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〜"デス"ゲーム、開幕〜
2話 これであなたも魔王デビュー
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「お目覚めですか、カイザ様」
急すぎる異常事態に理解が追いつかずベッドの上で呆然としていると、部屋の扉がノックされた後ゆっくりと開き、黒のタキシードを身に纏った、執事風の白髪の老紳士が優しく微笑み恭しく礼をしてきた。
(えっと、これは……この人の名前、か?)
どう反応すればいいか分からずおどおどしていると、老紳士の頭上に『セバス Lv1』と記された半透明のウィンドウのような物が浮いているのに気が付く。
セバスと言えば様々なゲームや書籍などで執事につけられている名だ。着用している服を見る限りは彼も執事で間違いないと思うのだが……。
「あ、ああセバスさん、今起きました~、よ?」
かける言葉に迷走したせいで曖昧な語尾になってしまった。
「カイザ様、私のことはセバスと呼び捨てでお呼びください。それに、敬語などもっての外です。この城にいる者は皆、カイザ様のことをお慕いしている配下でございます。心優しいカイザ様のお心遣いには感謝していますが、どうかお止め下さいませ」
セバスが痛み入るような表情で申し訳なさそうに言う。どうやら、本気で俺に申し訳なく思っているようだ。ここまで本気で言われると逆に『迫真の演技なのでは?』と疑ってしまいそうだ。セバス、あんた間違いなく有名俳優になれるよ。
それにしても、俺は本当にゲームの中の魔王になってしまったらしい。一体どんな原理でこうなったのかは知らないが、『ゲームワールド』の仕業なのは間違いないだろう。許すまじ。
そういえば今のセバスの言葉で気になったことが一つ。まずはそれを聞こう。
「そうだな。悪いんだがセバス、配下の構成を教えてくれないか?」
セバスの先程の『城にいる者は皆、カイザ様をお慕いしている配下』との言葉。その内容を知っておいた方が後々困らないと思ったのだ。
「畏まりました。執事として私が。それと罪と罰、4魔将、十戒、指揮官10、通常兵500、メイド100でございます」
セバスが人差し指を上げながら笑顔で答える。えっとー……セバス、指揮官、通常兵、メイドは分かったんだが……罪と罰、4魔将、十戒ってなんだ?明らかに通常兵より強いのは分かるんだけど……。そうだ、もしかすればあれに。
「ありがとう。なんかお腹減ってきたな~、なんて……」
腹を撫で、お腹がすいたアピールをする。
「朝食ですね、畏まりました。30分後お呼びいたします。少々お待ちくださいませ」
セバスはそう言うと恭しく礼をし、部屋から退出した。よし、成功だ。ついさっき思い浮かんだことだが、一旦一人になり確認したいことがあったのだ。
「オープン」
そう口にすると、目の前に色々と記された半透明のウィンドウが出現する。ステータスやレベルなどが記入されているが今確認したいのはそれらではない。あれはプレートを一番下までスクロールしたところに、取ってつけられたように唯一の紫色の欄に表記されていた。違和感満載だ。
これ今の俺にとって一番大事なことだぞ。何故1番下までいかないとないんだ。
あれの正体は
『~魔王になったあなたのためのサポートガイド~これであなたも魔王デビュー』
そのふざけた題名に、顔が僅かに引き攣る程の苛立ちを感じはしたが、まだあっただけましだろう。そう、いわゆるヘルプだ。恐らく『冒険者用』のヘルプが『魔王用』のヘルプに変更されているため色が紫なのだろう。
タップすると、そこには俺が求めていた情報が詳細に書かれていた。必要な部分だけ引き抜き纏めると、
・執事とは、魔王に仕える配下の中でも、魔王とほぼ同格の能力を保持した世話係のこと。
・罪と罰とは、魔王に仕える配下の中でも魔王に近しい能力を保持した2人の側近のこと。
・4魔将とは、魔王に仕える配下の中でも特に優れた能力を保持した4人の魔王の幹部のこと。
・十戒とは、魔王に仕える配下の中で優れた能力を保持した10人の魔王の準幹部のこと。
・レベルを上げる為には魔物を討伐し経験値を一定値まで獲得する必要がある。魔王が魔物を倒すと配下へと個体の格により、それぞれボーナス経験値が配布される。レベル上限は1000。
・魔王はプレイヤーが未踏の地であれば、条件を満たすことでイベントを設けることが出来る。ただし、イベントで敗北したプレイヤーはリポップ可能。魔王が新たに設置するイベント以外のアップデートはなし。
・レベルが上昇するとスキルポイントが獲得可能。スキルポイントを消費することで新たなスキルを獲得可能。得られるスキルポイントはレベルにより異なる。
・『魔王のローブ』『魔王の鎧』のみ着用可能。所持済み。
こんなところだ。予想はしていたがセバスは強さの順に読み上げてくれていた。セバスは俺とほぼ同格だそうだ。魔王と同格って自分で言うのもなんだか強すぎだろ……。
ちなみに俺が今身に纏っているのは『魔王のローブ』だそうだ。漆黒のローブに金の刺繍がされている。フード付き。これと『魔王の鎧』のみ着用可能とあるが、着心地が最高のためデメリット感はない。
この二つは着用時効果が存在し、『魔王のローブ』が俺のレベルに合わせてスキルを強化、『魔王の鎧』が俺のレベルに合わせて身体能力を強化するそうだ。
「カイザ様、お食事のご用意が出来ました」
ヘルプを読み終えると同時に扉がノックされ、向こう側からセバスの声がする。どうやら食事が出来たようだ。
「ああ、今行く」
ウィンドウの右隅にある『閉じるボタン』をタップし、表示を消してからベッドを降りる。
「お待たせ致しました。それではご案内致します」
扉を開けると、セバスが恭しく礼をし食事処への案内を開始する。
(魔王が新たに設置するイベント以外のアップデートはなし、か。それはつまり……)
セバスの後を着いて行く間、先程見たヘルプの中の一文を思い返す。
(それはつまり、実質的に俺が運営となってプレイヤーが纏めて押し掛けるのを食い止めろ、ってことか)
『敗北したら死』という事は理解しつつも、カイザの顔は笑っていた。
急すぎる異常事態に理解が追いつかずベッドの上で呆然としていると、部屋の扉がノックされた後ゆっくりと開き、黒のタキシードを身に纏った、執事風の白髪の老紳士が優しく微笑み恭しく礼をしてきた。
(えっと、これは……この人の名前、か?)
どう反応すればいいか分からずおどおどしていると、老紳士の頭上に『セバス Lv1』と記された半透明のウィンドウのような物が浮いているのに気が付く。
セバスと言えば様々なゲームや書籍などで執事につけられている名だ。着用している服を見る限りは彼も執事で間違いないと思うのだが……。
「あ、ああセバスさん、今起きました~、よ?」
かける言葉に迷走したせいで曖昧な語尾になってしまった。
「カイザ様、私のことはセバスと呼び捨てでお呼びください。それに、敬語などもっての外です。この城にいる者は皆、カイザ様のことをお慕いしている配下でございます。心優しいカイザ様のお心遣いには感謝していますが、どうかお止め下さいませ」
セバスが痛み入るような表情で申し訳なさそうに言う。どうやら、本気で俺に申し訳なく思っているようだ。ここまで本気で言われると逆に『迫真の演技なのでは?』と疑ってしまいそうだ。セバス、あんた間違いなく有名俳優になれるよ。
それにしても、俺は本当にゲームの中の魔王になってしまったらしい。一体どんな原理でこうなったのかは知らないが、『ゲームワールド』の仕業なのは間違いないだろう。許すまじ。
そういえば今のセバスの言葉で気になったことが一つ。まずはそれを聞こう。
「そうだな。悪いんだがセバス、配下の構成を教えてくれないか?」
セバスの先程の『城にいる者は皆、カイザ様をお慕いしている配下』との言葉。その内容を知っておいた方が後々困らないと思ったのだ。
「畏まりました。執事として私が。それと罪と罰、4魔将、十戒、指揮官10、通常兵500、メイド100でございます」
セバスが人差し指を上げながら笑顔で答える。えっとー……セバス、指揮官、通常兵、メイドは分かったんだが……罪と罰、4魔将、十戒ってなんだ?明らかに通常兵より強いのは分かるんだけど……。そうだ、もしかすればあれに。
「ありがとう。なんかお腹減ってきたな~、なんて……」
腹を撫で、お腹がすいたアピールをする。
「朝食ですね、畏まりました。30分後お呼びいたします。少々お待ちくださいませ」
セバスはそう言うと恭しく礼をし、部屋から退出した。よし、成功だ。ついさっき思い浮かんだことだが、一旦一人になり確認したいことがあったのだ。
「オープン」
そう口にすると、目の前に色々と記された半透明のウィンドウが出現する。ステータスやレベルなどが記入されているが今確認したいのはそれらではない。あれはプレートを一番下までスクロールしたところに、取ってつけられたように唯一の紫色の欄に表記されていた。違和感満載だ。
これ今の俺にとって一番大事なことだぞ。何故1番下までいかないとないんだ。
あれの正体は
『~魔王になったあなたのためのサポートガイド~これであなたも魔王デビュー』
そのふざけた題名に、顔が僅かに引き攣る程の苛立ちを感じはしたが、まだあっただけましだろう。そう、いわゆるヘルプだ。恐らく『冒険者用』のヘルプが『魔王用』のヘルプに変更されているため色が紫なのだろう。
タップすると、そこには俺が求めていた情報が詳細に書かれていた。必要な部分だけ引き抜き纏めると、
・執事とは、魔王に仕える配下の中でも、魔王とほぼ同格の能力を保持した世話係のこと。
・罪と罰とは、魔王に仕える配下の中でも魔王に近しい能力を保持した2人の側近のこと。
・4魔将とは、魔王に仕える配下の中でも特に優れた能力を保持した4人の魔王の幹部のこと。
・十戒とは、魔王に仕える配下の中で優れた能力を保持した10人の魔王の準幹部のこと。
・レベルを上げる為には魔物を討伐し経験値を一定値まで獲得する必要がある。魔王が魔物を倒すと配下へと個体の格により、それぞれボーナス経験値が配布される。レベル上限は1000。
・魔王はプレイヤーが未踏の地であれば、条件を満たすことでイベントを設けることが出来る。ただし、イベントで敗北したプレイヤーはリポップ可能。魔王が新たに設置するイベント以外のアップデートはなし。
・レベルが上昇するとスキルポイントが獲得可能。スキルポイントを消費することで新たなスキルを獲得可能。得られるスキルポイントはレベルにより異なる。
・『魔王のローブ』『魔王の鎧』のみ着用可能。所持済み。
こんなところだ。予想はしていたがセバスは強さの順に読み上げてくれていた。セバスは俺とほぼ同格だそうだ。魔王と同格って自分で言うのもなんだか強すぎだろ……。
ちなみに俺が今身に纏っているのは『魔王のローブ』だそうだ。漆黒のローブに金の刺繍がされている。フード付き。これと『魔王の鎧』のみ着用可能とあるが、着心地が最高のためデメリット感はない。
この二つは着用時効果が存在し、『魔王のローブ』が俺のレベルに合わせてスキルを強化、『魔王の鎧』が俺のレベルに合わせて身体能力を強化するそうだ。
「カイザ様、お食事のご用意が出来ました」
ヘルプを読み終えると同時に扉がノックされ、向こう側からセバスの声がする。どうやら食事が出来たようだ。
「ああ、今行く」
ウィンドウの右隅にある『閉じるボタン』をタップし、表示を消してからベッドを降りる。
「お待たせ致しました。それではご案内致します」
扉を開けると、セバスが恭しく礼をし食事処への案内を開始する。
(魔王が新たに設置するイベント以外のアップデートはなし、か。それはつまり……)
セバスの後を着いて行く間、先程見たヘルプの中の一文を思い返す。
(それはつまり、実質的に俺が運営となってプレイヤーが纏めて押し掛けるのを食い止めろ、ってことか)
『敗北したら死』という事は理解しつつも、カイザの顔は笑っていた。
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