217 / 230
育成
いざこざ
しおりを挟む
そんなやり取りをしてると、ギルドからある一団が出てきた。
「揉め事?」
一団を率いてる声の主である胸元がざっくり開いたドレス姿の女性には見覚えがあった。
「いぇ、何もないです。」
クルルは立ち上がり、否定したが。
主はこちらに気付くと、何とも言えない笑みを浮かべていた。
「久しぶりね。あぁ、そう言えば元々は貴方のグランに居たんだっけ。」
リョーの方へとゆっくりと近付いてきた。
「結局は愛想つかされて、出ていかれちゃいましたけどね。」
リョーの前で立ち止まり、リョーの表情を見ながら。
「それは本心?貴方って、平然と嘘つくからな…以前は騙されちゃったからな。」
「どうなんでしょうね。特に用がないなら、これで。」
立ち去ろうとするリョーの前にグランメンバーが立ち塞がり。
「うちの姉御が話されてるだろ。」
「噂は聞いてるよ。あの募集にうちのグランが応募してあげてもいいよ。こちらの希望を聞いてくれるなら。」
リョーは笑顔で。
「それはないな。用はそれだけなら、どいてくれる?」
その言葉にリョーの前に立ち塞がってた連中は腰の得物に手をかけていた。
「笑顔のうちに消えてくれないかな?」
リョーは笑顔でそう告げた。
顔は確かに笑顔であったが、何とも言えない凄みがあった。
その凄みに一人が得物を抜いてしまった。
得物を抜くと、猪突猛進でリョーに突っ込んできた。
その得物は軽くリョーの頬を掠めた。
薄らと鮮血が滲み出てる頬を拭い。
「リン殿、これは……ウチへの敵対の意志表示でいいのかな?」
リンは一瞬、言葉に詰まったが…。
「…えっ、えぇ…そう取ってもらっても、こちらは全然構わない。」
リョーはため息をつきながら。
「話はそれだけなら、通してもらおうか。」
虎丸とリョーの戦いを見たモノはここには居なかった。
すんなりとリョーを通す素振りはなかった。
「こんな街中で物騒だな。何が原因か知らないが、金にもならない事は止めとけ。」
その声の主にも見覚えがあった。
リンはその主を見て、表情を少し変えてみせたが。
「貴方には関係ない。」
シュラは予想外の返答に苦笑いを浮かべながら。
「確かに関係はないけど、何の得にもならないだろ。」
「あぁ~、何かシラケた。帰るよ。」
リンのその一言でリョーの前を塞いでた連中も得物から手を離した。
だが、その瞬間……辺り一面に鮮血が散った。
顔色を変えずに武器を抜いたルドラが居た。
「うちのボスに敵意を向けたのなら、それ相応の覚悟があったのだろう。」
リョーはリンを見て。
「今後、ウチがオタクのメンバーを見た時は遠慮なくさせてもらうよ。一旦、治してやれ。」
そう言うと、ルドラは地面で痛がってる男に何かを唱えた。
一瞬、ルドラの手が光り、痛がっていた男の傷が消えた。
「傷付けては回復させて、傷付ける……魔力の鍛錬も兼ねて、実戦が行えるとはな……。」
そう発言するリョーの表情は冗談を言ってるようには思えなかった。
ルドラは血を拭いながら。
「クルル、ボスの優しさを勘違いするな。もうお前は自ら袂を分けたんだ。………聞いてやるよ、アイツらは強くなったのか?口だけで自分と向き合おうとしなかったヤツらが。」
クルルは地面を見つめていた。
少なくともここにあの連中は居なかった。
「揉め事?」
一団を率いてる声の主である胸元がざっくり開いたドレス姿の女性には見覚えがあった。
「いぇ、何もないです。」
クルルは立ち上がり、否定したが。
主はこちらに気付くと、何とも言えない笑みを浮かべていた。
「久しぶりね。あぁ、そう言えば元々は貴方のグランに居たんだっけ。」
リョーの方へとゆっくりと近付いてきた。
「結局は愛想つかされて、出ていかれちゃいましたけどね。」
リョーの前で立ち止まり、リョーの表情を見ながら。
「それは本心?貴方って、平然と嘘つくからな…以前は騙されちゃったからな。」
「どうなんでしょうね。特に用がないなら、これで。」
立ち去ろうとするリョーの前にグランメンバーが立ち塞がり。
「うちの姉御が話されてるだろ。」
「噂は聞いてるよ。あの募集にうちのグランが応募してあげてもいいよ。こちらの希望を聞いてくれるなら。」
リョーは笑顔で。
「それはないな。用はそれだけなら、どいてくれる?」
その言葉にリョーの前に立ち塞がってた連中は腰の得物に手をかけていた。
「笑顔のうちに消えてくれないかな?」
リョーは笑顔でそう告げた。
顔は確かに笑顔であったが、何とも言えない凄みがあった。
その凄みに一人が得物を抜いてしまった。
得物を抜くと、猪突猛進でリョーに突っ込んできた。
その得物は軽くリョーの頬を掠めた。
薄らと鮮血が滲み出てる頬を拭い。
「リン殿、これは……ウチへの敵対の意志表示でいいのかな?」
リンは一瞬、言葉に詰まったが…。
「…えっ、えぇ…そう取ってもらっても、こちらは全然構わない。」
リョーはため息をつきながら。
「話はそれだけなら、通してもらおうか。」
虎丸とリョーの戦いを見たモノはここには居なかった。
すんなりとリョーを通す素振りはなかった。
「こんな街中で物騒だな。何が原因か知らないが、金にもならない事は止めとけ。」
その声の主にも見覚えがあった。
リンはその主を見て、表情を少し変えてみせたが。
「貴方には関係ない。」
シュラは予想外の返答に苦笑いを浮かべながら。
「確かに関係はないけど、何の得にもならないだろ。」
「あぁ~、何かシラケた。帰るよ。」
リンのその一言でリョーの前を塞いでた連中も得物から手を離した。
だが、その瞬間……辺り一面に鮮血が散った。
顔色を変えずに武器を抜いたルドラが居た。
「うちのボスに敵意を向けたのなら、それ相応の覚悟があったのだろう。」
リョーはリンを見て。
「今後、ウチがオタクのメンバーを見た時は遠慮なくさせてもらうよ。一旦、治してやれ。」
そう言うと、ルドラは地面で痛がってる男に何かを唱えた。
一瞬、ルドラの手が光り、痛がっていた男の傷が消えた。
「傷付けては回復させて、傷付ける……魔力の鍛錬も兼ねて、実戦が行えるとはな……。」
そう発言するリョーの表情は冗談を言ってるようには思えなかった。
ルドラは血を拭いながら。
「クルル、ボスの優しさを勘違いするな。もうお前は自ら袂を分けたんだ。………聞いてやるよ、アイツらは強くなったのか?口だけで自分と向き合おうとしなかったヤツらが。」
クルルは地面を見つめていた。
少なくともここにあの連中は居なかった。
0
あなたにおすすめの小説
企業再生のプロ、倒産寸前の貧乏伯爵に転生する
namisan
ファンタジー
数々の倒産寸前の企業を立て直してきた敏腕コンサルタントの男は、過労の末に命を落とし、異世界で目を覚ます。
転生先は、帝国北部の辺境にあるアインハルト伯爵家の若き当主、アレク。
しかし、そこは「帝国の重荷」と蔑まれる、借金まみれで領民が飢える極貧領地だった。
凍える屋敷、迫りくる借金取り、絶望する家臣たち。
詰みかけた状況の中で、アレクは独自のユニーク魔法【構造解析(アナライズ)】に目覚める。
それは、物体の構造のみならず、組織の欠陥や魔法術式の不備さえも見抜き、再構築(クラフト)するチート能力だった。
「問題ない。この程度の赤字、前世の案件に比べれば可愛いものだ」
前世の経営知識と規格外の魔法で、アレクは領地の大改革に乗り出す。
痩せた土地を改良し、特産品を生み出し、隣国の経済さえも掌握していくアレク。
そんな彼の手腕に惹かれ、集まってくるのは一癖も二癖もある高貴な美女たち。
これは、底辺から這い上がった若き伯爵が、最強の布陣で自領を帝国一の都市へと発展させ、栄華を極める物語。
ゴミ鑑定だと追放された元研究者、神眼と植物知識で異世界最高の商会を立ち上げます
黒崎隼人
ファンタジー
元植物学の研究者、相川慧(あいかわ けい)が転生して得たのは【素材鑑定】スキル。――しかし、その効果は素材の名前しか分からず「ゴミ鑑定」と蔑まれる日々。所属ギルド「紅蓮の牙」では、ギルドマスターの息子・ダリオに無能と罵られ、ついには濡れ衣を着せられて追放されてしまう。
だが、それは全ての始まりだった! 誰にも理解されなかったゴミスキルは、慧の知識と経験によって【神眼鑑定】へと進化! それは、素材に隠された真の効果や、奇跡の組み合わせ(レシピ)すら見抜く超チートスキルだったのだ!
捨てられていたガラクタ素材から伝説級ポーションを錬金し、瞬く間に大金持ちに! 慕ってくれる仲間と大商会を立ち上げ、追放された男が、今、圧倒的な知識と生産力で成り上がる! 一方、慧を追い出した元ギルドは、偽物の薬草のせいで自滅の道をたどり……?
無能と蔑まれた生産職の、痛快無比なざまぁ&成り上がりファンタジー、ここに開幕!
半竜皇女〜父は竜人族の皇帝でした!?〜
侑子
恋愛
小さな村のはずれにあるボロ小屋で、母と二人、貧しく暮らすキアラ。
父がいなくても以前はそこそこ幸せに暮らしていたのだが、横暴な領主から愛人になれと迫られた美しい母がそれを拒否したため、仕事をクビになり、家も追い出されてしまったのだ。
まだ九歳だけれど、人一倍力持ちで頑丈なキアラは、体の弱い母を支えるために森で狩りや採集に励む中、不思議で可愛い魔獣に出会う。
クロと名付けてともに暮らしを良くするために奮闘するが、まるで言葉がわかるかのような行動を見せるクロには、なんだか秘密があるようだ。
その上キアラ自身にも、なにやら出生に秘密があったようで……?
※二章からは、十四歳になった皇女キアラのお話です。
「貴女じゃ彼に不釣りあいだから別れて」と言われたので別れたのですが、呪われた上に子供まで出来てて一大事です!?
綾織季蝶
恋愛
「貴女じゃ彼に不釣りあいだから別れて」そう告げられたのは孤児から魔法省の自然管理科の大臣にまで上り詰めたカナリア・スタインベック。
相手はとある貴族のご令嬢。
確かに公爵の彼とは釣り合うだろう、そう諦めきった心で承諾してしまう。
別れる際に大臣も辞め、実家の誰も寄り付かない禁断の森に身を潜めたが…。
何故か呪われた上に子供まで出来てしまった事が発覚して…!?
感情の贈与税 〜光の加護より、確かな契約。没落令嬢による国家再生録〜
しょくぱん
恋愛
「君のような地味な女、僕の隣にふさわしくない」
魔王軍を討伐し、凱旋した公爵令息カシアンが放ったのは、婚約者エレナへの冷酷な決別だった。
彼の傍らには、可憐な「救国の聖女」レティシア。
だがカシアンは忘れていた。彼の眩い金髪も、魔王を圧倒した剣技も、すべてはエレナが十年間「愛の贈与」として捧げ続けた魔力の賜物であることを。
「……承知いたしました。では、滞納分を含め、全魔力を今この場で『徴収』いたします」
冷酷騎士様の「愛さない」は一分も持たなかった件
水月
恋愛
「君を愛するつもりはない」
結婚初夜、帝国最強の冷酷騎士ヴォルフラム・ツヴァルト公爵はそう言い放った。
出来損ないと蔑まれ、姉の代わりの生贄として政略結婚に差し出されたリーリア・ミラベルにとって、それはむしろ救いだった。
愛を期待されないのなら、失望させることもない。
契約妻として静かに役目を果たそうとしたリーリアは、緩んだ軍服のボタンを自らの銀髪と微弱な強化魔法で直す。
ただ「役に立ちたい」という一心だった。
――その瞬間。
冷酷騎士の情緒が崩壊した。
「君は、自分の価値を分かっていない」
開始一分で愛さない宣言は撤回。
無自覚に自己評価が低い妻に、激重独占欲を発症した最強騎士が爆誕する。
以後、
寝室は強制統合
常時抱っこ移動
一秒ごとに更新される溺愛
妻を傷つける者には容赦なし宣言
甘さ過多、独占欲過剰、愛情暴走中。
さらにはリーリアを取り戻そうとする実家の横槍まで入り――?
自己評価ゼロの健気令嬢と愛が一分も我慢できなかった最強騎士。
溺愛が止まらない、契約結婚から始まる甘すぎる逆転ラブコメ
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
【完結】愛されないと知った時、私は
yanako
恋愛
私は聞いてしまった。
彼の本心を。
私は小さな、けれど豊かな領地を持つ、男爵家の娘。
父が私の結婚相手を見つけてきた。
隣の領地の次男の彼。
幼馴染というほど親しくは無いけれど、素敵な人だと思っていた。
そう、思っていたのだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる