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初日
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ここに至るまで。
本当に激動の日々であった。
メイド服に囲まれた僕が日々、接客の練習を受けたり、この中で一番料理得意な僕がみんなに料理のやり方を教えたり、力仕事を全部任されたり。
準備に至るまでの僕の苦労は本当に大きかった。
「ふぃー」
だが、当時になってしまえば別である。
男である僕の仕事はもうない。
「……んっ」
三日ある学園祭の初日。
僕はうちのクラスの出し物であるメイドカフェ、その準備室のところでのんびりとしていた僕は何処か居心地の悪そうな蓮夜を見つける。
「……」
あいつは、当日にメイドとして働くことにすさまじい拒否感を見せていた。
それを周りのクラスメートも了承。
準備の段階で色々と手伝うと共に、当日も裏方として作業する形で了承した形となっている。
だが、それでも当日。
メイドとして働かないことにどこか居心地の悪さを感じているのだろう。
準備の段階でも僕とは結構仕事量違うからね。
「よっ。元気か?」
そんな蓮夜の元へと近寄った僕は彼へと声をかける。
「ん?何?」
「いや、暇かな?って思って……陽太の方は忙しそうだし。ちょっと一緒に文化祭の方を回らん?と思って。そろそろ始まるでしょ。他クラスの出し物とか」
「いや、俺には仕事があるから」
「いいだろ、それくらい。一緒に行こうぜ」
「いや……だが、あいつらの雑用を俺がしないと。せめて、な?」
「あん?あれだけ僕に料理を教わっといて、個人的なこちらのわがままに付き合わないならそれはもうおこだよ?マジでクソ大変だったのだから」
料理経験がほとんどないやつらに料理を教えるのは想像以上に大変だった。
もうちょっと自分の心がかなり折れてしまったと言っていい。
よくも最後まで教え切り、全員がある程度料理できる段階にまでもっていったと自分をほめてやりたい。
というかさ、普通に考えて学校の文化祭の出し物でさ、ガチの料理することなくない?
なんで手料理のオムライスやらハヤシライスやらを出そうとしているのか。そこが疑問である。
食品衛生法とかで大丈夫なのだろうか?
「……それは、そうかもしれないが俺はマジで何も出来ていないのだ」
「僕を楽しませるのもお前の役目。ねぎらえ、僕を。お前と行くのが一番楽しい」
「そ、そうか……」
「ということで一緒に文化祭をまわろうぜ?」
「……そ、そこまで言うなら一緒に行こう」
「よしっ、決まりだな」
蓮夜の言葉にうなづいた僕は、そのまま彼と共に文化祭へと繰り出していくのだった。
本当に激動の日々であった。
メイド服に囲まれた僕が日々、接客の練習を受けたり、この中で一番料理得意な僕がみんなに料理のやり方を教えたり、力仕事を全部任されたり。
準備に至るまでの僕の苦労は本当に大きかった。
「ふぃー」
だが、当時になってしまえば別である。
男である僕の仕事はもうない。
「……んっ」
三日ある学園祭の初日。
僕はうちのクラスの出し物であるメイドカフェ、その準備室のところでのんびりとしていた僕は何処か居心地の悪そうな蓮夜を見つける。
「……」
あいつは、当日にメイドとして働くことにすさまじい拒否感を見せていた。
それを周りのクラスメートも了承。
準備の段階で色々と手伝うと共に、当日も裏方として作業する形で了承した形となっている。
だが、それでも当日。
メイドとして働かないことにどこか居心地の悪さを感じているのだろう。
準備の段階でも僕とは結構仕事量違うからね。
「よっ。元気か?」
そんな蓮夜の元へと近寄った僕は彼へと声をかける。
「ん?何?」
「いや、暇かな?って思って……陽太の方は忙しそうだし。ちょっと一緒に文化祭の方を回らん?と思って。そろそろ始まるでしょ。他クラスの出し物とか」
「いや、俺には仕事があるから」
「いいだろ、それくらい。一緒に行こうぜ」
「いや……だが、あいつらの雑用を俺がしないと。せめて、な?」
「あん?あれだけ僕に料理を教わっといて、個人的なこちらのわがままに付き合わないならそれはもうおこだよ?マジでクソ大変だったのだから」
料理経験がほとんどないやつらに料理を教えるのは想像以上に大変だった。
もうちょっと自分の心がかなり折れてしまったと言っていい。
よくも最後まで教え切り、全員がある程度料理できる段階にまでもっていったと自分をほめてやりたい。
というかさ、普通に考えて学校の文化祭の出し物でさ、ガチの料理することなくない?
なんで手料理のオムライスやらハヤシライスやらを出そうとしているのか。そこが疑問である。
食品衛生法とかで大丈夫なのだろうか?
「……それは、そうかもしれないが俺はマジで何も出来ていないのだ」
「僕を楽しませるのもお前の役目。ねぎらえ、僕を。お前と行くのが一番楽しい」
「そ、そうか……」
「ということで一緒に文化祭をまわろうぜ?」
「……そ、そこまで言うなら一緒に行こう」
「よしっ、決まりだな」
蓮夜の言葉にうなづいた僕は、そのまま彼と共に文化祭へと繰り出していくのだった。
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