魔法少女♂とヤンデリオ

嶋紀之/サークル「黒薔薇。」

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嫉妬型ヤンデレ、八雲チアキの場合

①-5

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「ッ――!!」
 ――チアキが目を覚ますと、そこは、古びた洋館の一室だった。
 絢爛豪華な調度品が立ち並ぶ、どこか異国の城の中のような室内に、ひときわ目立つ豪華な椅子が一つ。そして、見覚えのない若い男がそこに腰掛け、チアキを値踏みするような目で見下ろしている。
 気絶する前に、『先生』と呼ばれた魔法使いにより縛られた鎖は未だチアキの体を戒めており、床に転がされたまま男を見上げるような形になっていた。
「やあ、お目覚めかい、八雲チアキ。随分とヤンチャをしてくれたようだねえ?」
「な……っ、だ、誰だおまえ!? さっきの二人の仲間か……!?」
 得体のしれない恐怖に襲われながらも、震える声で、チアキは問いかけた。

 男の年頃はチアキと大差ない――十代後半程度に見えるが、彼の放つ圧倒的な存在感が、チアキに恐怖をもたらしていた。
 彼は人形のように整った顔立ちをしており、黒縁のメガネの下から覗く瞳は切れ長で、美しくも冷たい印象を抱かせる。肩にかかるほどの白い長髪と、絵本に出てくる王子様を思わせるようなデザインのきらびやかな黒の衣装を身に着けており、どこか現実離れした雰囲気を纏っていた。
 容姿だけならばただの美形コスプレイヤーか何かにも思えようものだが、浮かべる微笑は美しいのにどこか不気味で、ただそこにいるだけで相手を畏怖させるだけの気迫が彼にはあった。
「ふふっ……ご明察だよ。僕の名前はフレンジィ、大いなる闇の神に選ばれし者にして、闇の魔法使い組織『ヤンデリオ』の長を務める者さ」
「ッ!! 闇の魔法使いの……親玉……!!」
「そういうこと。君も出会ったあの二人からは、ボス、と呼ばれているけれど……君も好きに呼んでくれて構わないよ」
 チアキの問いに答える形で自己紹介した男――フレンジィは、貼り付けたような笑みを崩さず、チアキに語る。
「君のことはよく知っているよ。魔法少女……晶水ノブユキが好きなんだろう? なら、躊躇うことはない。愛する人のため、僕の与えた『闇の魔法』を思う存分使うといい」
「ふ、ふざけんな! そもそも、なんでおれと先輩のこと知ってんだよ……!!」
「闇の魔法にできないことなんてないのさ。この力があれば、愛する人を手にするのだって思いのままだよ? そうだな……証拠を見せてあげようか。……おいで、ハル♡」
 フレンジィが指を鳴らすと、暗闇からぬっと浮き出るようにして、一人の男――ひどく異質な様子の中年男性が現れた。
 驚くべきことに、彼は際どいビキニパンツと、リードの繋がれたレザーの首輪以外なにも身に着けていなかった。年齢は四十代半ばほどで、容姿は至って普通の中年である。筋肉の上に脂肪がついた、ややむっちりとした中年太りの毛深い体。短く刈り上げた短髪と、おっとりとして優しそうな顔立ち。そして、顔のパーツ自体の柔和さとは真逆の、退廃的な雰囲気を醸し出す、どろりと濁った深淵を見つめるような眼差し。体に食い込むビキニパンツにはくっきりと中身の形が浮き出ており、首輪から伸びたリードはフレンジィの手に収まっている。
 当然のようにフレンジィの足元へと跪いた彼は、恭しい仕草で、主人の靴へとキスをする。チアキのことなど眼中にもない様子だ。
「ふふ……お利口だね、ハル。イイコだ……♡」
「っ……! へ、へへ♡ ご主人さまぁ……♡」
 ハルと呼ばれた男は、軽く頭を撫でられただけで、ビクリと身体を跳ねさせる。その表情は快楽により歪み、その瞳は、男が正気ではないことを示すように淀んでいる。
(な、なんだ、この感じ……!? なんでかはわかんねえけど、ヤバイ気がする……! あのハルって人を見てると、背筋がゾワゾワして……なんなんだ、この、違和感……?)
 チアキにとっては初対面のはずの、記憶にない男であるのだが、それでも違和感を抱くほどにハルの様子はチグハグだった。
 フレンジィに忠誠を誓う、調教されきったマゾ奴隷としての仕草は恐ろしいほど完璧で絵になるのに、どこか歪で似合っていない。瞳は虚ろで、心ここにあらずといった様子に見える。まるで操り人形のような印象をチアキは抱いた。

「驚いたかい? この子が僕の愛した人さ。かつて僕を裏切ったから……ちょっとだけお仕置きして、『イイコ』になってもらったんだよ。闇の魔法の力があったから、僕は、彼を手にすることができたのさ」
 歌うような口振りで、心底愛おしそうにハルを見つめながら、フレンジィは言う。
「八雲チアキ、君には素質があるんだよ。僕と同じように、闇の魔法を扱えるだけの強い『愛』を、『欲望』を心のうちで抱いているのだから。ほら、恐れることなく、ただ衝動に身を任せてしまえばいい……」
 穏やかな声が、チアキの脳内に優しく響く。少しでも気を緩めると従ってしまいそうになる。まさかこれもフレンジィの『魔法』なのかと警戒しながらも、なんとか気力を振り絞り、チアキは抵抗する。
「お、おまえ……っ、その人のこと、洗脳したのか……!?」
 チアキに睨まれてなお、フレンジィは笑顔を崩さない。からからと楽しげな声を上げる。
「洗脳? 人聞きが悪いなあ! 僕はただ……彼が二度と僕を裏切らないように、色々と教えてあげただけさ。ねえ、そうだろ、ハル?」
「あ、ああっ、ご主人様……♡ 俺は、ご主人様の奴隷になれて幸せだ♡ 前の俺のことは覚えてないけど、今の方が何倍も幸せなんだ♡♡ だって俺は、ご主人様を愛するために生まれてきたんだから……♡」
「ふふっ♡ 前の君も大好きだったけど……僕を裏切らない、素直で可愛い今の君の方がもっと素敵だよ、ハル♡♡ 一生……ううん、死んでも離さないよ……♡」
 フレンジィは、ハルの首に繋いだリードを引き寄せ、その唇を乱暴に奪う。ぐちゅりと水音を響かせながら、舌を絡め合う卑猥な口付けだ。恍惚とした様子で応じるハルの瞳は、相変わらず虚ろで、どこも見ていない人形のようで――それだというのにフレンジィは満足げで。
 チアキは、目の前の男が異常者であることを確信した。

「ん……っ♡ ふふ、待たせてしまったね、八雲チアキ。どうかな……少しはこの愛の力を、闇の魔法を使ってみたくなったんじゃないかい?」
「ッ、馬鹿言うな……! おまえ、その人のこと、無理矢理魔法で従わせてるってことだろ!? そんなの絶対愛じゃないっ、おれは、先輩にそんな酷いことしたいなんて思わない!! おまえなんかと一緒にするな……!!」
 まるで二人が同類のような言い方に、チアキの頭にカッと血が上った。少なくとも彼は、ノブユキを傷つけるような真似を己に許していなかったからだ。相手の尊厳を無視するような行いを前にして溢れ出す、ほんの僅かな嫉妬と羨望には蓋をして、懸命に怒りと正義感でもってフレンジィを睨みつける。
 しかし、その心の内を見抜いたかのように、男は冷淡な笑顔を崩さない。
「――本当に? 本当にそう思うの? 君の愛は『正しい』と……誰一人傷つけないものだと、君の最愛の人に誓って言えるのかな?」
「ど、どういう意味だよ……!」
「僕が思うに、愛とは究極の欲望なのさ」
 チアキの動揺の隙を突くように、フレンジィは朗々と語りだす。
「君だって覚えがあるはずだ。誰かを愛すれば愛するほど、際限なく思いは強く、深くなり、相手が欲しくて欲しくてたまらなくなる。尽きることのない無限の欲だ。だからこそ、人の欲望を形にする『闇の魔法』が、僕らの愛情にカタチをくれる……」
「それは……っ、違う! 独りよがりに求めるだけなんて、そんなの愛じゃない! そんなの、誰も認めてくれるわけない……!!」
「そう! 世間は僕らの愛を、愛と呼ぶことを認めない。それどころか、時には同性愛者というだけで、この愛を表に出すことすら許されなくなる。そんなの間違っているだろう? だから――僕たちが正さなきゃ。僕らの愛を解放しなくちゃいけないんだ」
 もっともらしい口ぶりで語られる言葉は、毒のように、じわじわとチアキの意識を侵食していく。うっかり頷いてしまいたくなるのを堪えられたのは、この男がノブユキの――チアキにとって最大の正義である人の敵だ、という意識のおかげだった。
(騙されるな、こいつは悪者なんだっ! それっぽい言葉でおれを言いくるめて、利用しようとしてるだけ……! だから――納得なんかしちゃ駄目だ……!)
「図星だろう? ……そうでなきゃ、闇の魔法を扱えるはずがないもの。僕が君に植え付けたのはあくまでチカラの欠片……それを芽吹かせることができたのは、君に、少なからず僕らと似通った点があるからだ。闇の魔法を扱えるだけの、強く深い欲望が、世間に否定されてきた愛があるはずだ。君ならわかってくれると信じているよ、八雲チアキ――」
「う……うるさいっ! おれは、おまえなんかに騙されないからな……!!」
「……おや、まだ粘るのか。なかなか強情だね」
 意志の力を振り絞り、チアキは目の前の男を睨みつける。
「そもそもおまえらっ、悪者なんだろ!? 先輩から聞いたぞ、人の心の弱さに付け込んで怪物作る悪い奴らだって……! おれはそんな悪者なんかに、先輩の敵なんかになったりしない!!」
「『先輩の敵』……ああ、なるほど! 君が敵対的なのは、愛する人を守るためってわけか。なら――うん、こんな筋書きかな」
 フレンジィの口元に、一瞬、邪悪な笑みが広がった。チアキに警戒する暇すら与えず、その瞳が不気味な色に輝き出す。
「君はひとつ誤解をしている。僕らは悪なんかじゃない……その逆さ。晶水ノブユキは騙されているんだ」
「はあ!? 適当なこと言うなっ、どう見たって怪物暴れさせてるおまえらが悪者だろ……!」
「事実さ。君も疑問に思わなかったのかい? 『どうしてただの男子高校生の彼が、魔法少女なんてやらされているのだろうか』と……」
 フレンジィの瞳の光が強くなる。チアキの脳裏に、なにか耳鳴りのような音が響いたかと思うと、その意識は夢の中にあるようにぼんやりとしたものにすり替わっていく。
 チアキの表情が虚ろになったのを確認し、フレンジィは続ける。
「……僕らは、不当な理由で在るべき場所を追われた偉大なる方……闇の神、と呼ばれる御方の復活を目的にしている。それを良く思わない、あの方を追放した悪女の手先たちが、晶水ノブユキに嘘をついて魔法少女として利用しているのさ」
「っ、んな、話……信じるわけ……」
「お人好しの彼のことだ、きっと、目の前に困っている者がいて放っておけなかったんだろう。その優しさを利用されて、本来彼が関わる必要もない争いに駆り出されている。君だって本当は止めたいはずだろう? 大切な人が危険な場所に赴くなんて、僕なら耐えられない……」
「そ、それは……!!」
 ノブユキを危険に晒したくはない、その思いを見事言い当てられ、チアキは動揺を露わにした。その隙を、フレンジィは見逃さない。
「そもそも僕らがやっているのは、慈善事業のようなものさ。僕らが生み出す怪物ジャネープは、世間に否定され、虐げられ、認められずにいる人々の欲望に、闇の魔法でカタチを与えたもの。少数派の苦しみをなかったことにする世間への、正当な復讐行為だとも。……それを単なる『悪』だと思い込まされ、必要もなく戦わされている晶水ノブユキは……ある意味被害者のようなモノだろうねえ?」
「ッ、ぁ、あ……?? 先輩が……被害者……?」
 最早、チアキは完全にフレンジィの声に呑まれていた。言われる言葉を疑うことなく受け入れてしまっていた。
 これが彼の得意とする魔法――洗脳の力であることに、かけられた本人は気付けない。
「愛する人を傷付けたくないという君の気持ちは素晴らしいものなのだろうね? ……けれど、本当に彼を愛するなら、君がすべきことはなんだと思う? 君の本当の望みを教えてくれよ、八雲チアキ!」
「あ゛……ッ、ぁああ――!?」
 よりいっそう強い洗脳がチアキを襲う。彼の脳内に声が響く。素直になれと、虚栄を捨てろと――己の欲望を解き放つのだと。
「おれは……っ、先輩を、助けたくて……守りたくて……。だって、先輩はすごい人で……きっとおれなんかを好きになってはくれないから、それでも構わないから……。せめて、他のヤツより近い場所にいたくて。特別じゃなくていいから一番になりたくて。先輩に近づく奴が許せなくて――」
 思考をそのまま声に出し、ぶつぶつと垂れ流している彼に、フレンジィは優しい声で誘惑する。
「……許せないなら排除すればいい。一瞬の激情に見を委ねればいいのさ。大丈夫……相手は『悪人』だ。正当性は君にある。君の行為は、愛する人を守る行いだ」
「で、でも……っ、」
「怖がることはない……欲望に身を委ねて、闇の力に染まるといい!!」
 フレンジィが歪な笑みを浮かべた瞬間。
 チアキが変身した時に現れたような、ドロリとしたスライム状の暗黒物質――泥とでも形容すべき何かが、どこからともなく湧き出してチアキを包み込む。
 それは、フレンジィが言うところの「闇」の力。闇の魔法使いが信奉する悪しき神――「闇の神」の力の一部。醜く汚れた欲望を司るその力は、チアキの体内へと入り込むと、彼の思考をゆっくり汚染していく。
(ぐ……っ、なにかが……入り込んでくる……。抵抗しなきゃいけないのに、きもちよくて……。頭の奥がぼうっとして、先輩のことしか考えられない……。先輩、先輩、ノブユキ先輩……っ♡♡ おれなんかを選ばなくっていいから、だから、誰のモノにもならないで。どこにもいかないで。おれを置いていかないで。他のヤツなんか見ないでくれ……!!)
 フレンジィの洗脳と、闇の泥により欲望を肥大化された心は、ノブユキへの恋愛感情を抑えきれなくなっていく。それも、チアキ自身が目を背けようとしていた、醜く歪な部分だけがどんどん膨らみ、制御できなくなっていった。
(なんで――なんで、おれが一番先輩を好きなのに。おれが一番先輩をわかってるのに。他のヤツが先輩の近くにいるんだ! 他のヤツが先輩に優しくされてるんだ!! 先輩は優しい人だから……誰にだって親切にしちゃうから……。変な虫が近寄らないように、悪いやつに利用されないように、おれが守ってあげなくちゃ。先輩に近づく悪い虫は……おれが……消さないと……!!)
 狂気に染まる思考に連動するように、チアキの体から、どす黒い色をした炎が溢れ出した。
 彼自身の身を灼くような、燃え盛る炎の中にあるのに、不思議と痛みや熱さは感じておらず――そのことに疑問も抱けない。
(あったかい――体に力が湧いてくる――。これが、闇の魔法……? これがおれの「愛」の形……先輩を守るためのチカラ……)
「ふ……ふふ、あははは! 素晴らしい素質だ、八雲チアキ!! さしずめ嫉妬の焔……『ジェラシィ』とでも呼ぼうかな? うん、それがいい! 僕ら闇の魔法使いは、素性が割れてはならないからね。人前で変身するときには、今度からそう名乗るといいよ!」
 愉しげに笑うフレンジィの言葉に、チアキは、炎の中から虚ろに返事をする。
「嫉妬……、ジェラ、シィ? おれが……?」
「魔法少女スイートクリスタル……晶水ノブユキの対処は、君に任せるとしよう。君の仕事は、悪い妖精に騙されている晶水ノブユキの目を覚まさせること。それ以外ならば魔法は好きに使って構わない。……いいね?」
「先輩の目を……覚ます……」
 最初の抵抗が嘘のように大人しくなり、こくりと首を縦に振ると、チアキの炎はするすると体内へと引っ込んでいく。
 その様子に満足げに頷いて、フレンジィが指を鳴らせば、チアキの体は別の場所へとワープしていった。

 チアキが消え、ハルという男と二人きりになった室内に、フレンジィの嘲笑が響き渡る。
「……ぷっ、あははは!! ねえ、ハル、聞いてただろう? 今の僕、まるで小説家か吟遊詩人のようじゃあなかったかい?」
 無邪気な子供のような調子の問いかけに、ハルは嬉しそうに頷くだけだ。
「ああ……、さすがだ、ご主人様♡ あの少年、すっかりあんたの言葉を信じていた……」
「即興の嘘にしてはなかなかそれらしい筋書きだったろ? 抵抗されるとは思わなかったけど、無事にイイコになってもらえたし。これでまた一つ、僕らの夢を叶える駒が増えたってわけだ!!」
「そ、そうなのか。よくわからんが……あんたが嬉しいと、俺も嬉しい……♡」
 媚びるように、足元に体を擦り寄せてきたハルの頭を、フレンジィは優しい手付きで撫でてやる。
 彼がチアキに語った言葉は、まったくの嘘というわけでもなかったが――少なくとも善悪に関してだけは真逆の嘘をついていた。そして、それに対して悪びれる様子もない程度には、彼は自分が悪党である自覚があった。
「ふふっ、今日も素直で可愛いよ、ハル♡ 自分で言うのもなんだけど、悪の妖精のくだりはなかなかそれっぽかったと思うんだ。まあ……この僕の愛を邪魔するって言うんなら、悪党扱いされたって仕方ないよねえ?」
 フレンジィという男にとって重要なのは、魔法で洗脳してまで手に入れた最愛の人――ハルを己の手の内に留めておくことだけだった。そのためならば、怪物を生み出し人を傷つけることも、他人の恋愛感情を利用することも、世界に破滅をもたらそうとしている「闇の神」を復活させることも厭わないのだ。

「これで、僕を含めて四人……。あと少し、魔法少女の持つ力さえ奪い取れば、儀式は完成する! そうすれば『彼』が……闇の神が降臨し、僕とハルの愛も永遠になる……。そのためにも、せいぜい良い働きをしてくれよ、八雲チアキジェラシィくん?」
 恍惚とした表情で、誰に言うでもなく、フレンジィは嬉しそうに呟いてみせた――。
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