転生したら、HEROになれるはず

緋咲 ツバメ

文字の大きさ
206 / 230
審査

真の交流会

しおりを挟む
酒場に着くなり、樽に入った酒が運ばれてきた。
「酒は飲めるんだろ?」
返事をする前にジョッキに注がれたエールらしきモノを渡された。
「では、紅き閃光の新しい門出と発展に乾杯。」
ジョッキを一口飲むと、以前飲んだエールとは格段の強さにむせた。
それを見てた女戦士は少し呆れていた。
「こんな程度も飲めないのか。やはりまだ早かったかな。」
一瞬、カチンと来たが、ここでムキになった所で酔い潰れるのが分かっていたので。
「あまり飲んだ事がないので、申し訳ない。」
無精髭の戦士はリョーの肩を強めに叩きながら。
「気にするな。酒なんて楽しむモノだ。」
女戦士は。
「すまない、気を悪くさせてしまったのなら謝る。」
「ミラは相変わらずだね。悪い子じゃないのよ。」
リンはミラの後ろに立ち、少しからかいながら、フォローした。
ミラはリンを少し睨んだ後に。
「で、これも不躾な話だが……今、そちらのグランも色々大変そうなのを聞く。もし、良ければうちと提携などどうかな?」
その言葉で他のメンバーの目付きが変わった。
「それだったら、ウチと。」
傍観してたメンバーからも提携の話を持ちかけられた。
リョーは何となく真意を察した。
「提携の申し出は有難いのですが、それはうちのGMがイグランド家と関わりがあるからですか?それなら、申し訳ないが………今のGMはあくまでも一時的にGMの座を預かってるだけで御期待には添えないかと。」
その一言に我先にと争っていたメンツはガッカリした表情を浮かべ。
「もしかして、次のGM候補が貴方なの?なら、辞めといた方がいい。他の人に代わって貰いなさい。全然強そうな感じしないから。」
リンはリョーを見ながら、そうアドバイスした。
イグランド家と近づけるというメリットがないのが分かると、リョーの周りから人は居なくなった。
リョーは内心、露骨過ぎる行為に笑いさえ感じながら、ジョッキをちびりちびりと飲んでいた。
そんなリョーに遠くで見ていた一人が近づいてきた。
「一緒に飲んでもいいか?」
リョーは声の主を見て、了承すると、ドカッと横に座り。
「こんなキツいのじゃなくて、エールを二つくれ。」
一つをリョーに差し出すと、声の主は。
「自己紹介してなかったな。クロイツってグランでマスターさせてもらってるシュラだ。交流会には参加出来なかったが、ここで飲んでると聞いて。」
リョーは自己紹介しようとすると。
「紅き閃光の代理人で次期GM候補なんだろ。ほとんど聞こえてたよ。」
次期GM候補を否定するのも面倒なので辞めておいた。
シュラは何か困った事があれば、相談に乗ると優しく接してくれた。
しばらく話し込んだ後、シュラは用があるらしく、立ち去った。
特にそれ以上、目的がないので他のメンバーに声をかけ、酒場を後にした。
少し酒も入り、いい気分で宿屋に戻ると……そこには酔いさえ醒ます表情のクルルが待ち構えていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

企業再生のプロ、倒産寸前の貧乏伯爵に転生する 

namisan
ファンタジー
数々の倒産寸前の企業を立て直してきた敏腕コンサルタントの男は、過労の末に命を落とし、異世界で目を覚ます。  転生先は、帝国北部の辺境にあるアインハルト伯爵家の若き当主、アレク。  しかし、そこは「帝国の重荷」と蔑まれる、借金まみれで領民が飢える極貧領地だった。  凍える屋敷、迫りくる借金取り、絶望する家臣たち。  詰みかけた状況の中で、アレクは独自のユニーク魔法【構造解析(アナライズ)】に目覚める。  それは、物体の構造のみならず、組織の欠陥や魔法術式の不備さえも見抜き、再構築(クラフト)するチート能力だった。  「問題ない。この程度の赤字、前世の案件に比べれば可愛いものだ」  前世の経営知識と規格外の魔法で、アレクは領地の大改革に乗り出す。  痩せた土地を改良し、特産品を生み出し、隣国の経済さえも掌握していくアレク。  そんな彼の手腕に惹かれ、集まってくるのは一癖も二癖もある高貴な美女たち。 これは、底辺から這い上がった若き伯爵が、最強の布陣で自領を帝国一の都市へと発展させ、栄華を極める物語。

~春の国~片足の不自由な王妃様

クラゲ散歩
恋愛
春の暖かい陽気の中。色鮮やかな花が咲き乱れ。蝶が二人を祝福してるように。 春の国の王太子ジーク=スノーフレーク=スプリング(22)と侯爵令嬢ローズマリー=ローバー(18)が、丘の上にある小さな教会で愛を誓い。女神の祝福を受け夫婦になった。 街中を馬車で移動中。二人はずっと笑顔だった。 それを見た者は、相思相愛だと思っただろう。 しかし〜ここまでくるまでに、王太子が裏で動いていたのを知っているのはごくわずか。 花嫁は〜その笑顔の下でなにを思っているのだろうか??

半竜皇女〜父は竜人族の皇帝でした!?〜

侑子
恋愛
 小さな村のはずれにあるボロ小屋で、母と二人、貧しく暮らすキアラ。  父がいなくても以前はそこそこ幸せに暮らしていたのだが、横暴な領主から愛人になれと迫られた美しい母がそれを拒否したため、仕事をクビになり、家も追い出されてしまったのだ。  まだ九歳だけれど、人一倍力持ちで頑丈なキアラは、体の弱い母を支えるために森で狩りや採集に励む中、不思議で可愛い魔獣に出会う。  クロと名付けてともに暮らしを良くするために奮闘するが、まるで言葉がわかるかのような行動を見せるクロには、なんだか秘密があるようだ。  その上キアラ自身にも、なにやら出生に秘密があったようで……? ※二章からは、十四歳になった皇女キアラのお話です。

処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ

シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。  だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。 かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。 だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。 「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。 国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。 そして、勇者は 死んだ。 ──はずだった。 十年後。 王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。 しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。 「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」 これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。 彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。

「貴女じゃ彼に不釣りあいだから別れて」と言われたので別れたのですが、呪われた上に子供まで出来てて一大事です!?

綾織季蝶
恋愛
「貴女じゃ彼に不釣りあいだから別れて」そう告げられたのは孤児から魔法省の自然管理科の大臣にまで上り詰めたカナリア・スタインベック。 相手はとある貴族のご令嬢。 確かに公爵の彼とは釣り合うだろう、そう諦めきった心で承諾してしまう。 別れる際に大臣も辞め、実家の誰も寄り付かない禁断の森に身を潜めたが…。 何故か呪われた上に子供まで出来てしまった事が発覚して…!?

【完結】愛されないと知った時、私は

yanako
恋愛
私は聞いてしまった。 彼の本心を。 私は小さな、けれど豊かな領地を持つ、男爵家の娘。 父が私の結婚相手を見つけてきた。 隣の領地の次男の彼。 幼馴染というほど親しくは無いけれど、素敵な人だと思っていた。 そう、思っていたのだ。

感情の贈与税 〜光の加護より、確かな契約。没落令嬢による国家再生録〜

しょくぱん
恋愛
「君のような地味な女、僕の隣にふさわしくない」 魔王軍を討伐し、凱旋した公爵令息カシアンが放ったのは、婚約者エレナへの冷酷な決別だった。 彼の傍らには、可憐な「救国の聖女」レティシア。 だがカシアンは忘れていた。彼の眩い金髪も、魔王を圧倒した剣技も、すべてはエレナが十年間「愛の贈与」として捧げ続けた魔力の賜物であることを。 「……承知いたしました。では、滞納分を含め、全魔力を今この場で『徴収』いたします」

冷酷騎士様の「愛さない」は一分も持たなかった件

水月
恋愛
「君を愛するつもりはない」 結婚初夜、帝国最強の冷酷騎士ヴォルフラム・ツヴァルト公爵はそう言い放った。 出来損ないと蔑まれ、姉の代わりの生贄として政略結婚に差し出されたリーリア・ミラベルにとって、それはむしろ救いだった。 愛を期待されないのなら、失望させることもない。 契約妻として静かに役目を果たそうとしたリーリアは、緩んだ軍服のボタンを自らの銀髪と微弱な強化魔法で直す。 ただ「役に立ちたい」という一心だった。 ――その瞬間。 冷酷騎士の情緒が崩壊した。 「君は、自分の価値を分かっていない」 開始一分で愛さない宣言は撤回。 無自覚に自己評価が低い妻に、激重独占欲を発症した最強騎士が爆誕する。 以後、 寝室は強制統合 常時抱っこ移動 一秒ごとに更新される溺愛 妻を傷つける者には容赦なし宣言 甘さ過多、独占欲過剰、愛情暴走中。 さらにはリーリアを取り戻そうとする実家の横槍まで入り――? 自己評価ゼロの健気令嬢と愛が一分も我慢できなかった最強騎士。 溺愛が止まらない、契約結婚から始まる甘すぎる逆転ラブコメ

処理中です...