車好きが現実世界に似た異世界に行く話

薄野藍

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第7話 それぞれの選んだ車

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俺は早速後悔をしていた。
試乗の許可を出してからかれこれ4時間が経とうとしている。しかし、まだ全員が車選びの段階であり1人として試乗はしていないのだ。

(マジか、少々甘く見ていたようだな)
俺は、行ったり来たりして車を物色している4人を見ながら心の中でボヤいていた。
きっと、この光景を見た人は言うだろう

「店の中で待っていれば良いじゃないか」と
しかし、そうはいかない何故なら

「すいませんッス、この車なんスけど」
これだ、彼女たちは気になった車を見つけると俺を呼んで説明を求める為、店の中で待つという事が出来ないのだ。

「あぁ、その車はシビックタイプRだな」

「カッコいいッス!この車に試乗するッス!」

(お、1人決まったか)
それからは残りの3人もすぐに決まった。

「ん、わたしはこの車が良い」

「それはs2000だな」

「わたしは~この車が良いです~」

「WRXstiか良いと思うぞ」

「私はこっちの車ー!」

「ランサーレボリューションIXか、すごい偶然だな」
これで、それぞれ試乗に使う車は決まった。
与瀬さんがシビックタイプR
根之木さんがs2000
陽目さんがWRXsti
柿野さんがランエボIX

(しかし、こうして見るとみんな良い車を選ぶよなぁ)

「すいませ~ん」

「ん?どうした?」

「さっき言ってた偶然っていうのが気になって~」

「あぁWRXstiとランサーレボリューションはライバルなんだ、どっちも4WDだからな」

「なるほど~」
イマイチ納得してなさそうだがライバルの理由は日本車が無いこの世界でどう説明したら良いかよく分からない為、仕方ない。

「それより~ここにある分しか車は無いんですか~?」

(鋭いな)
確かに、まだ見せていない車はある。だが、

「あるよ、だけど見せられないんだ」

「何故でしょうか~?」

「ここにある車より高い車だからね、キズとか付かないように外には出さないんだ。それに、意地悪かも知れないけど一見さんに簡単に見せるような車じゃないのさ」

「ハイハイ!何時になったら見せてくれるッスか!?」
横で聞き耳をたてていた与瀬さんが質問してくる。

「そうだなー、ここで車を買ってくれたら見せてあげようかな」

「えー!」
と騒いでいる内にもう車を選び始めてから6時間が経とうとしている。

「おいおい、時間は良いのか?もう19時だぞ」

「すぐに試乗して来るッス!」

「私も行く」

「わたしも行きます~」

「みんな待ってよ~!」
騒がしい4人が一斉に出ていった。

「事故るなよー」
俺は4人に声を掛けた後、店の中で4人の帰りを待つのだった。
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