだ。
「この鴨肉美味しいですね、仕留めと処理が上手なのだわ」
「おや、わかるかね?領地にいる倅が絞めて送ってくれたのだよ」
叔父が嬉しそうに息子自慢をする、臭みが出やすい野生の鴨は狩りが下手だとひどく不味くなる。
「なるべく傷つけず仕留め、素早く捌かないと臭くなるからね」
「なるほど、狩りになれてらっしゃるのね」
領地では畜産がメイン産業だというマウゼオ公爵家、肉には煩いのである。鴨も飼育しているがやはりジビエの方を好む貴族が多いのだと叔父は言う。
肉を平らげた家族は梨のソルベを楽しみ他愛ない話を交わす。
会話の合間に、セイン王子とはどうとか探りを入れてくる叔母にアイリスは困ったが楽しい夕餉となった。
王子不在の学園はアイリスにとって平和だった。だがしかし、他の生徒は違うようだ。
挨拶さえ交わした事のない女子、男子が擦りよってきた。
ウンザリするアイリスは無遠慮に嫌な顔を返す。この場において身分が最上でベルグリーンの公爵の姪である。
彼女に不躾な質問は不敬なのだが、下級貴族と平民の彼等は意に介さない。
気さくに話しかける体だが、概ね王子の事ばかり聞いてくる。女子は玉の輿、男子は政略繋がりを欲していた。
【不在の王子をこんなに気にかけています、媚てどうにかご縁を】というのが丸わかりである。
貴族はともかく平民は無駄だと思うアイリス。
「とんだ掌返しね、鬱陶しい」
「ほんとね、私もそうだったけど初日から誰もアナタを相手にしなかったもの」
いまでは友人になったスカーレットだが当初は塩対応だったことを詫びてきた。
「やめてレット、誰でもそうよ。私だって立場逆転したらきっと冷たい態度だと思う」
「まぁリィったら……ふふ、友人に選んでくれてありがとう」
微笑み合う二人に、近づけない生徒達はヤキモキしていた。
学園に通ってみて「たくさん友人を作る」というのは愚策だったのだとアイリスは思い知った。
上辺だけの友情は要らないのだと彼女は学んだのだ。
どうにか馬鹿どもを躱していたアイリスであったが、王子不在から10日ほどのある日、面倒ごとが起きた。
スカーレットといつも通りランチにきた食堂で平民の娘が絡んで来た。
「王子様を隠さないでよぉ!メロルのセインを返してぇ!」
間延びした喋り方をする変な子が挨拶もなしに話しかけてきた。
それに嫌悪したアイリスは目を眇めてメロルという娘を見た。
「ひぃぃ怖い、酷いわ酷いわ!嫉妬ね嫉妬だわぁ、私達を引き裂く気なのねぇ」
「なんなの貴女?頭が可笑しいの?セイン殿下を呼び捨てするなんて不敬ですよ」
当たり前の注意をするアイリスに学食の皆は「うんうん」と頷いた。
「はい?ふけいってなぁに?貴族だからって難しいこと言ってバカにするんですかぁ!プンプン!」
あ、コイツ駄目だ。とほぼ全員が思った。
「怒りを擬音化する人はじめて見たわ」横でスカーレットが呆れて突っ込んだ。
「なによぉ、メロルの可愛いを表現するのに文句があって?プンプン!」
この場に王子がいたら爆笑ものだろうなとアイリスは思った。
「とにかくセインはメロルと愛し合ってる予定なんですぅ!」
「愛し合ってる予定?変わった文法ね」
「うるしゃーい!邪魔する虫さんは排除なのぉ!」
メロルこと平民娘が手元にあったコップを掴み上げてアイリスへ中身をかけようと構える。
不敵に嗤うアイリスにギャラリーが青くなった。
バシャリと水音が鳴る、だがアイリスは涼しい顔のまま。
水を浴びたのは見知らぬ男子生徒だった、ヒーロー登場かと一同が注目する。
「メロル!キミは貴族相手なにをしてる!殺されたいのか!」
「え、だってぇ……その女が悪いのよぉ?メロルは王子を隠した悪女を退治しただけよ?トニーは邪魔しないで」
話が通じない相手に男子生徒はメロルの口へパンをねじ込み封じ抱き上げる。アイリスに謝罪すると食堂をそそくさ去って行った。
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