転生したら、HEROになれるはず

緋咲 ツバメ

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修業

座学は苦手だ

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その日、村に帰ると、レイは少し呆れ顔でモンスターについて、説明し始めた。
レイが本日、オレに倒して欲しかったのは草原に住む野犬や野ウサギであった。
野犬や野ウサギと言っても、襲われれば無事では済まない。ただスライムと違い、特に他に怪しい特性は所持してないらしい。
ただ集団で襲ってくる為、手こずるらしい。

レイは熱く、モンスターについて、語ってくれていた。
だが、窓からの暖かい陽射しに夢の中へ……。
バシッ……アタマを叩かれた、それも強めに。

レイは更に熱く、一瞬の気が緩みが死へと繋がるとか、見た目に騙されて、大怪我をしたり、それが原因で道を絶たれる事もよくあるんだと……だから、相手を知る事が大事なんだと。
この付近に出るモンスターについては知ってると思ってたと。
説教混じりのレイの言葉に反省してるポーズをとったが、レイは溜息をつきながら。
「今日はこの辺に出るモンスターを全部、言えるまで勉強だ。」
この辺に出るモンスターに出るモンスターの種類はそれほど多くない。だから、覚えるのは容易だったが……とても眠い。

ここで寝たら、レイが更に怒ると思いながら、その睡魔に抗えなかった。

気が付くと、ベッドの上に寝転がっていた。
「リョー、大丈夫か?」
レイのドアップに驚いたが、寝てしまった事を謝ろうとすると。
「まさかスライムの毒にやられてるとはな。変異種が相手だったんだな。」
酸だけではなく、睡眠毒も含まれていたらしい。
あのまま、あの場にいたら、無防備に眠ってしまっていただろうと………。
眠ってしまった後は………モンスターの餌食に?

ただ無色のスライムにそんな毒があるはずがないらしい。

基本的に顔に飛びつき、窒息させるか、身体の一部を触手と伸ばし、攻撃するかのどちらかがほとんどだと。
レンは何かを考え込んでいた。
夕食になっても、明らかにうわの空であった。

更に夜が深まってくると、レイは少し出かけてくると家を出て行った。

ぼんやりベッドに寝転びながら、ズボンのポケットから透明の球を取り出した。
晶珠ショウジュ:モンスターからごく稀に得られる珠。高値で取引される。本来の用途は……現在の能力ではこれ以上の情報を得れません。〉
随分、はっきりと表示したな。
あの透明スライムとの戦闘を終えて、手にしたんだが、レイにも言えなかった。
言わない方がイイ気がした。

〈ナイス判断ですね。〉
また現れたよ、この………名前、付けた方が良いのかな?
〈名前?センセイと読んでくれたまえ。〉
しばらくわざと黙ってやった。

〈べ、別に……好きに呼んでくれてもイイんだからね。〉
かなり動揺してるらしく、文字はゆがんでた。
【で、やっぱり秘密にしてた方がいいのか?】

〈まぁ、それ……結構、貴重だからな。後、あんまり本気を出すなよ……少なくとも、ギルドに入るまでは。〉

一瞬、アタマに?が浮かんだ。
【何で本気出したら、ダメなんだ?】
〈スライムを木剣で叩き潰すとか、お前くらいの体格では不可能なんだよ……しかも、クリスタルスライムを。〉
???
【えっ、不可能なの?俺、やったよ。それにレイだって驚いてなかったぞ。】
〈自爆で弾けたと思ってるんだろ。通常、有り得ないんだから……それが自然だろ。だから、力を抑制する事も覚えろ。 〉

そう文字が浮かぶと、しばらくすると消えた。

抑制かぁ……帰ってこないレイを待ちながら、この近辺のモンスターを覚えていく。

レイはかなり夜更けに帰ってきたらしい。朝の目覚めはあまり良くなかった。
家中に何かの体液なのか、それとも血の匂いなのか………そんな匂いが広がっていた。

レイはあの辺を捜索してたらしい。特異種が他にいないかどうか。
結果から言えば、居なかったらしい。
モンスターが活発化する夜にいなかったという事はアレはやはり突然変異しただけらしい。
レンに昨日の成果を見る様にこの辺のモンスターについて、説明し始めると。
「ちゃんと勉強したんだね。だけど、やり過ぎちゃったみたいで、この辺にそんなにモンスター居なくなっちゃったみたい。」
そう言いながら、肩をすくめた。
「ついでにさ、ここから街まで出るモンスターを教えるよ。鍛錬とセットで。」
 つまり、また村から出ずの日々が続くらしい。
そして、そんな日々で分かった事は………レイには画力がない。
それも皆無に等しくくらいのレベルであった。
図を書いて、説明してくれるのだが、少なくともオレが知ってる姿とは違った。

レイの絵を見ながら、モンスターについてはある程度、覚えていったが、多分遭遇しても、それだと気づく自信はない。
逆に気付けない自信しかない。

それを指摘した翌日の稽古が異様に厳しかったので、それ以降は口にするのを辞めた。

1週間と言っていたが、レイは10日ほど滞在した。

そして、レイはまた前日に「明日、帰るから。」と言って、旅立った。

その際、俺が置いてた魔法の入門書を見て。
「リョー、魔法に興味あるのか?」
と問いかけてきたので。
「まぁ、使えたら良いかなって。でも、剣の息抜き程度に見てるだけだから。」
「まぁ、専門家じゃないから、教えてやれないけど、覚えてて困らないからな。でも、使えないだろ。」
確かに使えない。息抜き程度にしかしてないからか、全く反応しなかった。
「媒体となる道具なしでは、なかなか使えないからな。」
【媒体となる道具?サラ、そんな事言わなかったよな。】
「これ、やるよ。まぁ、魔法なんか簡単には使えないけどな。」
赤い玉が埋め込まれた指輪をくれた。

レンが旅立った夜、試してみようとすると。
〈マッチの火を出す様なイメージで出せよ。〉
突然、いつもの文字が浮かんだ。
言われる様にイメージすると、炎が出て、家の壁が黒くなった。
「うわぁ……。」
〈イメージがデカすぎるんだよ。力を抑制しないと、大変な事になるぞ。〉
【魔法の使い方、知ってたなら、教えてくれたら良いのに。】
コイツは今までどれだけ魔法を使おうとしても、何も言わなかったくせに。
〈暴発したら、大変だろ。〉
意味が分からない。使えもしないのに、暴発なんてする訳ないのに………。
【もしかして、魔法って失敗したら、怪我するのか?】
〈それはその内、分かるよ。だけど、その本……ひどい内容だな。じゃあ、またな。〉
言いたい事だけ書いて、また居なくなった。

それから昼間は剣術に励み、夜は魔法の練習をした。
ただ、あれ以来、炎が出なくなった。
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