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洗礼
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門をくぐると、いかにも文官らしき人がやって来て、こちらの格好に怪訝な表情を浮かべていた。
「服装はそのままでご出席なさるおつもりなのですか?」
自分たちの服装を確認してみるが、一応血とか汚れはない。
少し躊躇しながら、頷くと…文官は明らかに失望の視線で。
「……コチラでございます。」
案内された部屋の中に入って、先程の質問と態度の意味が分かった。
その部屋の中心にいる人物は絢爛豪華な服装であった。
よく考えてみれば、偉くなる事は名誉な事であり、ましてや王直々と謁見するのに正装は必要だよな。
正装姿をしてない者は殆どが鎧姿であった。
その胸元や肩には家紋であろうモノが入っていた。
それに引き換え、普段着(一般人)に毛が生えた程度の装いでこの場に居るモノは他に居なかった。
多くの参席者はこちらを見ながら、失笑していた。
だが、その中の一人が声を掛けてきた。
「君たち、場所を間違えてるんじゃない?ここは君たちみたいなモノが来る様な場所じゃないんだよ。」
如何にも良家のお坊ちゃまらしき装いであった。
心の中で好き好んでココに居る訳じゃねぇよと思いながら、笑顔で流そうとした。
「どんな手柄をたてたのか知らないけど、そんなのしか用意出来ないのに、ここに来れる神経が信じられないよ。」
坊ちゃんは言葉を続けた。
流石に揉める訳にはいかないと立ち去ろうとしたが。
「人が話してる最中に失礼だとは思わないのか?」
そう言って、腕を掴もうとした瞬間、坊ちゃんの身体は吹き飛び、壁に打ち付けられていた。
そうだった……制止するの忘れていた。
坊ちゃんの護衛らしき者達に囲まれていた。
いゃ、肩の家紋が様々である所を見ると、坊ちゃん以外の護衛達も加勢しているようだ。
「誰に手を出したか分かってるのか?ニース伯爵のご子息であられるモーガン様であるぞ。」
だが、取り囲まれたルドラはそんな地位など気にするはずがない。
「ルドラ、下がれ。」
リョーはルドラにそういうと、そのモーガンの前で頭を下げた。
「部下が申し訳なかった。」
だが、モーガンの取り巻きはそれで良しとはしなかった。
「それで謝罪してるつもりか?それにお前みたいなヤツが頭を下げたくらいで許されると思うのか?」
今にもリョーに殴りかからんばかりの勢いであった。
その瞬間、ドアが開き、城の警護兵が入ってきた。
あの文官を筆頭に。
「何の騒ぎなんですか、これは。あぁ、やはり貴方が騒ぎの元ですか。」
文官たちは周りの話を聞き、警護兵に拘束する様に指示した。
あっという間にリョー達は囚われた。
「こちらの言い分は聞いて貰えないのか?」
リョーは文官たちを見ながら。
「そのような格好の者の言い分など聞く価値もない。」
一人、囚われてないクルルは周りに助けを求めたが、誰も聞こうとはしなかった。
部屋の外へ三人を連れ出すと、そこには白いローブ姿の女性が。
「どうしたのじゃ、この様な日に。」
文官は恐縮しながら、説明をした。
女性はこちらを見た後。
「この様な日に手荒な事はなされぬな。それに今日、呼ばれたのはそれなりの勲功の証であろう。責任は私が持ちます、離してあげて。」
文官たちは仕方なさそうに解放してくれた。
「ミラーゼ様のお優しさに感謝するんだぞ。」
解放されたが、部屋の中には入れて貰えず、門へと戻された。
だが、そこで驚いた顔で走ってきたのは先程の門番であった。
「服装はそのままでご出席なさるおつもりなのですか?」
自分たちの服装を確認してみるが、一応血とか汚れはない。
少し躊躇しながら、頷くと…文官は明らかに失望の視線で。
「……コチラでございます。」
案内された部屋の中に入って、先程の質問と態度の意味が分かった。
その部屋の中心にいる人物は絢爛豪華な服装であった。
よく考えてみれば、偉くなる事は名誉な事であり、ましてや王直々と謁見するのに正装は必要だよな。
正装姿をしてない者は殆どが鎧姿であった。
その胸元や肩には家紋であろうモノが入っていた。
それに引き換え、普段着(一般人)に毛が生えた程度の装いでこの場に居るモノは他に居なかった。
多くの参席者はこちらを見ながら、失笑していた。
だが、その中の一人が声を掛けてきた。
「君たち、場所を間違えてるんじゃない?ここは君たちみたいなモノが来る様な場所じゃないんだよ。」
如何にも良家のお坊ちゃまらしき装いであった。
心の中で好き好んでココに居る訳じゃねぇよと思いながら、笑顔で流そうとした。
「どんな手柄をたてたのか知らないけど、そんなのしか用意出来ないのに、ここに来れる神経が信じられないよ。」
坊ちゃんは言葉を続けた。
流石に揉める訳にはいかないと立ち去ろうとしたが。
「人が話してる最中に失礼だとは思わないのか?」
そう言って、腕を掴もうとした瞬間、坊ちゃんの身体は吹き飛び、壁に打ち付けられていた。
そうだった……制止するの忘れていた。
坊ちゃんの護衛らしき者達に囲まれていた。
いゃ、肩の家紋が様々である所を見ると、坊ちゃん以外の護衛達も加勢しているようだ。
「誰に手を出したか分かってるのか?ニース伯爵のご子息であられるモーガン様であるぞ。」
だが、取り囲まれたルドラはそんな地位など気にするはずがない。
「ルドラ、下がれ。」
リョーはルドラにそういうと、そのモーガンの前で頭を下げた。
「部下が申し訳なかった。」
だが、モーガンの取り巻きはそれで良しとはしなかった。
「それで謝罪してるつもりか?それにお前みたいなヤツが頭を下げたくらいで許されると思うのか?」
今にもリョーに殴りかからんばかりの勢いであった。
その瞬間、ドアが開き、城の警護兵が入ってきた。
あの文官を筆頭に。
「何の騒ぎなんですか、これは。あぁ、やはり貴方が騒ぎの元ですか。」
文官たちは周りの話を聞き、警護兵に拘束する様に指示した。
あっという間にリョー達は囚われた。
「こちらの言い分は聞いて貰えないのか?」
リョーは文官たちを見ながら。
「そのような格好の者の言い分など聞く価値もない。」
一人、囚われてないクルルは周りに助けを求めたが、誰も聞こうとはしなかった。
部屋の外へ三人を連れ出すと、そこには白いローブ姿の女性が。
「どうしたのじゃ、この様な日に。」
文官は恐縮しながら、説明をした。
女性はこちらを見た後。
「この様な日に手荒な事はなされぬな。それに今日、呼ばれたのはそれなりの勲功の証であろう。責任は私が持ちます、離してあげて。」
文官たちは仕方なさそうに解放してくれた。
「ミラーゼ様のお優しさに感謝するんだぞ。」
解放されたが、部屋の中には入れて貰えず、門へと戻された。
だが、そこで驚いた顔で走ってきたのは先程の門番であった。
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