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2話
しおりを挟む体が重い。手足を動かそうとしてもビクともしない。目を少し開けると、ボヤけて見えるが青い空が見えた。風も少しかんじる。その風に運ばれて煙っぽい変な匂いが私を襲う。周りには何か分からないけれど大きなものが地面を走っているらしい。
お母さん…。
どうすればいいの…。
ここには居ないお母さんに私は語りかけた。
私の近くに、さっき音のしていた大きなものが止まったような、音が聞こえた。一定のリズムの足音がどんどん近づいてくる。
怖い、私は殺されてしまうのか。そんなことすら思った。
私はその誰かに体を持ち上げられ私の口に水を運んでくれた。
あぁ、美味しい!力が地の底からみなぎってくるような不思議な感覚がする。
この命の恩人は誰だろうと。顔を一目みようと、目を開けた。
さっきと同じでまだぼやけてみえるが、顔立ちのいい、年はお母さんと同じぐらいに見える男の人だった。首には何か傷跡がみえた。
ありがとうございます。
彼にそう言おうとした時、また気を失った。
目が覚めると、涼しくて明るい音楽が流れているところにいた。
ムクっと体を起こして、辺りを見渡す。
見たこともない服、家具、建物、物。ここは一体どこなんだろう。
「あら、起きたの」
後から、女の人の声が聞こえた。
振り向くと、髪が短くて若干老けているおばさんがいた。
「あの…ここはどこですか…」
恐る恐るおばさんに聞く。
「こんにちは。私は幸子よ。ここは海月孤児院」
「孤児院…」
孤児院の印象だけれど、私は悪いイメージしかない。大人の人は怖くて、子供を喰う。そんな噂さえ聞いたことがあった。
「大丈夫よ。安心して」
幸子という名の、彼女は私の震えた手を強く握って私に微笑んだ。
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