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78.遠方より来たる
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「……やっと起きたか」
「ん、ん……ここは?」
「察するにプリズンか、さっきまでの記憶が無い、まるで二ヶ月ほどの夢を見ていたような」
「やめてください!」
軽いツッコミをツルギさんに入れたところで周りを見た。
コンクリートに似た壁、ノアオルタ内部の壁面にも似ている。
格子ドアを見る限り、ここは牢屋だろうか?
灰色だ、気分が暗くなる。
両腕には謎の腕輪がはめられており手錠の役割をしていた。
隣にはトイレか。
「牢屋でしょうか?大方ライヴに敵対する人間の収容施設とういべきか……」
「だろうな、装備が奪われている。そして何故かストレージが使えない」
「え!……っあ……ほんとだ!UIが反応しない!」
視界のパネルを操作するがビクともしない。
そんなことをしてると、キョウスケが声をかけてくれた。
「ただいまSEの効力が無効化される結界がここ全領域に貼られています。先程体験した感覚を覚えていますか?」
「あぁ確かすごく気持ち悪かったような……」
先程は吐き気、目眩、腹痛、到底動ける状態ではなかった。
今は大分回復していて走るくらいはできる。
「武器がなくても突破はできるだろうが……人が来たぞ」
看守の人か、ライヴか、黒と緑のコートの男が扉の前に立つ。
腰には刀、手には自動小銃が握られている。
変に逆らうのはやめておこう。
「起きたか、侵入ご苦労さまだECFめ」
「……(誰だてめぇ)」
「俺らをどうするつもりだ?」
「それはここの主任が決める。今からお見えになる」
主任?スキを着いてぶっ殺してやろうか?
「それと」
「なんだ眼鏡?」
「(こっ、この看守、ツルギさんにむかって眼鏡だと!?)」
「他の俺らの仲間はどこだ?」
隣のツルギさんの目が怖かった。
あーあ、出たら殺されるわ。
「言う義理は無い」
「そうか、ならば主任を待とう。あぁそれと……主任に伝えておけ」
「まだあるのか眼鏡」
ツルギさんは格子にしがみつき、顔を叩きつけて言った。
鬼気迫る表情は凶器、心が持たなかった。
「ヒノキ、覚悟しろとな」
「貴様ッ!何故!」
僕は会話の意味は分からなかったが、看守がイライラしていたのは分かった。
そのあと格子ドアに看守が一蹴り入れた後、牢屋は静けさを取り戻した。
「魔術は使えるか?」
「あ、まだ試していません、やって……」
「やめとけあんちゃん」
壁の向こう側から男の声がした。
そうか、この部屋以外にも幾つか部屋があるのか。
僕はその声に答えてみた。
「どうして?」
「この牢獄周りには結界が貼ってあるのは気づいてるみたいだが、この結界内部で魔術を使うと看守にバレる、特にその腕輪がある内はな。それで魔力暴走を起こして術者はどうにかなっちまう」
「どうにかって?」
「腕が吹き飛んだり、脳の機能不全が出たりだの……」
「うっ……」
寸前で炎を出そうとしていた自分の手を引っ込めた。
今まで腕を失ったことはあるけど、もう嫌だな。
「すまないなオトメ、俺が魔術を使えないばかりに」
「え、ツルギさんって魔術が使えないんですか?」
「エーテル、魔力共にゼロだ。微小もない。何もない。そうか、今までアリエやギンジくらいにしか言ったことがなかったな」
「そ、そうなんですか」
魔術が使えない?いやいや、関係なくあなたは強すぎです。
なら、どうして迅雷とエーテルステップが使えるんだ?
そして正面から感じる無限の魔力は何だ?
ツルギさんが嘘をついてるとは思えないが。
「ともかく情報感謝する隣人よ」
「おうよ。あんたらは何か特別な感じがするな」
「そうか?」
「何かこう……わざとらしい」
「鍛錬が足りなかったな」
「?」
ツルギさんは奪われた腰のリボルバーを探すように手を動かす、しかしそこには突然銃はない。
「当分は黙っていよう」
「なっ、ツルギさん、捕まっておいて黙ってろってことですか?……ってえ?」
ツルギさんは黙れと言うように人差し指を口元へ。
そして腕輪に指を指した。
きっとこの腕輪を警戒しろという意味なのだろう。
盗聴の可能性を考えろということか?
「分かりました、気をつけます」
「それでいい」
その後何時間が経っただろうか、外の景色は見えないし、周りの人間も特に喋らない。
気が狂いそうだった。
きっとこのピンチは脱せる、ツルギさんだって居るんだ、そうに違いない。
けど、いつまで経ってもツルギさんは動かない。
機を待ってるのか?
もし打つ手が何もないとしたら?
「おい、オトメ」
「はい!」
「何をそんなに怯えてる?」
「……いえ、別に」
「そうか、部屋の隅でずっとうずくまっているから狂ったと思ってな」
「狂ってはいませんが……なんとなく、とても怖いです」
なんだこの感覚は、時間に支配されそうな恐怖、嫌だ、僕は……牢屋が嫌いだ!
押しつぶされそう、このままゆっくりナイフを飲み込むような恐怖は何だ!
「PEとは、かなり内側が子供のようだな、そんなでは後を託せんな。暫くはまた俺か」
言い残したツルギさんはコチラに向けていた顔を格子に戻した。
情けない姿を見せて幻滅させたかもしれないと思い、奮起と後悔で目を擦った。
「僕は、ちゃんと……やる!前を見るんだ─────」
「……」
ーーーーーー
「キリカです、オトメ君から連絡が途絶えてから24時間が経過しました……え?知ってるって?」
「おい、準備は出来たのか?」
キリカは浮遊バイクに跨り、SEの状態を確認しつつアリエさんと連絡を取っていた。
同行人はカエデだ。
「いいキリカ、私たちにとって目標の結界の境界線は不可視、進みすぎは注意」
「わかってるって。でも、私たち何で呼ばれたんだろう?いや、オトメ君を助けに行けるのは嬉しいんだけど」
「さぁね、基本的にツルギ隊はツルギさんが全て管理だから上からの指示はあんまり無い。少数で動くっていう作戦でもあったし、追加されるのは私たち二人だけだと思うよ。何でか……やっぱりそれじゃない?」
カエデはキリカの右腕を指さした。
キリカは指先を確認してから自分の腕を見た。
きっと『青の剣閃』のことだろう。
何かを斬る仕事だろうか?
「出来れば……人は嫌だな」
「皆そうだ、そこは……っしょ!」
カエデは対物ライフルを構えてスコープを覗き込んだ。
「覚悟じゃないか?目的のためなら手段を選ばない、それができる人が欲しい未来を掴むんじゃないか」
対物ライフルをタクティカルストレージにしまい、キリカの後ろに乗った。
24時間も出動に時間がかかった理由はスギ博士がもう1台の浮遊バイクを作ると言ったからだ。
「よく考えたら、向こうの人が一度コッチに戻って来た方が速かったんじゃない?」
「そうかもね、それじゃ行くよ!」
カエデはキリカの腰にしがみつき、ノアオルタから発進した。
「オトメ君、死なないで」
「ん、ん……ここは?」
「察するにプリズンか、さっきまでの記憶が無い、まるで二ヶ月ほどの夢を見ていたような」
「やめてください!」
軽いツッコミをツルギさんに入れたところで周りを見た。
コンクリートに似た壁、ノアオルタ内部の壁面にも似ている。
格子ドアを見る限り、ここは牢屋だろうか?
灰色だ、気分が暗くなる。
両腕には謎の腕輪がはめられており手錠の役割をしていた。
隣にはトイレか。
「牢屋でしょうか?大方ライヴに敵対する人間の収容施設とういべきか……」
「だろうな、装備が奪われている。そして何故かストレージが使えない」
「え!……っあ……ほんとだ!UIが反応しない!」
視界のパネルを操作するがビクともしない。
そんなことをしてると、キョウスケが声をかけてくれた。
「ただいまSEの効力が無効化される結界がここ全領域に貼られています。先程体験した感覚を覚えていますか?」
「あぁ確かすごく気持ち悪かったような……」
先程は吐き気、目眩、腹痛、到底動ける状態ではなかった。
今は大分回復していて走るくらいはできる。
「武器がなくても突破はできるだろうが……人が来たぞ」
看守の人か、ライヴか、黒と緑のコートの男が扉の前に立つ。
腰には刀、手には自動小銃が握られている。
変に逆らうのはやめておこう。
「起きたか、侵入ご苦労さまだECFめ」
「……(誰だてめぇ)」
「俺らをどうするつもりだ?」
「それはここの主任が決める。今からお見えになる」
主任?スキを着いてぶっ殺してやろうか?
「それと」
「なんだ眼鏡?」
「(こっ、この看守、ツルギさんにむかって眼鏡だと!?)」
「他の俺らの仲間はどこだ?」
隣のツルギさんの目が怖かった。
あーあ、出たら殺されるわ。
「言う義理は無い」
「そうか、ならば主任を待とう。あぁそれと……主任に伝えておけ」
「まだあるのか眼鏡」
ツルギさんは格子にしがみつき、顔を叩きつけて言った。
鬼気迫る表情は凶器、心が持たなかった。
「ヒノキ、覚悟しろとな」
「貴様ッ!何故!」
僕は会話の意味は分からなかったが、看守がイライラしていたのは分かった。
そのあと格子ドアに看守が一蹴り入れた後、牢屋は静けさを取り戻した。
「魔術は使えるか?」
「あ、まだ試していません、やって……」
「やめとけあんちゃん」
壁の向こう側から男の声がした。
そうか、この部屋以外にも幾つか部屋があるのか。
僕はその声に答えてみた。
「どうして?」
「この牢獄周りには結界が貼ってあるのは気づいてるみたいだが、この結界内部で魔術を使うと看守にバレる、特にその腕輪がある内はな。それで魔力暴走を起こして術者はどうにかなっちまう」
「どうにかって?」
「腕が吹き飛んだり、脳の機能不全が出たりだの……」
「うっ……」
寸前で炎を出そうとしていた自分の手を引っ込めた。
今まで腕を失ったことはあるけど、もう嫌だな。
「すまないなオトメ、俺が魔術を使えないばかりに」
「え、ツルギさんって魔術が使えないんですか?」
「エーテル、魔力共にゼロだ。微小もない。何もない。そうか、今までアリエやギンジくらいにしか言ったことがなかったな」
「そ、そうなんですか」
魔術が使えない?いやいや、関係なくあなたは強すぎです。
なら、どうして迅雷とエーテルステップが使えるんだ?
そして正面から感じる無限の魔力は何だ?
ツルギさんが嘘をついてるとは思えないが。
「ともかく情報感謝する隣人よ」
「おうよ。あんたらは何か特別な感じがするな」
「そうか?」
「何かこう……わざとらしい」
「鍛錬が足りなかったな」
「?」
ツルギさんは奪われた腰のリボルバーを探すように手を動かす、しかしそこには突然銃はない。
「当分は黙っていよう」
「なっ、ツルギさん、捕まっておいて黙ってろってことですか?……ってえ?」
ツルギさんは黙れと言うように人差し指を口元へ。
そして腕輪に指を指した。
きっとこの腕輪を警戒しろという意味なのだろう。
盗聴の可能性を考えろということか?
「分かりました、気をつけます」
「それでいい」
その後何時間が経っただろうか、外の景色は見えないし、周りの人間も特に喋らない。
気が狂いそうだった。
きっとこのピンチは脱せる、ツルギさんだって居るんだ、そうに違いない。
けど、いつまで経ってもツルギさんは動かない。
機を待ってるのか?
もし打つ手が何もないとしたら?
「おい、オトメ」
「はい!」
「何をそんなに怯えてる?」
「……いえ、別に」
「そうか、部屋の隅でずっとうずくまっているから狂ったと思ってな」
「狂ってはいませんが……なんとなく、とても怖いです」
なんだこの感覚は、時間に支配されそうな恐怖、嫌だ、僕は……牢屋が嫌いだ!
押しつぶされそう、このままゆっくりナイフを飲み込むような恐怖は何だ!
「PEとは、かなり内側が子供のようだな、そんなでは後を託せんな。暫くはまた俺か」
言い残したツルギさんはコチラに向けていた顔を格子に戻した。
情けない姿を見せて幻滅させたかもしれないと思い、奮起と後悔で目を擦った。
「僕は、ちゃんと……やる!前を見るんだ─────」
「……」
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「キリカです、オトメ君から連絡が途絶えてから24時間が経過しました……え?知ってるって?」
「おい、準備は出来たのか?」
キリカは浮遊バイクに跨り、SEの状態を確認しつつアリエさんと連絡を取っていた。
同行人はカエデだ。
「いいキリカ、私たちにとって目標の結界の境界線は不可視、進みすぎは注意」
「わかってるって。でも、私たち何で呼ばれたんだろう?いや、オトメ君を助けに行けるのは嬉しいんだけど」
「さぁね、基本的にツルギ隊はツルギさんが全て管理だから上からの指示はあんまり無い。少数で動くっていう作戦でもあったし、追加されるのは私たち二人だけだと思うよ。何でか……やっぱりそれじゃない?」
カエデはキリカの右腕を指さした。
キリカは指先を確認してから自分の腕を見た。
きっと『青の剣閃』のことだろう。
何かを斬る仕事だろうか?
「出来れば……人は嫌だな」
「皆そうだ、そこは……っしょ!」
カエデは対物ライフルを構えてスコープを覗き込んだ。
「覚悟じゃないか?目的のためなら手段を選ばない、それができる人が欲しい未来を掴むんじゃないか」
対物ライフルをタクティカルストレージにしまい、キリカの後ろに乗った。
24時間も出動に時間がかかった理由はスギ博士がもう1台の浮遊バイクを作ると言ったからだ。
「よく考えたら、向こうの人が一度コッチに戻って来た方が速かったんじゃない?」
「そうかもね、それじゃ行くよ!」
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