30 / 68
〜戦力強化編〜
29話 僕、君のことを食べたくて……ずっと待ってたんです!
しおりを挟む
さて、戻ってまいりましたレジェンダリーフォレスト。夕方に差し迫り、辺りがだんだんとオレンジに染まっていきます。草原に芽生えている命がそれを受け入れる様に、さやさやと風に揺られ踊っています。
そんな気持ちの良い空間に3つの影が伸びています。
勿論1つ目は俺。2つ目はレイ。そして何という事でしょう。3つ目の影はとってもとっても大きな、メラガス君のものです。
「蜥蜴お前、まだいたのかよおおお‼」
『ギュルァアアアアア‼』
「カイザ様、逃げましょう!」
巨大蜥蜴がこちらを向きながら威嚇する。それに焦るレイ。まあまあ、そんな慌てなさんなって。俺達には、こいつがいるだろう?
<現在、この転移石碑は使用できません。再使用可能まで『9分41秒』>
すぐ後ろにぽつんと佇んでいる転移石碑に触れると、手を弾かれたような感覚が襲い、アナウンスに合わせて石碑の前に文字が綴られていく。
あああ‼忘れてた!この転移石碑、リキャストタイムあるじゃん!
「な、なあメラガス?仲良くしないか?」
『ギュルァアアアア』
おっと、友達が出来て嬉しかったのかな?僕を丸呑みにしようと気球ほどの大きな口を開け、顔を近づけてきます。
「食われる!レイ!逃げるぞ!手を出せ!」
「え!?」
「照れてる場合じゃねえ!早く!」
相も変わらずこの非常事態に顔を赤らめているレイの手を取り全力疾走。勿論、巨大蜥蜴はついてきます。
「ナビゲート!魔王城リベリオン!」
<ナビゲートを行使します>
世界地図に含まれている効果の一つ、ナビゲート。俺が足を踏み入れたことがある場所を指定すれば、そこまでの道のりを脳内に浮かべてくれる便利機能だ。
もう開き直っているので言うが、これが欲しくて俺は世界地図を取得した。
頭の中に城門までの道のりが浮かぶ。具体的に道標が浮かんでくるわけではないが、自然と何処をどう進めばいいかが浮かんでくる。
『ギュルァアアア‼』
こいつどこまで追いかけてきてんだよ!AGIがほぼ同じなのか、全然距離が狭まりも広がりもしないのが逆に怖いわ!
『#$&%#%'#!』
「うるせえどけ!」
<ゴブリンLv14を撃破しました>
俺らが巨大蜥蜴から逃げている場所はレジェンダリーフォレスト。勿論、今みたいに他の魔物が襲い掛かってくる可能性がある。普通ならそれはとても厄介で最悪なシチュエーションなのだが……まあ、パニック状態だとこう思うわけだ。
「レイ!ゴブリンがLv14だった!あともう少しだ!」
「は、はい!」
『ブグオオオォ』
薄汚れた茶色の皮膚をした豚、レッサーボアが俺らの存在を認知し、勢いに気圧されてか足早に茂みの奥へ逃走を図る。だが、今の俺が逃がすわけが無い。
「お前何レベルだ!」
若干軌道を横にずらし、レッサーボアの首を一刀両断。
<レッサーボアLv10を撃破しました>
「よし!ラストスパートだ!」
『ギュルァアアア‼』
今更だけどこいつ、どこまでついてくるんだよ!Lv10が蔓延るエリアにLv48が侵入するのはご法度だろう!
「カイザ様!エリアホライズンです!」
レイの声に反応し目を凝らすと、そこには確かにエリアホライズンが存在し、向こう側には待ち望んでいた魔王城が窺える。
「ラストスパートだ!」
全力疾走の限界を超え、駆け抜ける。気分だけ。
『ギュルァアアア‼』
ここが最終地点と分かっているのだろうか。巨大蜥蜴が口を開け、その巨体を揺らしながらダイブする。
――ブワンッ
間一髪、巨大蜥蜴の口に収まることなくエリアホライズンを越える。
巨大蜥蜴は勢いよくエリアホライズンに衝突し、極薄の壁に弾かれる。流石、エリアの壁だ。
『ギュルルゥゥゥ……』
巨大蜥蜴は暫くの間、俺らを睨み呻った後、しぶしぶといった様子でその場を後にする。どんだけ俺らを食いたいんだよ……。
「さて、帰るか」
「畏まりました」
命の危機が去ったことで、体の底から脱力し気力が抜ける。魔王城は見える位置にあり、レイも俺の意見に反対しない。
そう、レベリングをせずにそのまま帰ってしまったのだ。
^
「カナタ!頼んだ!」
スグルがイービルオークが手に持つ棍棒を魔術で飛ばし、俺に突破口を作る。
「はああ‼」
『……くっ、見事、だ』
俺の剣は胸を一閃、斜めにくっきりとした残痕がついている。それが決め手となり、武人のような言葉を残しイービルオークは倒れ、そして小さな光となって消えてゆく。
<イービルオークLv40を撃破しました。快晴の地オルシャスの主を撃破しました。レアアイテムがドロップしました。『イービルオークの牙×1』を獲得しました。Lvが42にアップしました。スキルポイントを1獲得しました>
そんな気持ちの良い空間に3つの影が伸びています。
勿論1つ目は俺。2つ目はレイ。そして何という事でしょう。3つ目の影はとってもとっても大きな、メラガス君のものです。
「蜥蜴お前、まだいたのかよおおお‼」
『ギュルァアアアアア‼』
「カイザ様、逃げましょう!」
巨大蜥蜴がこちらを向きながら威嚇する。それに焦るレイ。まあまあ、そんな慌てなさんなって。俺達には、こいつがいるだろう?
<現在、この転移石碑は使用できません。再使用可能まで『9分41秒』>
すぐ後ろにぽつんと佇んでいる転移石碑に触れると、手を弾かれたような感覚が襲い、アナウンスに合わせて石碑の前に文字が綴られていく。
あああ‼忘れてた!この転移石碑、リキャストタイムあるじゃん!
「な、なあメラガス?仲良くしないか?」
『ギュルァアアアア』
おっと、友達が出来て嬉しかったのかな?僕を丸呑みにしようと気球ほどの大きな口を開け、顔を近づけてきます。
「食われる!レイ!逃げるぞ!手を出せ!」
「え!?」
「照れてる場合じゃねえ!早く!」
相も変わらずこの非常事態に顔を赤らめているレイの手を取り全力疾走。勿論、巨大蜥蜴はついてきます。
「ナビゲート!魔王城リベリオン!」
<ナビゲートを行使します>
世界地図に含まれている効果の一つ、ナビゲート。俺が足を踏み入れたことがある場所を指定すれば、そこまでの道のりを脳内に浮かべてくれる便利機能だ。
もう開き直っているので言うが、これが欲しくて俺は世界地図を取得した。
頭の中に城門までの道のりが浮かぶ。具体的に道標が浮かんでくるわけではないが、自然と何処をどう進めばいいかが浮かんでくる。
『ギュルァアアア‼』
こいつどこまで追いかけてきてんだよ!AGIがほぼ同じなのか、全然距離が狭まりも広がりもしないのが逆に怖いわ!
『#$&%#%'#!』
「うるせえどけ!」
<ゴブリンLv14を撃破しました>
俺らが巨大蜥蜴から逃げている場所はレジェンダリーフォレスト。勿論、今みたいに他の魔物が襲い掛かってくる可能性がある。普通ならそれはとても厄介で最悪なシチュエーションなのだが……まあ、パニック状態だとこう思うわけだ。
「レイ!ゴブリンがLv14だった!あともう少しだ!」
「は、はい!」
『ブグオオオォ』
薄汚れた茶色の皮膚をした豚、レッサーボアが俺らの存在を認知し、勢いに気圧されてか足早に茂みの奥へ逃走を図る。だが、今の俺が逃がすわけが無い。
「お前何レベルだ!」
若干軌道を横にずらし、レッサーボアの首を一刀両断。
<レッサーボアLv10を撃破しました>
「よし!ラストスパートだ!」
『ギュルァアアア‼』
今更だけどこいつ、どこまでついてくるんだよ!Lv10が蔓延るエリアにLv48が侵入するのはご法度だろう!
「カイザ様!エリアホライズンです!」
レイの声に反応し目を凝らすと、そこには確かにエリアホライズンが存在し、向こう側には待ち望んでいた魔王城が窺える。
「ラストスパートだ!」
全力疾走の限界を超え、駆け抜ける。気分だけ。
『ギュルァアアア‼』
ここが最終地点と分かっているのだろうか。巨大蜥蜴が口を開け、その巨体を揺らしながらダイブする。
――ブワンッ
間一髪、巨大蜥蜴の口に収まることなくエリアホライズンを越える。
巨大蜥蜴は勢いよくエリアホライズンに衝突し、極薄の壁に弾かれる。流石、エリアの壁だ。
『ギュルルゥゥゥ……』
巨大蜥蜴は暫くの間、俺らを睨み呻った後、しぶしぶといった様子でその場を後にする。どんだけ俺らを食いたいんだよ……。
「さて、帰るか」
「畏まりました」
命の危機が去ったことで、体の底から脱力し気力が抜ける。魔王城は見える位置にあり、レイも俺の意見に反対しない。
そう、レベリングをせずにそのまま帰ってしまったのだ。
^
「カナタ!頼んだ!」
スグルがイービルオークが手に持つ棍棒を魔術で飛ばし、俺に突破口を作る。
「はああ‼」
『……くっ、見事、だ』
俺の剣は胸を一閃、斜めにくっきりとした残痕がついている。それが決め手となり、武人のような言葉を残しイービルオークは倒れ、そして小さな光となって消えてゆく。
<イービルオークLv40を撃破しました。快晴の地オルシャスの主を撃破しました。レアアイテムがドロップしました。『イービルオークの牙×1』を獲得しました。Lvが42にアップしました。スキルポイントを1獲得しました>
0
あなたにおすすめの小説
魔物に嫌われる「レベル0」の魔物使い。命懸けで仔犬を助けたら―実は神域クラスしかテイムできない規格外でした
たつき
ファンタジー
魔物使いでありながらスライム一匹従えられないカイルは、3年間尽くしたギルドを「無能」として追放される。 同世代のエリートたちに「魔物避けの道具」として危険な遺跡に連れ出され、最後は森の主(ヌシ)を前に囮として見捨てられた。
死を覚悟したカイルが崩落した壁の先で見つけたのは、今にも息絶えそうな一匹の白い仔犬。 「自分と同じように、理不尽に見捨てられたこの子だけは助けたい」 自分の命を顧みず、カイルが全魔力を込めて「テイム」を試みた瞬間、眠っていた真の才能が目覚める。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
異世界でぼっち生活をしてたら幼女×2を拾ったので養うことにした【改稿版】
きたーの(旧名:せんせい)
ファンタジー
【毎週火木土更新】
自身のクラスが勇者召喚として呼ばれたのに乗り遅れてお亡くなりになってしまった主人公。
その瞬間を偶然にも神が見ていたことでほぼ不老不死に近い能力を貰い異世界へ!
約2万年の時を、ぼっちで過ごしていたある日、いつも通り森を闊歩していると2人の子供(幼女)に遭遇し、そこから主人公の物語が始まって行く……。
―――
当作品は過去作品の改稿版です。情景描写等を厚くしております。
なお、投稿規約に基づき既存作品に関しては非公開としておりますためご理解のほどよろしくお願いいたします。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~
北条新九郎
ファンタジー
三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。
父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。
ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。
彼の職業は………………ただの門番である。
そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。
二月から週二回更新になります。お気に入り・感想、宜しくお願いします。
転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。
不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。
14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる