ゲームの世界に閉じ込められて魔王になりました。99万9999人のプレイヤーを倒すまで現実世界に帰れません。

でるたー

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〜戦力強化編〜

47話 魔王カイザさんは、容疑を否認しているという事です。

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 魔王城にプレイヤーが攻め込んできた。それはつまり、第10ステージを突破したという事か?
 いやだが、今までの速度から考えて有り得ない。チーターか? それも違うだろうな。ここまでのシステムを作れる運営がチートを見逃しているわけが無い。
 でも、だったら何故こんなにも早くプレイヤーが攻め込んでこれる? ……分からないな。

「どぅわ‼ ……ここどこだ? あれ? あいつらは? おーーーい!」

 ……‼ なるほど、そういうことか。

「お前たちは少しここで待っていてくれ」

 身を屈め、配下達がぎりぎり聞き取れるほどの小声で囁く。

「畏まりました」

 それに対し配下達は同じく小声で了承の意を唱える。どうやら皆、空気を呼んでくれたようだ。


「あの、すみません!」

 一人、身を乗り出し先程の声の主に呼びかける。

「うおっ、な、なに?」

 声の主である男は急な呼びかけに驚きを露わにしながらも、返事を返してくる。

「もしかして、?」

「……‼ あなたもという事はもしかして、あなたも?」

 俺の言葉に男は目を見開き、僅かに安堵の息が混ざった声で問い返す。

「はい、実はそうなんです。僕は誰ともパーティーを組んでいなかったのでまだ良かったのですが……」

 お前のパーティーの人数を寄越せ。

「ああ、そうなんすね。俺は5人パーティーを組んでいたのですがね。いやはや、かっこ付けてあの変な石を調べようとして触れたら一人でここに来てしまって、お恥ずかしい」

 男は頬をポリポリと掻きながら、自嘲するようにいう。
 男の話を信用するならば、後4人はここへ来るだろう。

「あ、そうだ。ちなみにどのステージからここへ飛ばされました?」

 そう聞くと、男は俺の恰好を上から下まで眺め、若干躊躇う素振りを見せる。

「ああーーっと、ステージ毎にこの石があるんですかね。俺は第3ステージから来ました」

 どうやら俺の恰好を見ていたのは、明らかに自分より上質なものを装備していた為のようだ。
 まあ、そんなことはどうでもいいのだが、この男がLv30以下という可能性が非常に高まった。

「なるほど。まあ立ち話もなんです。あそこの倒木にでも座ってお仲間さんを待ちましょう」

 地面に寝転がるように置かれている倒木を指す。

「そうですね。ゆっくりしながら待っておけばきっと来てくれるでしょう」

 俺の案に男は賛成し、俺との間を詰めながら倒木に寄る。

「あ、そういえばまだお名前を聞いていなかったですね」

「あ、そうですね。僕の名前はーーー……」

「……名前は?」

 このくらいの間合いなら

「魔王です」

「へ?」

 空をきったティオルでの一閃は、剣筋を拡張し男の首を刎ねる。

<ギブズLv26を撃破しました。107人目のプレイヤーを撃破しました>

「よし、残るプレイヤーは少なくとも4人だ! 俺はここに残って対処する! お前らここから城までの道のりは分かるか?」

 身を潜めていた配下達に声を掛けると、笑ってしまいそうになるほど同タイミングで顔を出す。

「はい。ここからの道のりでしたら把握しております」

 レイが当たり前のことを答える様に言う。隣にいるレオの表情を見れば、それがどれだけ凄い事なのかが一目瞭然だ。

「ならお前たちは先に城に戻ってセバスの援護をしてくれ」

「畏まりました。……恐れながら申し上げます」

 レイが了承したかと思えば、一瞬顔を曇らせる。

「なんだ?」

「お一人だけでも、お供を連れていた方がよろしいかと思われます」

 その言葉に他の者達も頷き同意を示す。
 どうやら俺を一人でいさせるのは不安らしい。配下に心配される魔王って大丈夫なのか?

「いや、それは大丈夫だろ。ここから転移してくる奴らはLv30以下だ。ネロもいるし、流石に負けはしないよ」

 ないとは思うが、城にプレイヤーの中のトップが向かっているかもしれない。なるべく戦力は城に割きたい。
 城を占領されたら『死』というわけではないと思うが、完全に無いとは言い切れない。

「……畏まりました。くれぐれも無理はなさらないで下さい」

「ああ、分かってる」

 俺の言葉を聞き終えた配下達はネロを除き、一斉に城へ向かう。ちなみにクロはLvがある程度上がるまでお留守番だ。

 それにしても、皆俺に無理はしないようにと念を押してくるけど、なんかしたっけな……。
 うーーん、急に城で暴れたりとか?まあ、そんなことある訳ないか。そんなことをやらかせば俺の記憶に残っているはずだ。


「クウン」

 ネロをモフモフしながらプレイヤーが来るのを待つ。ほんと、このまったりした時間が至福だ。

「どわ! うおっとっと、と。ここはー、森かな? ……は! そうだ、ギブズさんを探さなきゃ」

 おっと、可愛らしい女の子の登場だ。

「あのー! こんにちは。ちょっといいですか?」
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