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逓信ギルドの特急運搬人
運搬人と迷宮と探索者 3
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ボッカを丸呑みにした巨大猫は、ゆっくりと振り返りアニを見た。
--予想外にしぶとい餌のせいで、ほかの獲物を逃がしてしまった。こいつをいたぶって憂さ晴らししよう。動けなくなる程度に痛めつけよう--
その顔がそう言っているように見える。獣なのに……確かに目が嗤っている…。
「あ…あぁ……」
アニが恐怖に震えながら後ずさる。覚悟を決めて飛び出したはずなのに……
仲間を護るために一度戦って判っている、アニ一人で勝てる相手ではない。しかも、この獣は明らかな悪意を持っている。獣の本能だけではない、人をいたぶろうという明確な悪意がアニを恐怖させる。そして『食われる』という原初の恐怖がアニの足をすくませる。剣を抜く事も忘れ、アニは震えながら後ずさる事しかできない。
その一方で…
(うーん…どうしよ?)
飲み込まれたボッカは、困っていた。
(あんまり人間離れした所を見せたくは無いんだけどなぁ)
……状況に反して、かなり呑気な悩みだった。
そうは言っても、ここから出ない事には、アニも間違いなく死ぬ事になるだろう。それに、トリスにいいようにされたままなのも腹立たしい。アイツには決定的な『ざまぁ』をくれてやる必要がある。それでこそテンプレとして完結するというものだ。
ボッカは人間離れした身体能力を持つが、戦いは大の苦手である。基本的なセンスが皆無なのだ。腰に山刀を下げているが、この巨大猫相手に振り回してもかすりもしないだろう。『剣の勝負』なら、トリスにもボーモンにも勝てない。
だが、ボッカの身体は想像を絶する頑丈さだった。実際、咄嗟に身体が反応しなかったから食われただけで、散々叩きつけられたのにダメージ自体は大したものでは無かったのだ。そして、ボッカはとんでもない馬鹿力である。
つまる所…相手と密着した場合に限り、ボッカはどうにか戦うことができる。
周りは真っ暗、分厚い筋肉が回りを取り囲み手足を動かすことすら困難だ。だが、食われるという事は……相手と最も密着した状態と言える。
(ま、仕方ない。特に恨みがある訳じゃ無いけど…来世ではバスにでも生まれ変わってくれよ)
ボッカは自分を締め付ける分厚い筋肉…胃壁を無視するように強引に立ち上がった。プレートアーマーを着こんだ戦士を丸呑みにしても平気な胃袋が、内部から無理矢理引き伸ばされる。
『フギャオォォォゥゥゥゥゥ』
アニをじりじりと追い詰めていた巨大猫は、突然叫び声をあげると身体をひきつらせた。どこからか、パン、パンと破裂するような音が聞こえると、猫は『ギャッ』と声を上げ横転して手足をジタバタさせて苦しみ出す。
恐怖に震えていたアニだったが、その隙を見逃さなかった。咄嗟に剣を抜き喉元に突き立てると、切っ先が頑丈な毛皮をかろうじて突き破った。
『ギャアアアア』
振り回される前足にかけられぬよう、即座に引き抜くと今度は前脚に切りつける。相打ち覚悟の渾身の一撃は、またしても猫に傷を負わせる。(何が起きたか判らないが…これを繰り返せば…倒せるかもしれない)そう思った時には、猫は突然血を吐いて倒れると痙攣して動かなくなった。
「いったいどうして…?」
見れば巨大猫の腹から山刀の刃先が飛び出し、それがギコギコ動くと切り裂かれた腹の中から胃液と血にまみれたボッカが出て来た。
「あんた、生きてたのか!」
「どうにか。ヘルメットが無ければ即死でした」
「…は…い?」
アニは意味が判らずポカンとする。食われた探索者(見慣れぬヤツだがたぶん小隊歩荷だろう)は、冑の類をかぶっているようには見えないし、かぶっていてもあの衝撃は冑でどうこうできるとは思えない。
「…あぁ、俺の故郷の慣用句なので気になさらず。俺は甲殻人ですので、頑丈さには多少自信がありますので」
「甲殻人?。なるほど…いや、そういう問題か?」
一瞬納得しかけたが、甲殻人だって生物だ。あれだけ叩きつけられ、丸呑みにされても、生物が生きていられるものだろうか。
「あんたは一体…」
「俺はあなた方の救出に雇われた逓信ギルドの甲殻人です。歩荷ですのでボッカと呼んでください。あなたが要救助者のアニさんで間違い無いでしょうか?」
さっきのやり取りを横で聞いてはいたが、ボッカはアニの顔を知らないから念のため確認しておく。女性にしては体格が良く、鍛え抜いたと判る身体に革鎧を装備しており、赤毛を男のような髪型にしたいかにも『姐さん』といった風貌の女性だった。
「あぁ、アニで間違いない。フランは…もう一人は、さっき言ったように死んでしまった。要救助者はあたしだけだ」
「そうですか…。お悔み申し上げます」
そう言ってボッカは見慣れぬしぐさで合掌すると頭を下げた。
「あ、いや…ありが………うぐっ…」
改めて愛する女性を喪った事を実感したのだろうか、張り詰めていた気持ちの緩んだアニの頬を涙が伝う。
「うっ…うぐっ…ぅ…うぅ…」
「……そちらで座っていてください」
必死に堪えようとするアニを、壁際に引っ張って座らせた。これは、他人に慰められるような物では無いとボッカは知っている。
アニが膝を抱えて嗚咽を堪えているうちに、ボッカは検縄を取り出すと手早く猫の死体の寸法を測っていたが、そのうちに巨大猫の死体は掻き消すように消えてしまった。後にはつややかな黒い毛皮と拳大の魔石が残る。かなりの大物だった。
二人の仇が消えた事で、アニはようやく心を落ち着けた。ここはまだ迷宮の下層だ、気持ちを切り替えられなければ迷宮では生き残れない。気を取り直し、いつものように感覚を研ぎ澄ますと、アニは目を細める。死体が消えた事で薄れた内蔵の匂いに混じって、別な匂いが漂っているのに気が付いたのだ。
「…硫黄の匂い?これはあんたか?何やったんだ…」
「企業秘密です」
言いながらボッカはちらりとだけ後ろを振り返った。アニが立ち直ったらしい事を確認すると、検縄を荷物に収めて帳面を取り出す。
(キギョウとはなんぞや?)とアニは思ったが、探索者同士でも奥の手を聞くのはマナー違反だ。秘密と言われれば黙るしかない。
「コレですが、救援のルールで言えば戦利品はトリスさん達に所有権があるんですが…。さすがにあそこまでゲスをされると、ちょっと渡したく無いですよねぇ」
「戻れたら、あたしが支部長と交渉す……」
「戦場で、たら・ればの話は止めましょう!。ロクな結果になりません」
「あ、あぁ…」
即座に、やたら真剣な勢いで止められ、アニはかろうじて頷く。
「まぁ嘘つく訳にもいかないですし、とりあえずは持ち帰りますか」
「……実力者が少ないせいで連中は支部長ともなぁなぁだが、さすがにアレはやりすぎだ。何か罰則は下るだろう」
「あの人たち、俺が逓信ギルドだって忘れて無いですかねぇ…」
そう言いながら、ボッカは拾得物を帳面に記載する。
「何匹か倒さないと戦利品の情報としては不十分ですが…完全に上を取られてますし、ここで戦うには地の利が悪すぎますねぇ」
そう言いながら天井を見上げ、また何事か帳面に書き込んだ。
その姿を見ているうちにアニが顔をしかめる。
さっきからボッカが言ってる事はすこぶるまともだ。だが冷静になったアニは、ボッカがまとも過ぎる事に違和感を感じ始めていた。言い換えると『引いて』いた。
「あんたさ…なんでそんなに冷静なんだよ」
「え?『荷を運ぶだけが歩荷の仕事ではない、常に一歩引いて冷静に状況を見極め、そして記録しろ』…と小隊歩荷の講習で教えられましたよ」
「そりゃそうだが、あんたアイツに食われただろ。なんでそんなに平然と…」
「よくある事です」
「よくあってたまるか!」
思わず叫んでいた。なぜか会話が微妙に噛み合っていない気がする。
「まぁ、迷宮で慌てても悪影響しかないですし。アニさんも少し落ち着いてください」
「そりゃその通りだが…」
「こういう時は深呼吸です。はいヒッ・ヒッ・フー」
「ちょっと待て…」
(こいつ、どこまで本気で言ってるんだ)
のらりくらりと話すボッカは、どこまでが本音で、どこまでが虚言なのかがさっぱり判らない。場数を踏んだ探索者のアニが、正体を全くつかむことができなかった。
「こちらの荷物も使ってよろしいでしょうか?」
言われて我に返ったアニが頷くと、ボッカはフランの残した荷物も確認して必要な物資を仕分けし始めた。猫に殴られて自分の背負子が壊れてしまったので、フランの背負子に戦利品と荷物を積みかえる。物資を合わせてみたら水に少し余裕ができたようので、ボッカは頭から被って多少は胃液と血を洗い落とす事ができた。横でずっと顔をしかめているアニが気になっていたらしい。アニは匂いを気にしていた訳では無いのだが…
全員無事に…という訳にはいかなかったが、要救助者は確保した。後は討伐済みで徘徊者の少ないコースを戻るだけだ。
……少し急いだ方がいいだろう。状況的に、ノノとムーリヤが危険かもしれない。
--予想外にしぶとい餌のせいで、ほかの獲物を逃がしてしまった。こいつをいたぶって憂さ晴らししよう。動けなくなる程度に痛めつけよう--
その顔がそう言っているように見える。獣なのに……確かに目が嗤っている…。
「あ…あぁ……」
アニが恐怖に震えながら後ずさる。覚悟を決めて飛び出したはずなのに……
仲間を護るために一度戦って判っている、アニ一人で勝てる相手ではない。しかも、この獣は明らかな悪意を持っている。獣の本能だけではない、人をいたぶろうという明確な悪意がアニを恐怖させる。そして『食われる』という原初の恐怖がアニの足をすくませる。剣を抜く事も忘れ、アニは震えながら後ずさる事しかできない。
その一方で…
(うーん…どうしよ?)
飲み込まれたボッカは、困っていた。
(あんまり人間離れした所を見せたくは無いんだけどなぁ)
……状況に反して、かなり呑気な悩みだった。
そうは言っても、ここから出ない事には、アニも間違いなく死ぬ事になるだろう。それに、トリスにいいようにされたままなのも腹立たしい。アイツには決定的な『ざまぁ』をくれてやる必要がある。それでこそテンプレとして完結するというものだ。
ボッカは人間離れした身体能力を持つが、戦いは大の苦手である。基本的なセンスが皆無なのだ。腰に山刀を下げているが、この巨大猫相手に振り回してもかすりもしないだろう。『剣の勝負』なら、トリスにもボーモンにも勝てない。
だが、ボッカの身体は想像を絶する頑丈さだった。実際、咄嗟に身体が反応しなかったから食われただけで、散々叩きつけられたのにダメージ自体は大したものでは無かったのだ。そして、ボッカはとんでもない馬鹿力である。
つまる所…相手と密着した場合に限り、ボッカはどうにか戦うことができる。
周りは真っ暗、分厚い筋肉が回りを取り囲み手足を動かすことすら困難だ。だが、食われるという事は……相手と最も密着した状態と言える。
(ま、仕方ない。特に恨みがある訳じゃ無いけど…来世ではバスにでも生まれ変わってくれよ)
ボッカは自分を締め付ける分厚い筋肉…胃壁を無視するように強引に立ち上がった。プレートアーマーを着こんだ戦士を丸呑みにしても平気な胃袋が、内部から無理矢理引き伸ばされる。
『フギャオォォォゥゥゥゥゥ』
アニをじりじりと追い詰めていた巨大猫は、突然叫び声をあげると身体をひきつらせた。どこからか、パン、パンと破裂するような音が聞こえると、猫は『ギャッ』と声を上げ横転して手足をジタバタさせて苦しみ出す。
恐怖に震えていたアニだったが、その隙を見逃さなかった。咄嗟に剣を抜き喉元に突き立てると、切っ先が頑丈な毛皮をかろうじて突き破った。
『ギャアアアア』
振り回される前足にかけられぬよう、即座に引き抜くと今度は前脚に切りつける。相打ち覚悟の渾身の一撃は、またしても猫に傷を負わせる。(何が起きたか判らないが…これを繰り返せば…倒せるかもしれない)そう思った時には、猫は突然血を吐いて倒れると痙攣して動かなくなった。
「いったいどうして…?」
見れば巨大猫の腹から山刀の刃先が飛び出し、それがギコギコ動くと切り裂かれた腹の中から胃液と血にまみれたボッカが出て来た。
「あんた、生きてたのか!」
「どうにか。ヘルメットが無ければ即死でした」
「…は…い?」
アニは意味が判らずポカンとする。食われた探索者(見慣れぬヤツだがたぶん小隊歩荷だろう)は、冑の類をかぶっているようには見えないし、かぶっていてもあの衝撃は冑でどうこうできるとは思えない。
「…あぁ、俺の故郷の慣用句なので気になさらず。俺は甲殻人ですので、頑丈さには多少自信がありますので」
「甲殻人?。なるほど…いや、そういう問題か?」
一瞬納得しかけたが、甲殻人だって生物だ。あれだけ叩きつけられ、丸呑みにされても、生物が生きていられるものだろうか。
「あんたは一体…」
「俺はあなた方の救出に雇われた逓信ギルドの甲殻人です。歩荷ですのでボッカと呼んでください。あなたが要救助者のアニさんで間違い無いでしょうか?」
さっきのやり取りを横で聞いてはいたが、ボッカはアニの顔を知らないから念のため確認しておく。女性にしては体格が良く、鍛え抜いたと判る身体に革鎧を装備しており、赤毛を男のような髪型にしたいかにも『姐さん』といった風貌の女性だった。
「あぁ、アニで間違いない。フランは…もう一人は、さっき言ったように死んでしまった。要救助者はあたしだけだ」
「そうですか…。お悔み申し上げます」
そう言ってボッカは見慣れぬしぐさで合掌すると頭を下げた。
「あ、いや…ありが………うぐっ…」
改めて愛する女性を喪った事を実感したのだろうか、張り詰めていた気持ちの緩んだアニの頬を涙が伝う。
「うっ…うぐっ…ぅ…うぅ…」
「……そちらで座っていてください」
必死に堪えようとするアニを、壁際に引っ張って座らせた。これは、他人に慰められるような物では無いとボッカは知っている。
アニが膝を抱えて嗚咽を堪えているうちに、ボッカは検縄を取り出すと手早く猫の死体の寸法を測っていたが、そのうちに巨大猫の死体は掻き消すように消えてしまった。後にはつややかな黒い毛皮と拳大の魔石が残る。かなりの大物だった。
二人の仇が消えた事で、アニはようやく心を落ち着けた。ここはまだ迷宮の下層だ、気持ちを切り替えられなければ迷宮では生き残れない。気を取り直し、いつものように感覚を研ぎ澄ますと、アニは目を細める。死体が消えた事で薄れた内蔵の匂いに混じって、別な匂いが漂っているのに気が付いたのだ。
「…硫黄の匂い?これはあんたか?何やったんだ…」
「企業秘密です」
言いながらボッカはちらりとだけ後ろを振り返った。アニが立ち直ったらしい事を確認すると、検縄を荷物に収めて帳面を取り出す。
(キギョウとはなんぞや?)とアニは思ったが、探索者同士でも奥の手を聞くのはマナー違反だ。秘密と言われれば黙るしかない。
「コレですが、救援のルールで言えば戦利品はトリスさん達に所有権があるんですが…。さすがにあそこまでゲスをされると、ちょっと渡したく無いですよねぇ」
「戻れたら、あたしが支部長と交渉す……」
「戦場で、たら・ればの話は止めましょう!。ロクな結果になりません」
「あ、あぁ…」
即座に、やたら真剣な勢いで止められ、アニはかろうじて頷く。
「まぁ嘘つく訳にもいかないですし、とりあえずは持ち帰りますか」
「……実力者が少ないせいで連中は支部長ともなぁなぁだが、さすがにアレはやりすぎだ。何か罰則は下るだろう」
「あの人たち、俺が逓信ギルドだって忘れて無いですかねぇ…」
そう言いながら、ボッカは拾得物を帳面に記載する。
「何匹か倒さないと戦利品の情報としては不十分ですが…完全に上を取られてますし、ここで戦うには地の利が悪すぎますねぇ」
そう言いながら天井を見上げ、また何事か帳面に書き込んだ。
その姿を見ているうちにアニが顔をしかめる。
さっきからボッカが言ってる事はすこぶるまともだ。だが冷静になったアニは、ボッカがまとも過ぎる事に違和感を感じ始めていた。言い換えると『引いて』いた。
「あんたさ…なんでそんなに冷静なんだよ」
「え?『荷を運ぶだけが歩荷の仕事ではない、常に一歩引いて冷静に状況を見極め、そして記録しろ』…と小隊歩荷の講習で教えられましたよ」
「そりゃそうだが、あんたアイツに食われただろ。なんでそんなに平然と…」
「よくある事です」
「よくあってたまるか!」
思わず叫んでいた。なぜか会話が微妙に噛み合っていない気がする。
「まぁ、迷宮で慌てても悪影響しかないですし。アニさんも少し落ち着いてください」
「そりゃその通りだが…」
「こういう時は深呼吸です。はいヒッ・ヒッ・フー」
「ちょっと待て…」
(こいつ、どこまで本気で言ってるんだ)
のらりくらりと話すボッカは、どこまでが本音で、どこまでが虚言なのかがさっぱり判らない。場数を踏んだ探索者のアニが、正体を全くつかむことができなかった。
「こちらの荷物も使ってよろしいでしょうか?」
言われて我に返ったアニが頷くと、ボッカはフランの残した荷物も確認して必要な物資を仕分けし始めた。猫に殴られて自分の背負子が壊れてしまったので、フランの背負子に戦利品と荷物を積みかえる。物資を合わせてみたら水に少し余裕ができたようので、ボッカは頭から被って多少は胃液と血を洗い落とす事ができた。横でずっと顔をしかめているアニが気になっていたらしい。アニは匂いを気にしていた訳では無いのだが…
全員無事に…という訳にはいかなかったが、要救助者は確保した。後は討伐済みで徘徊者の少ないコースを戻るだけだ。
……少し急いだ方がいいだろう。状況的に、ノノとムーリヤが危険かもしれない。
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