109 / 119
第三章
第二十話
しおりを挟む
マリア様とシャルルが互いに剣を持ち、ぶつかり合うのを僕は傍で眺める……びっくりするくらいマリア様は弱いな。
一週間ちょっと僕の教育を受けただけのシャルルを相手に負けそうになっているじゃん。
これは才能なしの烙印を押されても仕方ないわ。
「ちょっとストップ」
僕は二人の間に割って入り、戦闘を一旦を止める。
「まずはシャルルだね……やっぱり視野が狭いなぁ。傍に見ている僕がマシュマロを齧って王宮を作っていたことに気づいてないでしょ?僕の方見て驚愕していたマリア様とは違って。やっぱり視野の狭さは弱点。急な不意打ちを受ける可能性もあるから、視野は広くないとダメかな」
「はい!」
「後、魔力の動かし方がちょっと変?いや、でもこれはこれでありどころか、最高だね。この方向で伸ばしていこうか。魔力の動かし方は……」
僕は数分ほどシャルルにダメなところを治し、近接戦闘時の魔力の動かし方を教えていく。
「次はマリア様ですね」
「えっ……?私ですか……私は、その」
「いいえ。少しばかり気になることがありましたので……せっかくなので。お手を取っても?」
「わ、私の汚い手で良ければ……ど、どうぞ」
「汚いことはありませんよ……ありがとうございます」
僕はマリア様の右腕を手に取り、手首を回す。
「……ふむ。やっぱりそうですね」
「な、何かありますか……?」
「触ってみて確信したけど、マリア様の魔力の形質はだいぶ異質。あまり剣向いてないかも」
「……は、はは。や、やっぱり私のは……その」
「ですが、弓持ったら強そうですね。というか……うーん。やっぱりそう。弓しかありませんね。マリア様の魔力であれば剣に魔力を流すよりも鏃に流すほうが効率的で強力です」
「そ、そうなんです……?」
「そうですね。良かったらなんだけど、マリア様。弓も練習してみませんか?マリア様なら良いでしょ?」
王族は剣術を修め、馬に乗って軍の先頭を走り、敵軍を打ち破ることを理想とする人たちであり、実際に建国者たちはそう活躍した人たちだ。
だからこそ、弓を学ぶことは本来忌避すべきことなのだが……。
「だ、大丈夫です!弓でも何でも教えてほしい、です!」
「お任せを」
僕は何ら躊躇いなく頷いたマリア様の言葉に笑顔で頷いた。
一週間ちょっと僕の教育を受けただけのシャルルを相手に負けそうになっているじゃん。
これは才能なしの烙印を押されても仕方ないわ。
「ちょっとストップ」
僕は二人の間に割って入り、戦闘を一旦を止める。
「まずはシャルルだね……やっぱり視野が狭いなぁ。傍に見ている僕がマシュマロを齧って王宮を作っていたことに気づいてないでしょ?僕の方見て驚愕していたマリア様とは違って。やっぱり視野の狭さは弱点。急な不意打ちを受ける可能性もあるから、視野は広くないとダメかな」
「はい!」
「後、魔力の動かし方がちょっと変?いや、でもこれはこれでありどころか、最高だね。この方向で伸ばしていこうか。魔力の動かし方は……」
僕は数分ほどシャルルにダメなところを治し、近接戦闘時の魔力の動かし方を教えていく。
「次はマリア様ですね」
「えっ……?私ですか……私は、その」
「いいえ。少しばかり気になることがありましたので……せっかくなので。お手を取っても?」
「わ、私の汚い手で良ければ……ど、どうぞ」
「汚いことはありませんよ……ありがとうございます」
僕はマリア様の右腕を手に取り、手首を回す。
「……ふむ。やっぱりそうですね」
「な、何かありますか……?」
「触ってみて確信したけど、マリア様の魔力の形質はだいぶ異質。あまり剣向いてないかも」
「……は、はは。や、やっぱり私のは……その」
「ですが、弓持ったら強そうですね。というか……うーん。やっぱりそう。弓しかありませんね。マリア様の魔力であれば剣に魔力を流すよりも鏃に流すほうが効率的で強力です」
「そ、そうなんです……?」
「そうですね。良かったらなんだけど、マリア様。弓も練習してみませんか?マリア様なら良いでしょ?」
王族は剣術を修め、馬に乗って軍の先頭を走り、敵軍を打ち破ることを理想とする人たちであり、実際に建国者たちはそう活躍した人たちだ。
だからこそ、弓を学ぶことは本来忌避すべきことなのだが……。
「だ、大丈夫です!弓でも何でも教えてほしい、です!」
「お任せを」
僕は何ら躊躇いなく頷いたマリア様の言葉に笑顔で頷いた。
1
あなたにおすすめの小説
ダンジョン冒険者にラブコメはいらない(多分)~正体を隠して普通の生活を送る男子高生、実は最近注目の高ランク冒険者だった~
エース皇命
ファンタジー
学校では正体を隠し、普通の男子高校生を演じている黒瀬才斗。実は仕事でダンジョンに潜っている、最近話題のAランク冒険者だった。
そんな黒瀬の通う高校に突如転校してきた白桃楓香。初対面なのにも関わらず、なぜかいきなり黒瀬に抱きつくという奇行に出る。
「才斗くん、これからよろしくお願いしますねっ」
なんと白桃は黒瀬の直属の部下として派遣された冒険者であり、以後、同じ家で生活を共にし、ダンジョンでの仕事も一緒にすることになるという。
これは、上級冒険者の黒瀬と、美少女転校生の純愛ラブコメディ――ではなく、ちゃんとしたダンジョン・ファンタジー(多分)。
※小説家になろう、カクヨムでも連載しています。
男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺
マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。
その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。
彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。
そして....彼の身体は大丈夫なのか!?
『専属メイド全員が重すぎる愛で迫ってくる!~大学生の僕、11人?の美女に24時間甘やかされ尽くす生活~』
まさき
青春
僕は、ちょっと普通じゃない日常を送ることになった――それは、専属メイドが全員僕のことを溺愛してくれる暮らしだ。
朝は髪を整えてくれるリナ、朝食で笑顔を見せてくれるミユ、どの瞬間も全力で僕を甘やかす。掃除、料理、悩み相談まで、僕のためだけに動くメイドたち。
「ご主人様の笑顔が見たいんです」
その一言で、僕の毎日はちょっとドキドキ、ちょっと幸せ。
全員が僕を独占したいと競い合う日常の中、僕はどうやってこの溺愛地獄(?)を生き抜けばいいのか――!?
甘々、至れり尽くせりの日常ラブコメ、開幕。
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
主人公に殺されるゲームの中ボスに転生した僕は主人公とは関わらず、自身の闇落ちフラグは叩き折って平穏に勝ち組貴族ライフを満喫したいと思います
リヒト
ファンタジー
不幸な事故の結果、死んでしまった少年、秋谷和人が転生したのは闇落ちし、ゲームの中ボスとして主人公の前に立ちふさがる貴族の子であるアレス・フォーエンス!?
「いや、本来あるべき未来のために死ぬとかごめんだから」
ゲームの中ボスであり、最終的には主人公によって殺されてしまうキャラに生まれ変わった彼であるが、ゲームのストーリーにおける闇落ちの運命を受け入れず、たとえ本来あるべき未来を捻じ曲げてても自身の未来を変えることを決意する。
何の対策もしなければ闇落ちし、主人公に殺されるという未来が待ち受けているようなキャラではあるが、それさえなければ生まれながらの勝ち組たる権力者にして金持ちたる貴族の子である。
生まれながらにして自分の人生が苦労なく楽しく暮らせることが確定している転生先である。なんとしてでも自身の闇落ちをフラグを折るしかないだろう。
果たしてアレスは自身の闇落ちフラグを折り、自身の未来を変えることが出来るのか!?
「欲張らず、謙虚に……だが、平穏で楽しい最高の暮らしを!」
そして、アレスは自身の望む平穏ライフを手にすることが出来るのか!?
自身の未来を変えようと奮起する少年の異世界転生譚が今始まる!
異世界帰りの少年は現実世界で冒険者になる
家高菜
ファンタジー
ある日突然、異世界に勇者として召喚された平凡な中学生の小鳥遊優人。
召喚者は優人を含めた5人の勇者に魔王討伐を依頼してきて、優人たちは魔王討伐を引き受ける。
多くの人々の助けを借り4年の月日を経て魔王討伐を成し遂げた優人たちは、なんとか元の世界に帰還を果たした。
しかし優人が帰還した世界には元々は無かったはずのダンジョンと、ダンジョンを探索するのを生業とする冒険者という職業が存在していた。
何故かダンジョンを探索する冒険者を育成する『冒険者育成学園』に入学することになった優人は、新たな仲間と共に冒険に身を投じるのであった。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる