魔法少女♂とヤンデリオ

嶋紀之/サークル「黒薔薇。」

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ストーカー系狂信者、阿神ケイの場合

ストーカー系狂信者、阿神ケイの場合②-1

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 終業のチャイムが鳴り響いた。ホームルームを終えた生徒たちは、部活動へと向かったり、その場で友達と駄弁ったり、あるいは遊びに出かけたりアルバイト先へ向かったりと思い思いの放課後を過ごし始める。
 ざわざわと賑やかな教室の中、休み時間ならば人だかりの多い方にいて友人と馬鹿話をしているであろう男――阿神ケイは、迷わぬ足取りで寮の方向へと歩いていく。
 彼の行き先は自室ではなく談話室――ヤンデリオのアジトとして使われており、他の生徒が入れないよう魔法で隠されている一室だ。
 部屋に入るも、どうやら彼以外のメンバーは来ていない様子。ぐるりと室内を見回していると、ふいに、テーブルに置かれた水晶玉が奇妙に揺れているように見えた。
「……あれ、ボス? どーしたんだよ」
『おや、君だったか。ずいぶん早い到着だね、ファナティック?』
 ケイの呼びかけに、どこからともなく声が聞こえた。よくよく見れば、水晶玉の中にうっすらと人影が――彼らがボスと呼ぶ相手、ゴシック調の服を着た長い白髪の美少年、闇の魔法使いフレンジィが映っていた。
「珍しいな、アンタが顔出すなんて。今日のシフトはオレだったろ? なんか変更でもあったのか?」
『いいや、君は予定通りにジャネープを呼び出してくれればいいよ。用があったのはジェラシィ……八雲チアキでね。見かけたら、ここに来るよう伝えてもらえるかい?』
「えっと、それって急ぎか? メッセ送って呼んだ方がいい?」
『いや、そこまで急ぐことでもないだろう。出会ったときに伝えてくれればそれでいい。それよりも……君の仕事をきちんとこなしてくれたまえ。……期待しているよ』
「へいへいりょーかい、……って、もう消えてら」
 相変わらず一方的に命令だけを告げるボスに呆れの溜息をつくと、彼は、部屋の扉がきちんと閉まっているのを再確認してから呪文を唱える。
「【盲愛装填――魔装展開】っ!!」
 その言葉と共に、どこからともなく湧き出た黒い物体――闇そのものとでも呼ぶべきどろりとしたナニカが、ケイの体を覆い尽くす。闇は彼の体に吸い込まれていき、その姿形をみるみるうちに変えていった。
 顔立ちや背丈はそのままに、ほんの少しだけ逞しくなった体躯と、二十歳ほど老けた、三十代半ばほどに見える顔。金髪にはところどころに赤のメッシュが入り、腰ほどまで伸びた襟足を一つに括っている。瞳は、ルビーのような真紅に染まっていた。ロング丈のチャイナ服に、ゆったりとしたズボンを穿いた姿――闇の魔法使い・ファナティックに変身したのである。

 今日は、ケイが言うところの『ジャネープ担当シフトの日』。彼と芝里タイチが交代で行っている、闇の魔法使いとしての仕事をする予定の日であった。
 チアキとの会話で、自分があまりにも闇の魔法使いとしての仕事に無知であることを自覚し始めたケイだったが、それでも意味もなくボスの命令に逆らおうという気は起きなかった。今日は予定通りにサクッとジャネープを生み出して暴れさせて、魔法少女が来るならば浄化させるし、来なければ自主的にジャネープを止めて回収してもいいかな~……などと仕事をサボるコンビニバイト並みの適当さで、今日の予定に取り掛かっているわけである。
「さぁ~てと。んじゃ、さっさとお仕事しちゃいますか!! 【我が声に応えよ、欲望の卵】!」
 呪文に応えるように、ケイの目の前に、彼にだけ見えるこの街の地図が浮き上がる。地図上にはところどころに黒いモヤがかかり、点滅しては存在を激しくアピールしていた。これはジャネープの素体となる人々の『欲望』を察知し、可視化する魔法。ケイは密かに『欲望レーダー』と名付けている。
「ん~? 欲望レーダーによると……一番つええ反応は……商店街より西の方? これ、コウヤ様のマンションじゃねえか!! どーしよっ、もし近くにコウヤ様がいて、すれ違っちゃったりしたら……やっべぇーっ!! 緊張しすぎてどーにかなっちまう~!!」
 黒いモヤの濃さは、そこにある欲望の強さを示していた。欲望が強ければ強いほど強力なジャネープが生まれ、『闇の神』の封印解除に役立つのだとケイは聞かされている。
 今日も、一番強い欲望をジャネープにするべくそちらに集中してみれば、そこは彼の想い人である歌手・歌風コウヤの住まうマンションがある近く。ストーカーであるケイは当然、想い人の現住所もバッチリ把握している。
 万が一にもコウヤに迷惑をかけてはならないと、欲望の気配を集中して探れば、なんとなくだがその欲望の傾向が伝わってくる。
「この気配、エロ系の欲望か……? 欲求不満的なやつ? こーゆーのをジャネープにしたことねえけど、エロ漫画みてーな展開にはならねえよな……。何があるにせよ、コウヤ様の無事だけは確保しねえと……。……ま、とにかく行ってみっか!!」
 一瞬、ためらったケイだったが、そこは考えなしで猪突猛進が売りの彼である。ジャネープを生んでから考えればよかろう、と、深く考えもせずに『欲望の根源である人間』をワープ先に指定し、転移する魔法を展開して――。



「……え?」
 目の前に広がるのは、彼にとっては見慣れた、しかし直接目にすることができるはずもない部屋。こじんまりとしたマンションの一室は、中年男の一人暮らしらしく、床にものが散らかっている。作業机にあるPCは、音楽打ち込み用のソフトが写っており、室内には他にもいくつか楽器やらキーボードやらが置かれていた。そして、バイブだのローターだのオナホだのの大人のオモチャが散らかるベッドに座り、ぽかんとした顔でこちらを――突然なにもない空間からひょっこり現れた男を見つめる、金髪で、顎髭がセクシーで、垂れ目をメガネで隠したイケオジは。
「コウヤ……様?」
「うん……? 確かにオジサン、歌風コウヤだけど……。あんちゃん、誰? っていうか、嘘、人間……?」
 魔法で転移し、宙にプカプカ浮いているケイを見つめて唖然としている、パンツ一丁の姿の男は。紛れもなくケイの想い人、歌風コウヤそのひとなのであった。



「んな……っ、う、嘘っ、え、なんで? なんでコウヤ様がっ……!? ああああすいませんッ、ちが、違うんですオレっ!! そんなっ、たしかにご自宅は知ってますけど! 直接乗り込むつもりなんてなくて!!」
「え、待って待ってあんちゃん、なんでオレんち知ってるの……どうやって入ったの……?」
「違うんですぅうう!! 今日はオレっ、このへんで、し、仕事でっ!! 欲望の気配に呼ばれてワープしたら、なぜか、ここに――」
 混乱しつつも言い訳をしようとして、はたと、ケイは気づく。目の前のコウヤは半裸であった。くたびれたトランクス一丁というあられもない姿だった。今まで盗撮用のモニター越しにした見たことがない想い人のセクシーショットに鼻血を吹き出し、同時に、この格好ならば自分が感じ取った欲望の気配と合致することに気づいてしまう。
「……あ、あの、つかぬことをお聞きしますが、コウヤ様は……今現在欲求不満でいらっしゃいますか……?」
「え? う、うん、まあ、そうだね……? 今からシコるとこだったしね……?」
「うわああああ!! やっぱりかよっ!?」
 間違いない、ケイが感じ取った強い欲望の持ち主は、歌風コウヤだったのだ。それに気づいてしまったケイは、混乱したまま、大慌てでペコペコと頭を下げまくる。
「誠にすいませんッ、コウヤ様!! 俺は見ての通りの闇の魔法使いなんですが! 強い欲望の気配につられワープしたところ、それが、たまたまコウヤ様のご自宅だったようで……!! お詫びのしようもねえっす、お、オレみたいなゴミムシがコウヤ様の御前に姿を晒すとかありえねえ……! お望みならば命を差し出してでも詫びるんで!! この度は、誠に申し訳――」
「あ~……待って待って、うん、魔法使い……クン? もう少し落ち着いて説明してくんない? ……てか浮いてないで座りなよ、ほら、オジサンのベッドで良ければだけど」
「そんな……っ、こ、コウヤ様の私物にオレなんかが触れるなんて畏れ多いっすよ!? あっでもそうか、上にいたら首痛くなるっすよね!? 今下りるんで……そんでコウヤ様の私物に触れないギリギリ範囲で浮いてるんで……!」
「いやいいよ、座りなよ……。たのむから落ち着いて話そ?」
 意味不明な状況だというのに、歌風コウヤは妙に落ち着き払っていた。……明らかに気が動転しているケイを前にしてドン引きというか、冷静になるしかなかったようにも見える。
 呆れた様子のコウヤに説得され、おっかなびっくりベッドに腰掛けたケイは、気付けば自分の事情をすっかりまるごと彼に告げていた。近頃世間を騒がす怪物(ことジャネープ)を生み出している張本人であること。ジャネープは人の欲望から生まれること。今日はジャネープを生むため、強い欲望を察知してワープしたら、そこがたまたまコウヤの部屋だったこと、など。
「……ほうほう? 闇の魔法使いにジャネープ、ねえ。面白い話じゃない」
「え……? し、信じてくれるんですかっ!? こんな見るからに怪しい不法侵入者を!?」
「あ、怪しい不法侵入者の自覚はあったのね?」
 コウヤは、愉快そうに口角を吊り上げた。なんだこのおもしれー男、と思っている顔だった。
「まぁ実際、君がいきなり部屋に現れて宙に浮いてるのは事実だし。あの化け物騒ぎの原因ってのは驚いたけど、魔法少女がいるならその敵も魔法使いなのは納得じゃない?」
「お、オレが言うことじゃねえっすけど、コウヤ様の適応力ヤバいっすね!? 流石です!!」
「そーお? ま、オジサンこれでも色々修羅場くぐってっからね~」
 単なる歌手とは思えぬ謎の豪胆ぶりを発揮し、ケイの言葉をすんなり信じた彼は、どうやらケイという存在に興味を抱いたらしかった。
「ところで魔法使いクン、君のことなんて呼べばいい? 魔法使いクン、じゃ長いでしょ」
「えっ……!? そんな、畏れ多いっすよ!! オレなんかをコウヤ様が認知してくださるとかこれ夢? ……夢なんじゃね? いやいや都合のいい夢見すぎだろしっかりしろ阿神ケイ!! 思い上がるな!!」
「あがみけい、くん? ほんじゃ、ケイちゃんって呼ぶね」
「ッッ!?!?!?」
 長年の想い人かつストーカーしていた相手の家に上がりこみ、認知までされてしまった状況を、ケイは完全に夢だと信じ込んだ。ボソボソと呟いた独り言に反応され、気さくに名前を呼ばれたことで、その体はビクリと大きく飛び上がる。
「そ……そんな……、いくら夢でもコウヤ様に名前を呼んでいただけるなんて、オレみたいなゴミムシ野郎に許されていいことじゃねえのに……!?」
「いや夢じゃないって。っていうか、ゴミムシってなに? 君ホント面白いねぇ」
「お……オレはッ!! だって!! こ、こんなのいけないことだって……バレたらコウヤ様に迷惑だって、きっと気持ち悪がられるってわかってて……なのに……我慢できなくて付きまとう、ストーカー野郎だし……!!」
 未だにこれを夢だと信じ込んでいるケイは、混乱のあまり、つい本心を漏らしてしまっていた。
 彼だって、盗撮や盗聴が犯罪なのはわかっている。わかっていて止めることができなかった。そんな自分は、きっと異常者なのだと思いながらも、それを変えることはできなくて。開き直るように明るく振る舞い、コレが『自分にとっての正常』なのだと思い続けながら、バレたら断罪されて然るべきだとも考えていた。
 だからこそ夢だとしても――むしろ夢という自分の深層心理だったなら余計に、コウヤに認識されたいと望んでしまったことが、名前を呼ばれて喜んでしまったことが、自分で自分を許せなかったのだ。

 青褪めながら震える彼を見て、コウヤは、不思議そうに首を傾げている。
「……ストーカー? さっきから気になってたけど、君、もしかしなくても……おれのファンだよね?」
「ッッ!! あ、ああ、当たり前じゃないっすか!? だってコウヤ様っすよ、あの歌風コウヤっすよ!?」
「あはっ、当たり前なんだ。おもしろ~」
 いくら大人で、芸能人で、しかもゴシップ誌をしょっちゅう賑わせるほど修羅場に慣れている男だとしても、コウヤの適応能力の高さは度を越していた。慌てふためくケイの姿にけらけらと笑い声を上げている。
 そうしてほんの一瞬、ケイを品定めするかのように見つめると、ニヤリとあくどい笑みを浮かべて囁いた。
「……ね、そんなにおれのこと好きならさ、ちょっと、手助けしてほしいんだけど」
「え……な、なんですかっ!? 賠償金ですか終身刑ですか!? お、オレにできることならなんでも、どんなお詫びでも………!」
「いやお詫びは別にいいんだけど……ふむ、なんでも、かぁ♡ そらイイコト聞いちまった♡」
 コウヤは、端正な顔を歪めて舌なめずりすると、優しくケイの肩を抱き寄せた。崇拝に近い形で彼を思っているケイは、当然、軽いパニック状態に陥る。
「っ……!? こ、コウヤ様っ!? ち、ちち、近いっす!! だ、駄目ですってこんな距離……! 畏れ多くて死んじゃうっすぅ!!」
「まーまー、気にしないで。それより君さ、おれのファンだってんなら、おれのシモ方面がちょーっとアレなのは知ってるよね?」
「へぇっ!? えーっと、あの、はい、それは……その……」
「君の魔法? とやらで見たならわかるけど、おれ今欲求不満なんだよ。便利だったセフレと縁切れちゃってさぁ。遊び相手は何人かいるけど、どいつもこいつもちょっと遠方住みだし、忙しそうで」
「な、なるほ、ど……?」
 魔法でのストーキングを繰り返すケイは、なんなら、コウヤのオナニーだったり、下手するとセフレと遊んでいるところだったりを盗撮してはズリネタにしていたこともある。まさかバレていたのかと再び顔面蒼白になっていたが、しかし、コウヤから告げられた言葉は、それよりも遥かに衝撃的なものだった。
「……だからさ、ケイちゃん♡ ちょっとオジサンの性処理付き合ってよ♡」
「…………え゛?」
「君の顔すっげー好みなんだよね~♡ それに、さっきからムラついて仕方なくて♡♡ ほら、不法侵入のお詫びだと思って……その立派そうなチンポ貸してくんないかなぁ? 君も、憧れの『歌風コウヤ様』を抱けて嬉しいだろ?」
 言うや否や、コウヤの指がケイの股間に伸びていた。ズボン越しに優しくペニスをなぞられ、ケイの体がビクンっ♡♡ と跳ね上がる。
 何が起きているのかもわからず、ケイは、魔法で逃げることさえ忘れてその場でフリーズしてしまっていた。
「な……、は? え? なん、で……? こ、コウヤ、様?」
「あ、もしかしておれじゃ勃たない? あーんな熱烈に好き好きオーラ出してるから、てっきりソッチの意味だと思ったんだけど……」
「た、勃ちます勃ちます!! めちゃめちゃ元気ですッ!!」
 反射的に答えてしまってから、クスクス笑いにハッとする。コウヤはなんとも嬉しげな、悪戯が成功した子供のような顔だ。どこか少年のような表情に、ケイの胸が大きく高鳴った。
「あ、あの……でも、嬉しいっすけど、オレの気持ちはそういうのじゃなくて……! つまりその、お、オレなんかがコウヤ様に触れるなんて、いくら夢でも許されないといいますか――んぐっ!?」
 言い訳を重ねようとした唇を、コウヤは、己の口で強引に塞ぐ。遊び人らしく慣れた動きで、口の中に舌をねじ込むと、呆然とするケイの舌に吸い付くようにして弄ぶ。
(うそ……ッ、な、なんだ、これぇ……? オレ、コウヤ様とキス……してる……? すごい、ちゅーしてるだけなのに……頭フワフワしてきもちいい……♡ 口の中、コウヤ様に蹂躙されちゃってるぅ♡♡)
 ファーストキスに恍惚としながらも、ケイは、酸欠で頭がクラクラしてくるのを感じていた。同時にこれが、もしかしなくても夢ではないのでは? ということをようやく自覚し始めていた。
「っ、ぷは……っ♡ うそ、夢じゃ、ねえ……?」
「ん~っ……♡ だから夢じゃないって言ったでしょ? ささ、細かいことはいいからさっさとヤろうや♡ ……こちとら今からシコるぞってときに目の前にド好みの男が出てきてムラついてんだよ♡♡」
 自分を抱け、と迫っているはずなのに、とびっきりの雄臭い表情と低い声で、コウヤは囁く。既にその手はケイのズボンを脱がしにかかっていた。
「ひっ♡♡ あ、だ、だめっす、コウヤ様……! 脱がさないで……」
「良いじゃねえのぉ、ガキじゃあるまいし♡ ケイちゃん今いくつ? 40……まではいかないか、30代半ばくらい?」
 何気ない問いかけに、ふと、ケイは自分が変身しっぱなしであることを思い出した。この姿は、『コウヤに釣り合う自分になりたい』と願って生まれた姿。本来のケイの年齢――17歳よりも二回りほど成長した姿なのだ。
 崇拝する想い人に嘘をつきたくないという気持ちと、未成年だとバレたら最後コウヤが性犯罪者になるのではという懸念と、なにより、まだまだ子供な『本当の自分』だったらこんなふうにセフレとして誘われることすらなかったのではという思いが頭によぎり、咄嗟に出てきたのは曖昧な返事だけだった。
「ご、ご想像に、お任せします……」
「その年でこの顔なら童貞ってこたぁないっしょ?」
「……ど、童貞……っす……。すみません……」
「マジで!? うわラッキー♡ こーんな色男の童貞喰えるとか……ますます興奮してきた♡」
 本気で嬉しそうに笑ったコウヤは、ケイの着ていたチャイナ服をすっかり脱がせると、自身も下着を脱ぎ捨ててその身を押し倒す。
「じっとしてていいよぉ、おれがリードしたげる♡ ほら、元々怪物生み出して、おれの欲望スッキリさせてくれる予定だったんでしょ? なら結果は一緒だって♡ どうせならおれ、セックスで発散してえなぁ♡♡」
「ほ、本気……っすか……!? だ、駄目ですって、こんな、オレなんかじゃ……!!」
「いいから任せなよ、童貞クン♡ おれんちに来ちまったのが運のツキだと思って諦めな♡♡」
 コウヤのためを思えば、抵抗しなければならないと思うのに。ケイはその場から指一本動かすことができずにいた。
(な……なにが起きてんだよ!? ジャネープ召喚するはずが……ワープした先がコウヤ様のとこで? ファーストキス奪ってもらえて? しかも童貞まで奪われてコウヤ様の肉ディルドにしてもらえんの?? ……なんで?)
 こんなに自分にとって都合のいいことがあるのだろうか、これはやはり夢なのでは――などと思っているうちに、ゆっくりとコウヤの体が近付いてくる。ケイは、静かにその身を委ねる覚悟を決めた。
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