転生したら、HEROになれるはず

緋咲 ツバメ

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賊討伐

呆気ない幕切れ

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レーラは何も言えなくなってしまった。
そもそも、こんな状況を招いたのは自分のせいであり、あのプライドが高い父が救出の依頼など出すはずがない。
他に心当たりなど幾つもない。
「本当に無事に帰れるの?」
ようやく口から出たのはそれであった。
剣士はレーラを見ながら。
「手段は不問なら………救出する位の事など…たわいもない事なんだがな……。」
少し言葉を濁しながら、答えた。
レーラもテッドも少し違和感を感じたが、それを聞ける余裕はなかった。
2人とも既に分かっていた。
それを認めたくなかったのだ、テッドは特に。
それからしばらくすると、剣士は急に立ち上がり。
「よし、行くぞ。」
そう言うと、洞窟の出口へと歩き始めた。
2人はそれにただ従い、ついていくと……先程まで洞窟の入り口を取り囲んでいた敵の影は全くなくなっていた。
剣士はそのまま里の方へとただ向かって行くだけであった。
だが、我慢出来ずにレーラは口を開いた。

「あの……何があったんですか?」
剣士は振り返りもせずに。
「若の目的が済んだんだよ。後は一緒に里へと戻れば、依頼は完了する。」
レーラは何も分からないが、ただ助けられた事だけは理解した。
ただ一つだけ気になり、それだけを聞かないと気が済まなかった。
「それで……あの人達は……殺されたんですか?」
剣士は急に立ち止まり、こちらを向き、ゆっくりと近づいてきた。
「それが出来るなら、少しは楽だったのにな。若から半殺しは良いが、誰も殺さずに救出しろって、課題出されたんだよ。」
テッドにイライラしてたのは実はこの課題のせいだったらしい。
誰も殺さずの一言にテッドも含まれていたようだ。
敵を殺さずに救出しようと思案してたのに、テッドが自ら死にに行く様な行動に出た事にイラッとしたらしい。
だが、レーラが救出を拒否すれば、依頼を破棄しても良いと言うのは事実らしい。
里に着くと、ダートが駆け寄り、レーラをギュッと強く抱き締めた。
少し遅れて、リョーら一行も里へと帰ってきた。
「本当に誰も殺さなかったんだな、予想より力をつけてたみたいだな。だが、コイツはダメだ。」
カシューは後ろから項垂れながら、ついてくるゼーガを指差しながら。
先程まで姿を消してた片割れが片膝をつき、頭を下げながら。
「わ……カシュー様はレイモンド家の後継ぎであられる以上、他家との付き合いもございますから……今回は強い推薦がございましたから、簡単なテストを致しまして……それなりの実力はあると判断致しましたので……申し訳ございません。」
「まぁ、構わない。なかなか有意義な時間だったし、それに人を見る目ってのは難しいという事も思い知らされたしな。」
そう言いながら、カシューはリョーと虎丸を横目で見た。
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