生まれるはずだった人

ふぁ

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赤ちゃんを探せ

大切なもの

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私は真っ先にクハクの家に向かった







寝坊した…

なんて言い訳をしようか…
階段から落ちて遅れたとでも言おうか…



服が乾かなかったとでも言ってごまかそう


私は全速力で廊下を走った

赤ちゃんが楽しめるようなおもちゃの入ったバックを持ちながら








赤ちゃんのいる部屋に着いてドアを開けた瞬間

私は息を飲んだ
















赤ちゃんが
いない








おまけにドアの鍵も空いていることに気づいた





昨日…私、ドア閉めたよね…?

落ち着いて記憶を回想…






鍵を閉めたことは覚えている



とすると、赤ちゃんが自力で逃げたのには無理があるから…





…だれかにさらわれたのかも…












おお急いで私は赤ちゃんがいたと思う場所を探した




ベッド、おもちゃの箱の中、ゴミ箱、カーテンの裏





声もかけた


それでも見つからなかった


これはまずい…








私はライフスタートビジネスの敷地を探した








87562vo「なに探してるんですか?」

20148b「てか、今日私たち研修生は休みじゃね?研修は明日だぞ?」






ヨサク「ここら辺に赤ちゃん…見なかった?」



二人は顔を見合わせた

20148b「おいおい、何言ってんだ?…」


87562vo「…見てませんけど…」




ヨサク「そっか、またあとでね」



私はまた赤ちゃんを探しにまわった



20148b「アイツまじかよ。やらかしたな」




87562vo「…先輩…」






私は全速力でいろんな所を走った



すると運が良いのか悪いのか



赤ちゃんの声が聞こえてきた






私が声のする方に行くとその声はだんだん大きくなって




いつの間にか私は見知らぬ場所にたどり着いた







ここ…どこだ?





当たり一面芝生でできていて
空は青くとても広い
ブランコや滑り台などの遊び場もあり、
木や草が生い茂っている
鳥の囀りが聞こえて
とても居心地がよい



なんだか懐かしい気もする




その真ん中には家が一つ建っている



そこからたくさんの赤ちゃんの声がした








あそこに…居るかもしれない






私は赤ちゃんの声がする大きな収容所のような家に入った







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