転生したら、HEROになれるはず

緋咲 ツバメ

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越国

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林を抜けると、目の前に湖は広がっていた。
想像していた以上の大きさの様で、地図にあった大きさから想像すると、近くの街って……思ってたより遠いかも。
あまり湖に近づき過ぎて、水中に連れ込まれても困るので、少し離れた場所を歩きながら、様子を伺う。
こんな事なら、あの街で釣り竿を買うんだった。
結構、売ってるのを見かけたが、そんな遊んでる暇はないとスルーした。

虎丸を見ると、もうかなりお腹が空いてるみたいで、冗談で。
「虎丸、泳げるなら湖入って、狩ってきてもいいよ。」
そう言い終わるかどうかで虎丸は一気に跳躍し、湖へと。
少し心配し、湖を見てると、凄い水飛沫が上がってた。
水飛沫が赤く染ったかと思うと、両手を拡げたより大きな魚をくわえ、虎丸は水面に上がってきた。
虎丸は魚を陸へと放り投げた。
陸へと上がろうとする虎丸の背後から大きな魚影が見え、虎丸へと近付いてきてる。
虎丸はようやくメシにありつけると安堵感なのか、その魚影に気付いていない様だ。
仕方なく、木剣を抜き、虎丸に近付いてくる魚影へと飛びかかった。
水中から大きく開いた口が。
鋭いキバが上下に生え、流石に触れれば、無事で済む訳がない。
木剣で力いっぱい鼻腔から上顎へと振り下ろした。
手応えはあったが、手への衝撃もかなりあった。
虎丸はようやく気づいたのか、後ろを振り返り、しばらくそのまま停止した。
大魚は水中へと戻ると、再び上がってくる事は無かった。
それを見て、残念そうな顔をしてる虎丸。
さっき、襲われかけたんだぞ、お前。
しばらく水面を残念そうに眺めた後、先程揚げた魚を食べ始めた。
そんな虎丸にまた何かが近付いてきていた。
しかも、複数でそれは近付いてきていた。
虎丸の食事シーンは出来るだけ見ないように離れた場所で休んでいた為、虎丸に何かが近付いてくる事しか分からなかった。
剣を手にし、虎丸の元へと駆け出した。
ようやく虎丸へと近付いていたモノが何かが分かったが、それは虎丸の前で怯えていた。
そら、食事の邪魔されたら、怒るよ。
虎丸は口の周りを真っ赤に染めながら、キバを剥いていた。
その前で震えてる緑色の鱗に覆われた亜人が二人。
多分、リザードマンと呼ばれる亜人であろう。
今にも泣きだしそうな二人を助ける為に虎丸を宥めた。
虎丸は渋々、食事へと戻った。

「で、何で虎丸に近付いたの?」
二人は震えながら。
「た、高く売れるかと。」
その言葉を聞き、とりあえず木剣で殴っておいた。
まぁ、折れてたよね……。
呻きながら、2人とも地面を転がり続けていた。
「人のモノ、取ろうとしたんだから、殺されないだけでも良かったと思うんだね。」
顔色を全く変えずに二人を見下ろしていた。
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