転生したら、HEROになれるはず

緋咲 ツバメ

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住処もないのに、ペットを飼います

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街道を進みながら、近くの林や草原で自己鍛練がてらにモンスターと戦っていた。

1週間ほどかけ、王都までの道の半分程は来たであろう。

先に言っておくが、全て歩いた訳じゃない。
危険地帯と呼ばれる地域は乗合馬車で進んだ。
冒険者割引があり、それなりの価格で乗れた。
あまり乗り心地の良いモノではなく、普通に歩くよりも身体の疲労は感じた。
体質的に馬車に酔うらしい………辛い。
王都へ向けて、歩いてると、大きな草原に出た。

まぁ、本日のメインディッシュを取ろう。
狩りを始めて、しばらくして視線の端に何か入るなって思いながらも狩りを続けた。
狩りを終えて、獲物を回収し始めたが、やはり何かおる。
一瞬、違う方を見るように見せかけて……。
犬?何かちょっと違う気がするが……。こちらを距離を保ったまま、ジッと見ていた。
目を外したら、負けだと何かで聞いた事があったので、ただジッと見つめていた。
どれくらい、経ったか………ついにオレは勝った。
相手が視線を逸らしたんだ。
獲物も回収したので、先を進もうとすると………トコトコとついてくる。
な、懐かれた?振り返ると、つぶらな瞳で俺をただ見つめていた。
黒い毛並でまだ子供なんだろうな、コイツ。
このまま、旅をするわけにも行かず、腹をすかしてるのかとさっき、狩った肉片をなげた。
美味しそうに食いついた。
今のうちだと………。

この攻防はまさに熾烈を極めた……だが、それはまたの機会にでも。

とりあえず連れていく事にした。
黒の虎柄なので、虎丸と名付けた。
…………光ったんだよ、虎丸が。
〈あぁ、やっちゃったな。〉
やっちゃった?なんかまずい事した?
〈お前、ソイツの主人に認められたんだよ。名前、付けて……。〉
主人?名前つけたら、アカンかったん?それにコイツ、犬じゃないの?
文字は説明してくれた……かなり上から目線で。
コイツ、モンスターらしい…しかも、珍しい種族らしい。
それに……何か少し大きくなってる気がする………。

虎丸は嬉しそうに肉を喰らっている。
その姿に癒されてしまった。
直ぐにその気持ちは訂正する気になった。
口の周りに血を付けて、こちらを見る姿は少し怖かった。

でも、虎丸……無邪気な目でこっちを見てるから……よし、飼おう。

でも、モンスターから守らないとダメだよな………。
尻尾をブンブン振り回しながら、後を付いてくる。
相変わらず口の周りに血をついたままだけど。

新しい旅の仲間もでき、街道を進んで行った。

虎丸、意外とやるみたい………たまに何処かに行ったかと思えば、小さな獲物をくわえて戻ってきた。
そして、オレを見て、褒めて褒めてって目で見てくる。
こんな感じだから、進む速度も遅くなっちゃうよね。

だが、虎丸と旅を続けながら、ようやく王都に着いた。
一度、ヤバかったのは虎丸がはしゃいで、森の中に入っちゃった時。
四本腕の熊が出たんだよ、熊のモンスター。
まぁ、1メートルちょっとの小熊だったんだけど、爪を出して、腕を振り下ろすと木なんてイチコロだよ、イチコロ。
虎丸もモンスターの血なのか、唸り声上げるから、小熊もエキサイトしちゃって、虎丸勝てないの分かってるのに。
虎丸守る為に左腕にクマの爪、ザックリ戴きました。
胸当てしか着けてないのに、流石にキツかった。
火魔法で一瞬、怯ませた所を剣で……脳天から右目にかけ、斬りつけ、胴へ返し刀で斜め下から斬りあげた。
それから肩で息をしながら、様子を伺ったが、1つ、2つ咆哮したが、それは戦う意思がある声ではなかった。
首を落とし、ただ手を合わせた。
虎丸はオレの左腕の傷を舐めてくれていた。
小さなバトルはあったが、これが今回の旅のハイライトかな。
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