天邪鬼と真正直

邪悪

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4話・好きな人

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『尾張家』朝7時半
海人 「...。」ぼー

母親「あら、珍しいわね。なんか悩み事あったりする?」

海人「ねぇよ...それより飯食うわ」

母親「はーい」コトッ

海人の母親は
白飯と味噌汁を丁寧に食卓テーブルに置いていく

海人の家族構成は父母、そして海人。3人である。

父は朝から夜まで仕事で居らず、母はパートをやっていて夜はいつもいない。
夜飯はいつも1人で食べている

海人「ご馳走様」

数分かけて準備をして

海人「行ってきます」

母親「行ってらっしゃい」
いつもより遅い午前8時に家を出る

考え事をしていたからだ。
全く...俺としたことが...


ーーーーーーーーーーーー
8時半、学校に着く

『教室』
教室に入るとすぐさまあいつが目に入る

空「おっはよー遅かったねー今日は」

海人「き、今日は寝坊したんだ」

寝坊などしていない。今日は六時起きだ。

空「あれれ?この前言ってたことと矛盾してるぞお?確かぁ『寝坊するやつの気が知れんわ、気を張ってないからそうなるんだろ』って言ってたよね?」

あ、あぁ...そうだった...

海人「確かそんなこと言ったような...言ってないような...」

空「言ってた!」

海人「そ、そんなことより授業はじまるぞ!」

空「あ、そうだったそうだった。あとでまた聞くからな?」

海人「わかったわかったよ」

しつこいなぁこいつ

それにしても昨日の表情は...
あの質問は...何だったんだろう。

空「ねぇ、何ずっと私のこと見てるの?」

海人「見てねぇよ」


あ、やべぇ無意識に見てたかもしれねぇ

空「あ!わかった!やっと私の魅力に気づいたんだ!」

海人「んなわけあるかバカ」

空「うひひ」  


というか今までのこと今日、謝ろう。
なんか朝からモヤモヤして腹が立つ
あと、


あいつは好きな人っているのか?

あいつは俺のこと好きみたいに言ってくるが
実際はどうなんだろうな

前と同じでからかってるだけなのかもな

いままで好きだって言った人はいた。
でも罰ゲームやら、俺の性格しらなくて勝手に幻滅して裏では悪口言われたりしてたからな

結局信じられるのって自分なんだよな
誰か信じてもいつか裏切られる

それなら信じなければいい
関わらなければいい

って前まで思ってた
あいつが隣の席に来るまでは。


無視しても暴言吐いてもくっついてくるし
こんな奴見たことない。

もしかしたら俺のこと...なんて淡い期待を寄せてるけど
また、繰り返しなんだろうな...

放課後、頑張って聞いてみようかな









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