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12 休憩中にて
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昼下がり、暑さにも慣れてきた頃。
山道が終え、唐突に景色が開けた。
「……ふぅ」
一息つく、ディエント。
クァイリも少し歩いたのち、立ち止まって振り返る。
「そろそろ休みますか?」
「ええ」
雑木林の終わりの、少し大きな樹の近くに腰を下ろす。
荷物を持って少し離れた所に腰を下ろすクァイリ。
それぞれが自分の荷物から水筒を取り出す。
まるで関わりのない他人のような雰囲気の二人。
ただ、クァイリは自分の水筒と同時に、もう一本、筒を取り出す。
「…どうぞ」
受け取るディエント。
たぷん、と中の液体が音を立てる。
「ありがと」
そう言いながら,栓を開ける。
そして自分の体に巻きついている、植物に筒の口を向けた。
少しの間の後、ざわりと葉が揺れ、蔓がゆっくりと筒へ向かう。
しっかりと保持したのを確認してから、ゆっくりと筒から手を話す。
その様子を横目で見ながら、水を飲むクァイリ。
ディエントは自分の水筒を開け、口をつける。
ふと視線を上げると、下を向いて水筒を閉めるクァイリが見える。
「一つ、聞いていい?」
今度も、口を開いたのはディエントだった。
思いに耽りかかっていたクァイリは、意識を戻す。
「いいですよ」
「……君のテイム、どうしてかを聞いていいかしら」
やはり、気になるところなのか。
興味を抑え切れなかった風に、そう尋ねる。
クァイリは返答を少し待ち、考えるふりをする。
(…三人目か)
一人は、リーブ。
親友となる前の、最初の会話。
もう一人は、アンダス先生。
興味という感じではなかったものの、最初にそう聞いてきた、珍しい人。
そして三人目の、
(……ディエントさん)
自分が失くさないように、という単純な気持ち。
そう当たりを付けて、様子を伺い、特に間違っていないと判断する。
「分かりません」
え、と聞き返す。
少し困ったような笑みを浮かべるクァイリ。
死因は、不明。
それはクァイリ自身が結論づけた、覆りようのない答えだった。
「分からないんです 今,解明されている話では」
そこまで言うと、ディエントも納得したような表情になる。
曖昧な笑みで目を見せないようにしつつ、視線を下に戻すクァイリ。
(すいません)
嘘ではない、といつもの言い訳をする。
そして水筒をカバンにしまい、立ち上がる。
「そろそろ歩きませんか?」
ええ、とディエントも立ち上がった。
山道が終え、唐突に景色が開けた。
「……ふぅ」
一息つく、ディエント。
クァイリも少し歩いたのち、立ち止まって振り返る。
「そろそろ休みますか?」
「ええ」
雑木林の終わりの、少し大きな樹の近くに腰を下ろす。
荷物を持って少し離れた所に腰を下ろすクァイリ。
それぞれが自分の荷物から水筒を取り出す。
まるで関わりのない他人のような雰囲気の二人。
ただ、クァイリは自分の水筒と同時に、もう一本、筒を取り出す。
「…どうぞ」
受け取るディエント。
たぷん、と中の液体が音を立てる。
「ありがと」
そう言いながら,栓を開ける。
そして自分の体に巻きついている、植物に筒の口を向けた。
少しの間の後、ざわりと葉が揺れ、蔓がゆっくりと筒へ向かう。
しっかりと保持したのを確認してから、ゆっくりと筒から手を話す。
その様子を横目で見ながら、水を飲むクァイリ。
ディエントは自分の水筒を開け、口をつける。
ふと視線を上げると、下を向いて水筒を閉めるクァイリが見える。
「一つ、聞いていい?」
今度も、口を開いたのはディエントだった。
思いに耽りかかっていたクァイリは、意識を戻す。
「いいですよ」
「……君のテイム、どうしてかを聞いていいかしら」
やはり、気になるところなのか。
興味を抑え切れなかった風に、そう尋ねる。
クァイリは返答を少し待ち、考えるふりをする。
(…三人目か)
一人は、リーブ。
親友となる前の、最初の会話。
もう一人は、アンダス先生。
興味という感じではなかったものの、最初にそう聞いてきた、珍しい人。
そして三人目の、
(……ディエントさん)
自分が失くさないように、という単純な気持ち。
そう当たりを付けて、様子を伺い、特に間違っていないと判断する。
「分かりません」
え、と聞き返す。
少し困ったような笑みを浮かべるクァイリ。
死因は、不明。
それはクァイリ自身が結論づけた、覆りようのない答えだった。
「分からないんです 今,解明されている話では」
そこまで言うと、ディエントも納得したような表情になる。
曖昧な笑みで目を見せないようにしつつ、視線を下に戻すクァイリ。
(すいません)
嘘ではない、といつもの言い訳をする。
そして水筒をカバンにしまい、立ち上がる。
「そろそろ歩きませんか?」
ええ、とディエントも立ち上がった。
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