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5話・放課後
しおりを挟む海人は放課後、生徒玄関にある椅子に座って空を待った。
夏が終わる季節はなんか寂しい気するよな...
まぁ、多分俺だけだと思うけど。
今まで葉をつけて元気だったのに、枯葉みたいに落ちていくみたいにあっけなく終わる季節。
でも夏の終わりの風の香りは嫌いじゃない
雨は......分からん
空「やったぁ!学校終わった!」
うるさい声が生徒玄関に響く
海人「ったくうるせーなぁ」
空「せっかく終わったんだよー?思いっきり喜ばなきゃ!」
こいつ...
海人「そうか?」
空「...今を生きるのを楽しもうよ!」
ん?今一瞬間が空いたような...
空「あ、そんなことよりこの前言ってたドラマがね?!あのひとの『あのさ』え、ん?」
海人は言葉に重ねて言った
海人「お前、す、好きな人って...い、いるのか?」
変に緊張して、話してる途中で言ってしまった...
しかも声が震えてまともな滑舌じゃねぇよ...
ってかなんで緊張してるんだよ俺!
ただ聞くだけだぞ?馬鹿なのか?くそったれ!
しかも人いっぱいいるじゃねぇか畜生っ!
空「いるよ」
海人「へ、へぇ...どんな人なんだ?どーせ変な男なんだろうけども。あ、てか叶うわけねぇよな」
空「あ、いや、えっと...もう帰るね!」タッタッタッ
海人「え...あ...」
周りからは冷たい目線
『振られたなぁ...ありゃ』
『顔まで真っ赤になるくらい腹立てるよなぁあの言い方...』
『しかもあの海人だぞ?いつも暴言吐かれてメンタルやられちまったんだな...。』
声が聞こえる
...。
終わった。
はぁ...。
最低だな...俺は...。
謝ることも出来てねぇじゃねぇかよ...。
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