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負債者の枷。
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困った客。それは元の世界、異世界問わずに存在している様で、文句を言うとすぐにキレるからタチが悪い。私も平均よりは優れた容姿をしているが為に、散々迷惑を被ったモノだ。
その困った客が、隣で受付をしている女の子。マリーさんに食って掛かって喚いている。ソイツはお相撲さんの様にでっぷりとした体型で、派手で高そうな毛皮のコートを着込み、ソーセージと勘違いしそうな指の全てに宝石の付いた指輪を嵌めている。富豪を絵に書いた様なオバハンだ。
困った客の中でもオバハンは特に厄介だ。図々しくて恥じらいがなく、若い娘達を敵視しているとしか思えない言動をズバズバと言う。
「ウチのカトリーヌちゃんは、大人しくて人なんぞ襲わないザーマスっ」
何がカトリーヌちゃんか。ぱっと見、ゴンザレスにしか見えない。
「いぃえ、例え襲わなかったとしてもぉ、街中で猛獣わぁ連れて歩けませんー」
「猛獣だなんて失礼ザマスねっ。カトリーヌちゃんは『ワルドキャット』という立派な『猫』ザーマスっ!」
大型犬よりも大きい図体でどこが猫だ。どう足掻いても虎だろうがっ。
「そうわ言われましてもぉ、決定事項ですのでぇ」
マリーさんとオバハンとの問答は更に続いてゆく。そのオバハンが窓口の一つを潰している所為で、私ともう一人の女性スタッフ。ローザさんの負担が増えていた。いい加減してくれぇっ!
豊穣祭三日目。祭りとしては慎ましやかに始まった初日とは違い、徐々に人出が増えて賑やかになりつつある。お祭りの期間は十五日間。これから最終日に向かって更に増えるのだと言う。そして人出が増えれば、当然ナンパも多くなる。私はさっき口説かれたし、ローザさんは現在進行形で口説かれている。オバハンが退かない事もあり、お客さんが一時的に私に集中する。
通商ギルドアルカイックに於ける私達受付の仕事は、入港して来た船が運んだ荷物の倉庫への割り振り。備え付けのプレートに船の代表者が手を乗せ、ジャジャッと出てきたレシートに書かれた番号の鍵を渡す。該当が無い場合は、受付部門の責任者が対応する。仕事としては簡単なものだけれど、一日中立ちんぼは脚を四センチほど太くする。地味にキツイ。
「ですからぁ、無理なものは無理なんですぅ」
関わるのが嫌なのだろう。後ろに並んでいる人達も、オバハンとの距離を一定以上開けて助ける気配がまるで無い。私達も集中する入庫待ちの人達に追われてフォローどころじゃ無い。マリーさんは既に泣き出しそうだった。
「ええいっ! アンタじゃ埒が明かないザマスっ!」
言って私をキッと睨むオバハンに、思わずたじろぐ。え、ちょっと待って。次、私!?
ズンズン。と地響きが聞こえる様な錯覚を覚える。それはさながら重戦車だ。眠いカバの様な目は完全に私をロックオンしていた。
不意に重戦車オバハンの姿が遮られる。ひょろっとした背の高い人が、私とオバハンとの間に割って入った為だ。
「これはこれはホーマー夫人。何時にも増して素晴らしいお召し物。そして大変凛々しいご家族ですな」
「オマエは確かルレイル。とか言ったザマスね」
「私如きの名を覚えていて下さって大変嬉しゅう御座います。さて、お連れになられている『猫』ですが、冠十二位の皆様のご決定で御座います故、規定通りケージに入れさせて頂くか、お乗りになられた魔導船内にてお預け頂けます様お願い申し上げます。もし、その規定をお破りになられた場合には……お分かりですね?」
アルカイックスマイルを微塵も崩さずに言うものだから、側で見ているコッチが怖い。それを真正面から見ている重戦車オバハンが、一歩また一歩と後退り、遂にはゴンザレ……カトリーヌの側まで後退した。
「チッ、セバス」
「ここに」
重戦車オバハンの一声に、カトリーヌの陰から初老の男が進み出た。
「カトリーヌを船に。良いザマスか? カトリーヌの機嫌を損ねない様に細心の注意を払うザーマス」
「畏まりました」
初老の男は恭しくお辞儀をすると、カトリーヌを伴って出て行った。
「これで良いザマスね」
「はい、有難う御座います。それでは、祭りを十二分にお楽しみ下さい」
ルレイルさんに舌打ちを残して重戦車オバハンが出て行く。その進路上に居た人の壁が割れ、人為的なモーゼの十戒が発生した。その姿が完全に見えなくなると、ルレイルさんは疲れた感じのアルカイックスマイルを浮かべて首を僅かに振った。
「やれやれ。去年は『スロンパオ』で今年は『ワルドキャット』ですか。あのご夫人にも困ったモノですね……」
そうボソリと呟いて、自室へと戻って行った。
「ねぇ、『すろんぱお』って何ですか?」
「ええっとそうねぇ。こう、鼻が長くて大きな動物よ」
ローザさんの身振り手振りで頭に思い浮かんだのは、動物園でお馴染みの象の姿だった。
プチリ、プチリと上着のボタンを外してゆくと、窮屈な場所に押し込められていたマシュマロが、たゆんと解き放たれる。その柔らかさに反比例して、脚は浮腫んで棒の様に固い。
「ねぇアユザワさん。私達これから飲みに行くんだけど、アユザワさんも行かない?」
そう声を掛けてきたのは、薄らと日に焼けたスレンダーボディに淡い水色の下着が映えるローザさん。凛々しくてカッコイイ系女子の彼女は、受付嬢歴五年の二十五歳だ。
「カナちゃんはぁ、お酒飲めるんでしょぉ?」
ローザさんの隣から海老反りながらひょっこりと顔を出したのは、今日窓口でオバハンに絡まれていたマリーさんだ。舌っ足らずのぽっちゃり系女子で受付嬢歴半年の二十二歳。ボブヘアがよく似合っている。
「ええ、一応は……」
元の世界では友人に連れられて飲みに行ってはいたが、死因が急性アルコール中毒な事もあって、今はなるべくお酒から離れている。ちなみに、酔うとキス魔に変貌するらしい。
「どうかな?」
どうと言われても……
「外出するならギルドマスターに許可を貰ってこないといけませんし」
「え?」
「何でぇ許可がいるのぉ?」
不思議そうに目をパチクリさせる二人。
「えっと、まあ。借金がありまして……」
「ああ、そういう事」
「えぇ、どういう事ぉ……?」
それでローザさんは納得してくれたが、マリーさんは首を傾げている。
「それじゃあどうする? 別の機会にする?」
「一応、ギルドマスターに聞いてみます」
「分かった。それじゃ、待ってるから」
「はい」
折角誘ってくれたんだし、ダメ元で聞いてみよう。
「ええ、構いませんよ」
満面のアルカイックスマイルを浮かべてルレイルさんは即答する。うーん、意外にアッサリとオーケーが出たな。もっとこう、何か言われるかと思ったが。
「同僚との親交を深めるのも立派な仕事の一環ですからね。ですが、出掛ける前にこちらを着けて貰います」
机の引き出しをガラリと開けて、中に入っていたモノを机の上に置く。
「それは……?」
「魔法のチョーカーです。これには探査魔術が施されていますので、あなたが何処に居るのかスグに分かりますのでそのつもりで。それと、くれぐれも外すような行為はなさらない方が懸命ですね」
ルレイルさんの真剣なアルカイックスマイルにゴクリとツバを飲み込んだ。
「も、もしそれを外そうとしちゃったら……?」
「その時はビリビリっとします」
「び、ビリビリ。ですか?」
「ええ。ビリビリっとです」
言葉から想像がつかないが、ドアノブに手を触れた時の様な静電気並のビリビリなのだろうか? それならあまり気にしなくても……
「無理に取ろうとすると命を落とし兼ねませんのでご注意して下さい」
違ったっ。命懸けだったっ。
「それでは、今この場で嵌めて下さい」
机の上のチョーカーを手に取って首に嵌めると、カチリと音が聞こえて固定される。別段圧迫感は無いが、普段こういうのを着け慣れてない所為かちょっと気になる程度。不満があるとすれば、もう少し小洒落た感が欲しかった。まあ、一種の拘束具みたいなモノだからそこまで求めるのも無理があるか。
「それでは、あまり飲み過ぎない様に気を付けて下さいね」
「はい有難う御座います。では、行ってきます」
ルレイルさんに軽く頭を下げてから、ローザさんとの待ち合わせの場所へと向かった。
その困った客が、隣で受付をしている女の子。マリーさんに食って掛かって喚いている。ソイツはお相撲さんの様にでっぷりとした体型で、派手で高そうな毛皮のコートを着込み、ソーセージと勘違いしそうな指の全てに宝石の付いた指輪を嵌めている。富豪を絵に書いた様なオバハンだ。
困った客の中でもオバハンは特に厄介だ。図々しくて恥じらいがなく、若い娘達を敵視しているとしか思えない言動をズバズバと言う。
「ウチのカトリーヌちゃんは、大人しくて人なんぞ襲わないザーマスっ」
何がカトリーヌちゃんか。ぱっと見、ゴンザレスにしか見えない。
「いぃえ、例え襲わなかったとしてもぉ、街中で猛獣わぁ連れて歩けませんー」
「猛獣だなんて失礼ザマスねっ。カトリーヌちゃんは『ワルドキャット』という立派な『猫』ザーマスっ!」
大型犬よりも大きい図体でどこが猫だ。どう足掻いても虎だろうがっ。
「そうわ言われましてもぉ、決定事項ですのでぇ」
マリーさんとオバハンとの問答は更に続いてゆく。そのオバハンが窓口の一つを潰している所為で、私ともう一人の女性スタッフ。ローザさんの負担が増えていた。いい加減してくれぇっ!
豊穣祭三日目。祭りとしては慎ましやかに始まった初日とは違い、徐々に人出が増えて賑やかになりつつある。お祭りの期間は十五日間。これから最終日に向かって更に増えるのだと言う。そして人出が増えれば、当然ナンパも多くなる。私はさっき口説かれたし、ローザさんは現在進行形で口説かれている。オバハンが退かない事もあり、お客さんが一時的に私に集中する。
通商ギルドアルカイックに於ける私達受付の仕事は、入港して来た船が運んだ荷物の倉庫への割り振り。備え付けのプレートに船の代表者が手を乗せ、ジャジャッと出てきたレシートに書かれた番号の鍵を渡す。該当が無い場合は、受付部門の責任者が対応する。仕事としては簡単なものだけれど、一日中立ちんぼは脚を四センチほど太くする。地味にキツイ。
「ですからぁ、無理なものは無理なんですぅ」
関わるのが嫌なのだろう。後ろに並んでいる人達も、オバハンとの距離を一定以上開けて助ける気配がまるで無い。私達も集中する入庫待ちの人達に追われてフォローどころじゃ無い。マリーさんは既に泣き出しそうだった。
「ええいっ! アンタじゃ埒が明かないザマスっ!」
言って私をキッと睨むオバハンに、思わずたじろぐ。え、ちょっと待って。次、私!?
ズンズン。と地響きが聞こえる様な錯覚を覚える。それはさながら重戦車だ。眠いカバの様な目は完全に私をロックオンしていた。
不意に重戦車オバハンの姿が遮られる。ひょろっとした背の高い人が、私とオバハンとの間に割って入った為だ。
「これはこれはホーマー夫人。何時にも増して素晴らしいお召し物。そして大変凛々しいご家族ですな」
「オマエは確かルレイル。とか言ったザマスね」
「私如きの名を覚えていて下さって大変嬉しゅう御座います。さて、お連れになられている『猫』ですが、冠十二位の皆様のご決定で御座います故、規定通りケージに入れさせて頂くか、お乗りになられた魔導船内にてお預け頂けます様お願い申し上げます。もし、その規定をお破りになられた場合には……お分かりですね?」
アルカイックスマイルを微塵も崩さずに言うものだから、側で見ているコッチが怖い。それを真正面から見ている重戦車オバハンが、一歩また一歩と後退り、遂にはゴンザレ……カトリーヌの側まで後退した。
「チッ、セバス」
「ここに」
重戦車オバハンの一声に、カトリーヌの陰から初老の男が進み出た。
「カトリーヌを船に。良いザマスか? カトリーヌの機嫌を損ねない様に細心の注意を払うザーマス」
「畏まりました」
初老の男は恭しくお辞儀をすると、カトリーヌを伴って出て行った。
「これで良いザマスね」
「はい、有難う御座います。それでは、祭りを十二分にお楽しみ下さい」
ルレイルさんに舌打ちを残して重戦車オバハンが出て行く。その進路上に居た人の壁が割れ、人為的なモーゼの十戒が発生した。その姿が完全に見えなくなると、ルレイルさんは疲れた感じのアルカイックスマイルを浮かべて首を僅かに振った。
「やれやれ。去年は『スロンパオ』で今年は『ワルドキャット』ですか。あのご夫人にも困ったモノですね……」
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「ねぇ、『すろんぱお』って何ですか?」
「ええっとそうねぇ。こう、鼻が長くて大きな動物よ」
ローザさんの身振り手振りで頭に思い浮かんだのは、動物園でお馴染みの象の姿だった。
プチリ、プチリと上着のボタンを外してゆくと、窮屈な場所に押し込められていたマシュマロが、たゆんと解き放たれる。その柔らかさに反比例して、脚は浮腫んで棒の様に固い。
「ねぇアユザワさん。私達これから飲みに行くんだけど、アユザワさんも行かない?」
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「カナちゃんはぁ、お酒飲めるんでしょぉ?」
ローザさんの隣から海老反りながらひょっこりと顔を出したのは、今日窓口でオバハンに絡まれていたマリーさんだ。舌っ足らずのぽっちゃり系女子で受付嬢歴半年の二十二歳。ボブヘアがよく似合っている。
「ええ、一応は……」
元の世界では友人に連れられて飲みに行ってはいたが、死因が急性アルコール中毒な事もあって、今はなるべくお酒から離れている。ちなみに、酔うとキス魔に変貌するらしい。
「どうかな?」
どうと言われても……
「外出するならギルドマスターに許可を貰ってこないといけませんし」
「え?」
「何でぇ許可がいるのぉ?」
不思議そうに目をパチクリさせる二人。
「えっと、まあ。借金がありまして……」
「ああ、そういう事」
「えぇ、どういう事ぉ……?」
それでローザさんは納得してくれたが、マリーさんは首を傾げている。
「それじゃあどうする? 別の機会にする?」
「一応、ギルドマスターに聞いてみます」
「分かった。それじゃ、待ってるから」
「はい」
折角誘ってくれたんだし、ダメ元で聞いてみよう。
「ええ、構いませんよ」
満面のアルカイックスマイルを浮かべてルレイルさんは即答する。うーん、意外にアッサリとオーケーが出たな。もっとこう、何か言われるかと思ったが。
「同僚との親交を深めるのも立派な仕事の一環ですからね。ですが、出掛ける前にこちらを着けて貰います」
机の引き出しをガラリと開けて、中に入っていたモノを机の上に置く。
「それは……?」
「魔法のチョーカーです。これには探査魔術が施されていますので、あなたが何処に居るのかスグに分かりますのでそのつもりで。それと、くれぐれも外すような行為はなさらない方が懸命ですね」
ルレイルさんの真剣なアルカイックスマイルにゴクリとツバを飲み込んだ。
「も、もしそれを外そうとしちゃったら……?」
「その時はビリビリっとします」
「び、ビリビリ。ですか?」
「ええ。ビリビリっとです」
言葉から想像がつかないが、ドアノブに手を触れた時の様な静電気並のビリビリなのだろうか? それならあまり気にしなくても……
「無理に取ろうとすると命を落とし兼ねませんのでご注意して下さい」
違ったっ。命懸けだったっ。
「それでは、今この場で嵌めて下さい」
机の上のチョーカーを手に取って首に嵌めると、カチリと音が聞こえて固定される。別段圧迫感は無いが、普段こういうのを着け慣れてない所為かちょっと気になる程度。不満があるとすれば、もう少し小洒落た感が欲しかった。まあ、一種の拘束具みたいなモノだからそこまで求めるのも無理があるか。
「それでは、あまり飲み過ぎない様に気を付けて下さいね」
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