モノクロス

うー

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旅人二人

魔法使いと機甲兵

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 黒と白はとある町に向かっていた。この世界では珍しい町だった。
 魔法使いコルドゥーン機甲兵クリーガーが住んでいる町があるというのだ。そんな所があるはずかない、と半信半疑の黒だったが白が行ってみたい、と喚いたため行く事となったのだ。

 魔法使いの中にもランクというものはある。大半が占めるのは普通の魔法使いである。そして、それより格が下がると魔法少女アムレートになり、格が上がると魔女ストレーガになる。
 基本的に女性の方がマナの扱いが上手なため、圧倒的に女性の方が多く、魔法少女や魔女といった名前になっていた。
 白はこの内の魔女に属する力を持っていた。
 一方で機甲兵にも階級はある。大きく分けて三つ、尉官、佐官、将官だ。大半の機甲兵は尉官だ。
 その事で、白はふと気になり黒に問いかけた。

「黒は、昔機甲兵だったの?」

「ん、まぁ、昔だがな」

 あまり自分の事は喋りたがらない黒だったが、白の無邪気な顔を見ると折れてしまった。

「……悪名高き機甲旅団、虎狩り部隊ヤクトティーガー、その第二部隊の副隊長だった。」

 虎狩り部隊とは数十年前に壊滅した有名な盗賊まがいの行為を繰り返していた集団である。黒はその部隊の副隊長をやっていたのだという。

「強盗、殺し、人身売買、なんでもやった」

「でも壊滅しちゃったんでしょ?」

「あぁ、やりすぎたんだよ。他のメンバーとはもう会えてもいねぇな」

 白は黒の顔を見ながら会いたくないの? と首を傾げた。

「会いたくねぇって言えば嘘になるが、殆どが牢屋の中か、首と胴体が分かれちまってるからな」

「そうなんだ。黒はそれでもしぶとく生きそうだよねー」

「流石に頭刎ねられたら俺でも無理だっつの」

 笑いながら黒はその虎狩り部隊の事を思い出していた。白は羨ましそうに見ていた。

「っとすまねぇ、昔を思い出すなんざらしくねぇな」

「そう? 誰にでも昔はあるもんだよ! 思い出すなって言う方が酷だと思うよ! えへへ!」

 白の頭を撫でる黒と嬉しそうに撫でられる白。まるで兄妹のようだった。
 そこで目的の町が見えてきた。

「それにしても、本当なのかな?」

「どうだろうな。だが、てめぇの事を知っている奴がいるかもしれんからな、行けるなら行っといた方がいいだろ?」

「それもそだね! よーし! じゃぁ入ろう!」

 町の目の前までたどり着き、入ろうとし二人だったが機甲兵と魔法使いの門番に止められた。
 入るためには自分達がどちらなのかを伝えなくてはならない。それを伝えた二人は門番から木の札を渡された。
 白は魔法使いと書かれた札、黒は機甲兵と書かれた札だった。

「こんなもん持たせやがって……どういうつもりだ?」

「でも、なんかこの町陰気臭い! 町全体からカビっぽい臭いがする!」

 町に入って早々白の文句が出た。鼻をつまんで、そんな事を言うもんだから住人達からは注目を浴びていた。
 だが白の言葉はその通りであり、黒も思っていた事だった。町全体が暗い。そして殺気立っているのだ。

「とりあえず宿に荷物を置こうぜ。おもてぇわ」

 そう言い宿に向かった二人だったが、そこの店主は魔法使いだった。札を見せろ、と言い二人はその通りにした。
 しかし、黒は機甲兵のため泊まる事が出来ないと言われたのだ。

「おいおい、ちょっと待てよ……どういう事だ?」

「どうもこうも関係ない! 早く出ていってくれ!」

 追い出された黒は舌打ちをしながら次の宿に向かった。しかし、そこは機甲兵が営んでいる宿であり、魔法使いである白の事は泊められないと言うのだ。
 頭に来たのか腰に差していた拳銃を抜き取りどういう事なのかを問い詰めた。
 店主が説明した。数年前に魔法使いと機甲兵との間で小さないざこざがあり、それ以来関係が悪化しているのだという。町の中ではちょっとした衝突が起きており、その影響で黒達も泊まることが出来なくなっていた。その為に町を訪れた者にどちらかを証明する札なんてものがあるのだ。

「こっちは何日も歩いて疲れてんだよ……疲れてんだよ。分かるだろ? 引き金を引かせないでくれよ、な? 第三の目を開眼するつもりは、ねぇだろう? さっさと部屋の鍵を渡しちまえよ、な?」

 店主の額にとんとん、と当てる黒は今にも引き金を引きそうな雰囲気だった。 流石にまずいと感じ取った店主は仕方なく宿泊を許可した。
 二階の部屋を借りた二人は荷物を部屋に置くとこれからどうするかを話し合った。

「この町に長居はしねぇぞ」

「うん、私もあんまこの町好きじゃないしね! でもなんかがっかりだよー!」

 白は不満そうな顔を浮かべながらベッドに飛び乗った。

「魔法使いと機甲兵が仲良く暮らしてるっていうから楽しみにしてたのに、喧嘩しちゃって仲直りしてないだなんて、もー!」

「無理もねぇよ。一回火がついちまったらな」

 黒はベッドをドンドンと叩く白を横目で一瞥するとため息を吐きながら窓の外を眺めた。

「一度拳を振り下ろしゃぁもう引っ込める事は出来ねぇもんさ。そのまま殴り合いを続けちまうのさ」

「身に覚えがある、って感じだね!」

 白はふふん、と笑いながらベッドから降りると黒に抱きついた。そして目を細め見上げた。

「……うるせぇ。まぁ、それが戦争だ。話し合いでは収拾がつかなくなっちまった成れの果てだ。だからどっちかが立ち上がれなくなるまで続くんだよ」

「……不毛だねー」

「不毛だが、俺からすりゃぁ死ねば金が落ちるもんだから無くなってもらっちゃぁ困るんだがな」

 はは、と白を抱き上げてベッドに投げる黒は窓の外で騒ぎが起きているのを目にした。魔法使いと機甲兵の若い青年が言い合っていた。すぐに取っ組み合いの喧嘩になり、周囲にいた人間がそれに参加して大騒ぎになっていたのだ。
 ほう、とこれから起きるであろう事を予見した。

「どったの?」

「白、頭を伏せてろ。俺の予想じゃぁもうそろそろ」

 その瞬間、黒は身を屈めた。すると先程まで黒の頭があった部分に火の玉が飛んできたのだ。次に銃の発砲音が響いた。鐘が鳴った。その銃声は戦争の始まりを告げる鐘だった。そこからは撃ち合いだった。

「わわわ! いきなりぶっぱなすなんて野蛮だね!」

「俺達も間が悪いな。宿が燃えなきゃいいけど」

「ね、黒。なんだか臭いよ」

 臭いを感じ取った白は目を扉に向けた。その隙間から黒煙が入ってきていたのだ。

「わぉ、マジか!」

 白を抱えて窓から飛び降りる黒は荷物を部屋に置いたままな事を忘れていた。だが、既に火の手は自身らが居た部屋まで回っており手遅れになっていた。

「……ほんっとタイミング悪いな……」

「もしかして私の着替えとかも置いたまんま?」

「当たり前だ。俺の着替えも入ったまんまだっつの」

 白は口を大きく開けた。そしてそのまま喋った。

ふほ! へんほうは戦争だ!」

「弾薬代もバカになんねぇんだけどなぁ……!」

 白の口の中に手を突っ込む黒と涙目になりながら苦しそうに嗚咽を漏らしていた。黒が抜き取ったのは全長160メートルほどの機関銃だった。弾帯は白の口の中に収納されていた。
 太いコッキングレバーを引き、上部に付いているグリップを掴み片方の手で銃床のグリップを握りしめた。そして、トリガーを勢いよく押した。
 銃口から放たれる弾が機甲兵や魔法使いの身体に直撃するとそこには穴が空いた。

「ぉぇぇっ……ふひふひいぃ撃ちすぎ!」

 弾が尽きた頃には周辺に立っている者はいなかった。
 機関銃を放り捨てると疲れたように両腕を回した。

 隠れている者は口を揃えて言うモノクロバケモノだ、と。
 どんな姿か知らなくても、どんなに恐ろしいのかは知っている。何をするのかは見たことはなくても、何をしてきたのかは聞いている。
 目の前にいるのは暴力の権化とまで噂されるものなのだから。


「さ、て、と、これでちったぁ落ち着いたか? ほれほれ、かくれんぼしてる奴、さっさと出てきな。嫌だろ? 三匹の子豚になるのは」

 腰のホルダーから拳銃を手に取る黒は空に向けて三発、発砲した。そして三匹の子豚と比喩した黒に対して白は突っ込んだ。

「そうなると最終的に食べられるのは黒になっちゃうけど、いいの?」

 忘れていたと目を瞑り、それを隠すように黒は作り笑いを浮かべた。そして言葉を訂正した。

「喧嘩両成敗だ。ここは一つ仲良くいこうじゃねぇの!」

 黒は手を打ち鳴らした。そして拳銃をホルダーに戻した。

「魔法使いと機甲兵、いがみ合う二つだがお互い手を組みゃ何だって出来るぞぉ? 例えばよ、ここにいる俺達だって退ける事が出来るかも、しれねぇぜ?」

 魔法使いと機甲兵はお互いの顔を見合わせた。
 少し前までは手を取り合っていたのに、それが出来ないなんて事はない。出来ていたのだから出来るはずだ、とその場にいる全員に聞こえるように叫ぶと黒は白を抱き上げると走り始めた。その瞬間、黒達に向けて火の玉や氷の刃、弾丸などが飛んでいった。

「黒! どうしたの!? なんか凄くいい人ぶってない!?」

「黒様の気まぐれって奴だ! はっはっはっは!」

 町を一周している内に黒の背中は傷だらけになっていた。しかし、痛がる素振りも見せずに黒はそのまま町を出ていった。
 町を出て町が見渡せる丘の上まで登った黒は疲れたように座り込んだ。

「お疲れさまぁ、それにしても随分とやられたね!」

 黒から離れた白は彼の背中をまじまじと見ながらうへぇ、と声をあげた。そして手を添えて魔法陣を展開させた。

「黒の傷は治りが遅いから嫌い!」

 火傷や擦り傷などはすぐに癒えたが、銃痕は中々治らなかった。

「しゃーねーだろ。とりあえず、今どんな感じだろうな」

 丘から町を見下ろすと魔法使いと機甲兵が肩を組み合っていた。
 少し前まで喧嘩していたのに、と怪しい笑みを浮かべた黒は傷が完全に癒えていない状態で立ち上がった。

「くーろーどうするの?」

「……こっちは持ちもんが全部灰にされたんだ。ちょっとの仕返しぐらいしてもバチは当たらねぇだろ」

 白は魔法陣を展開させた。黒い魔法陣だった。小さな声で呪文を唱える白を見ていた黒は再び町を見下ろした。そして冷たい口調で呟いた。

「……それじゃぁダメなんだよな……」

「準備出来たよ!」

 白の声に反応して、やれ、と短く言うと白は地面に手を付き魔法を発動させた。地面から黒い腕が生えてきた。それは次第に広がっていき町の外周まで広がった。

「かつて一つの国を一夜で壊滅させたという太古の魔法……っつっても完全ではねぇけど、流石だな。白」

「まぁね! もっと褒めてもいいんだよ!」
 
 強大な魔法のほとんどが後世に伝わっておらず、天災ラグナロクの際に失われたとされていた。しかし、とある魔女がその一部を発見した。だがその魔法はあまりにも強力だった。魔女は禁断の魔法として使用を禁じた。

 その禁断の魔法を発動させた白は黒い腕を徐々に伸ばしていき町の空を覆った。それが落ちた。

「ふぅぅぅ! 痛快だなぁ!」

 黒は拳をギュッと握りしめて押し潰され瓦礫となった家屋を見てテンションを上げた。

「黒も趣味悪いよね」

 やれやれ、と地面から手を離した白は街を一瞥すると興味を失くしたように黒の背中に飛び乗った。

「っと、とりあえず商品を集めなきゃなぁ」

 やれやれ、とため息混じりに同じように呟くと白をしっかりと掴み走り始めた。

「ねぇ黒、次はどんな町かな!?」

 白は黒の後ろで楽しそうに黒の肩を叩いた。黒は口角を上げて不敵な笑みを浮かべた。

「どんな町だっていいさ! そこに金の成る木がありゃぁ何処までも何時までも行けんだ! それが俺達の旅だろう?」

「それじゃぁお金と記憶を探して何処までも行こうね!」

「はっはっは! そりゃぁ良い! てめぇとなら何処までも行けっからな!」

 重なり合う笑い声は何処までも何時までも続いた。
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