異世界同士の交差点カフェでスローライフを目指します！！

プロローグ

　「お腹減った…。」

凍えるような寒さの冬の夜、私は一人小さな声でつぶやいた。
いや、ちゃんと口に出せていただろうか。
もしかしたら心の中で思っただけかもしれない。
やっぱりこんな薄っぺらいコートじゃ寒さはしのげないよな。
辛い、苦しい、寒い、疲れた…。
浮かんでは消えていく記憶や感情の中、そんな感情だけが残った。
ああ、私、死ぬのか…。
そう感じたが、不思議と何も感じない。
生きたい、とも思わない。
この世界で、生きている方が、私にとって死ぬよりよっぽど残酷だ。
どうか天国に行けます様に。
天国も地獄も信じたことなどなかったが、地獄に逝くよりは天国に逝きたい。
そう願ってゆっくりと目を閉じた。