ゲームの世界に閉じ込められて魔王になりました。99万9999人のプレイヤーを倒すまで現実世界に帰れません。

でるたー

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〜戦力強化編〜

37話 カイザ、ラーイドオン‼

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「皆、MPは回復したか?」

「全快です!」
「同じく」
「お陰様で」
「勿論ですわ~」

 俺の言葉に対し4人ともがMPが全快したことを告げる。MPは1分につき1回復する。3時間ほど休憩していたため、流石にまだ回復しきっていない者はいなかった。

「それじゃ、もう少し奥まで行く。いいか?」

「「「はい」」」

 俺の言葉に全員が真面目な顔つきで頷く。

 あ、いや『確認』じゃなくて『問いかけ』だったんだけど……。まあいいや。



「お、日が昇ってきたな」

 森の奥へと足を運んでいると、段々と空が明るくなっていくのを感じる。どうやら日の出のようだ。

「申し訳ありませんカイザ様。私は朝ですと……」

 ヴラドがこちらに身を寄せ、まごまごしながら言う。

 ああ、そうだった。

「うん、また日が沈んだら呼ぶかもしれないからその時はよろしくな」

「はい、勿論でございます!」

 ヴラドが俺の言葉を聞き、明るい表情になり貴族のような礼をする。なんか、イメージそのまんまのヴァンパイアだな。

召喚解除キャンセル

 魔術を発動すると、ヴラドの体が上下に引き伸ばされるようにして消えていった。


「眠っていた魔物達が出てきましたね」

「だな」

 レイの言葉の通り、今まで鳴りを潜めていた魔物達が次々と姿を現す。『グレートボア』『ゴブリンナイト』『ゴブリンメイジ』『ハイ・コボルト』、他にも様々な魔物が跋扈しているが、概ね今まで出現していた魔物の進化形態だろう。レベルは30前後と、今の俺たちが相手取るには丁度いい魔物達だ。

 そして例のごとく俺らは魔物達に囲まれている。魔物って普通助け合いとかしないんじゃないのか?なんでいつもこいつらは種族間の垣根を越えて俺らを襲うんだよ。

 まあ、丁度いいかな。ちょっとやってみたいことがある。

「ネロ、俺を背中に乗せて動けるか?」

「はい、カイザ様お一人を乗せるのであれば造作もございません」

 ネロの背中を撫でながらそう聞くと、尻尾をぶんぶん振り回しながら答える。

「よし、それじゃあ皆、俺はネロに乗って適当に駆け回る。魔物の注意を惹き付けながら撃破していくから、魔術で援護しながら個別に撃破よろしく」

「「「「畏まりました」」」

 我ながら適当かつ難題な指示だな。だが、戦術と言えるのかは謎だが、これが一番効率のいい対集団の戦い方だと思う。

「ネロ、行くぞ!」

「グㇽゥラアアアア‼」

「うおっと」

 ネロの背中に跨り森の中を縦横無尽に駆ける。体感したことのない『AGI700越え』の世界。最初こそ押し負けるほどの風圧に慣れなかったものの、暫くするとそれは心地よい風へと変わる。

「ネロ、魔物の横を駆けてくれ!」

「了解です」

 物凄い速度で魔物達に迫る。

『%&%##&&'&'!』

 ゴブリンメイジが火魔術を飛ばしてくるが、ネロはそれをものともせず優雅に避ける。俺のことを配慮してだろう、体幹をしっかりと固め器用に足を動かしている。

「ふっ」

<ゴブリンメイジLv30を撃破しました>

 俺はゴブリンの首に魔剣を添えるだけ。それだけでも、ネロの疾走だけで十分勢いがつき紙のようにスパッと刎ねることが出来る。

「この調子でどんどん行くぞ!」

「はい!」



「ネロ、最後だ」

 その後も順調に魔物を撃破し、今俺達が視界に捉えている2体で最後だ。

『&%%##&'$!』

 ゴブリンナイトが勇猛果敢に向かってくる。恐らくこのゴブリンナイトは囮だろう。ゴブリン達に戦術が存在するのかは定かではないが、2体目のゴブリンナイトが茂みで待機しているのを見ると、存在するように思える。だが残念、今言ったようにこちらにその作戦は筒抜けなのだ。というか隠れきれてないし。

<ゴブリンナイトLv32を撃破しました。Lvが34にアップしました。スキルポイントを2獲得しました>

 お、レベルアップ。

『&&%%#%$#&%$!』

 1体目のゴブリンナイトの首を刎ねたと同時、茂みで待機していた2体目のゴブリンナイトがこちらに向かってくる。

 まあ、俺がやることもできるが、ほとんど活躍の場がなかったあいつらに頼もう。

「援護!」

「ドライガ」
「キリアラ」
「アクリア」
「グレオラ」

 ゴブリンナイトの顔面を岩弾が襲い、風の刃が体を切り裂き、水弾が切り傷を広げるように破裂し、ボロボロになった体を炎の球が焼き焦がす。

 おーーう……。中々に酷い光景だ……。

 4人を見れば、経験値が入り歓喜しているビャクラを残りの3人が物凄い形相で睨んでいる。ちょっと、隣にいるクロがぶるっぶるに震えてるんですけど!

「よ、よし!次いこう!」

 さあ行こう、前回散々な目に遭わされた原因の下へ。
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