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肴になったステレ
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皿の上のパンや肉を腹の中に片付けた後、オーウェンは引出しの中から陶器の瓶を持ち出して来た。ワインを飲み終えた後のゴブレットにそのまま注がれたそれは、強い酒精と共に独特の香りがした。
「この街の商会から贈られた酒だ。ライバルの商品を味見しておくのも参考になるだろう?」
「この香りからすると南海国の蒸留酒ですな。大陸から錬金術師が出向いて、近年蒸留を始めたとか聞きましたが」
「さすがに耳が早いな」
ゴブレットに掌をかざして香りを確認した後はストレートで。その後は少しずつ加水して味を見る。蒸留する前の酒の特徴のある香りが残っていた。
「独特のクセはあるが悪くないですな。あと一年も寝かせれば、角が取れて更に良くなるかと」
ドルトンは、そう言うと残りを飲み干した。
オーウェンも自分の杯に口を付ける。
「…我々には大船を操る技術がありませんから、同じものを同じ値段で仕入れるのは、ちと厳しいですな。…只人もなかなかやる」
獣人達は、地に足を付けている限り、只人には負けないという自負がある。しかし船での商売は、まず船と航海の技術を手に入れなければどうしようもない。大量輸送ならコストは下げられるが、船の搭載量、必要な船員の数、万が一沈没したときのリスク、様々な要因が絡んでくる。儲けを出すには多くのノウハウが要るし、板子一枚下は地獄の船乗りは、独自の価値観と仲間意識で動いている。ドルトンは身内で人員を固める方針だから、大勢の船乗りを揃えるのは困難だ。ここは、わざわざ南海国まで出向いて、現地で特産品まで作った只人の商人を、素直に称賛すべきであろう。舶来の品については、これからの課題だ。
再び注がれた酒に、調子を見ながら割り水を足したドルトンは、一口確かめると杯を置いた。
「実際のところ、閣下が爵位を捨てずにステレ様を妻に迎えることはできないのでしょうか?」
「難しいだろうな。…理由はあなたの考えている通りだ」
自分の考えに齟齬が無いか確認してみたが、やはり考えていた通りのようだった。
「もし…ステレ様が鬼人にならず、只人のままであったなら…」
だが、ドルトンが最後まで言う前に、オーウェンは黙って首をふる。
「あなたも知る通り、残念ながらステレのこの国での評判はあまりよく無い。もちろん、事実とは異なるのだがな。この手の噂というやつは、事実かどうかは関係ない。娶ろうとすれば、一門はこぞって反対するだろう。だから、鬼人卿の正体がステレだと明かしたとしてもそれは変わらんだろうな」
オーウェンの口調には、苦々しい想いがにじみ出ている。ステレにつきまとう悪評の原因は、自分の力不足にあるという思いがあるからだ。
「…であれば、ステレ様が…鬼人のステレ様が爵位を取ることも、やはり難しいということでしょうか?内戦でのステレ様の働きは、侯爵方に劣らないとお聞ききしましたが」
「そうだな。只人でないステレに爵位を与えるには、武功だけでは無理だ。貴族と民の支持が要る。先王が王権の威に拘って無理押ししすぎた反動があるから、あまり強引にする訳にもいかん」
「そうですか…」
「これで鬼になる前のステレが、深窓のお嬢様のような娘だったなら民の同情も集まったのだろうが……」
「ダメですか?」
「さっきの噂を抜きにしても、只人の頃も鬼になってからと大して変わらなかったとだけ言っておく。だいたい、男ばかり何十人もの中に若い女が一人だけいるのに、誰も粉をかけようとしなかったくらいだからな」
ドルトンは、微妙な表情が出ないよう、意識しつつ杯を取ると口を着けた。
(それはおそらくステレ様の後ろから侯爵が威嚇していたからでは?)
とは口にしないだけの分別がドルトンにはあった。若い女性が大勢の男からスルーされていたことを、オーウェンが自慢げに話すように聞こえたのだ。
実際の所、グリフ一行の中ではトップのグリフから末端の兵に至るまで『ステレ嬢はオーウェンのもの』という認識が早くからでき上がっていて、知らないのが当人二人のみという状況ではあったのだが。
「結局の所は、巷の悪評をどうにかしないことには、難しいだろうな」
「やりきれませんな。ステレ様は自分の全てを投げうって戦ったというのに」
ステレの悪評の一つは、要するに異国を放浪する貴族の戦士達の中に、ただ一人貴族の娘が同行していて、しかも男に混じって剣を振るって戦い続けていたという特異な状況のためでもあった。女性でありながら、剣士として身を立て叶うことなら騎士になりたい…と夢見ていたステレだから、グリフの隣で震えていることなど出来ない。男に後れを取らぬよう文字通り死力を振り絞って戦っていたのだが、それが『貴族の娘とは思えぬ所業』と白い目で見られるのだから、皮肉としか言いようがない。
「ステレ様も、今更正体を明かす事は望まれないでしょうし。…王国には、只人以外にも栄達の道を拓いて欲しいものです…」
「ドルトンも爵位を狙っているのか?」
残念そうな口調のドルトンをからかうような口調だった。
ドルトンは「とんでもない」と、ふるふると首を振る。
武功のあったステレですら厳しいというのに、一介の商人であるドルトンに民と貴族の支持が得られるとは思えない。ドルトンは、只人との間に波風を立てぬよう、とにかく気を使って来た。祖父の代から数代に渡って弱者支援を続けてきたのもそのためだ。獣人を蔑む目で見ながら、臆面もなく借財を求める貴族にも気前よく金を貸してきた。そうして少しづつ偏見をなくし、獣人が定着できるようにしてきた。だが、まだまだ早い。ここで爵位など受けようものなら、只人の中に新たな敵を作りかねないし、同族の一部には『只人に誇りを売ってまで金儲けがしたいか』と蔑む強硬派がまだ居る。そういう連中がドルトンをやり玉に上げることも予想できる。これ以上面倒を増やしたく無い。
「このままこの国で徳を積めば、私の孫くらいなら問題無く爵位受けられるかもしれませんね。そのための下地は作っておきたいですが……戦でもなければ獣人が叙爵の機会など無いでしょうから、そんな機会は無い方がマシです」
「只人にとっては至宝の爵位も、獣人にとってはガラクタに過ぎぬか…」
「あ、いえそういう訳では…」
「良いさ。私もそうだしな」
オーウェンはあっさりと言ってのけた。つまるところ決意は変わらないということか。
「……我々はそもそもが流浪の民でした。爵位など持て余すだけです。ですが、閣下は生まれながらの貴族ではないですか。それを捨ててまた流浪に等しい生活に戻るおつもりですか」
「確かに、あの旅は辛いものだった。だが、時が経った今でも辛い思い出であり続けるのは、『あのときこうしていれば…』という後悔からだと思う。ここで躊躇してこれ以上後悔したくない。私がしがらみを捨てるのが、一番手っ取り早いのならそうする。それだけの話しだ」
ドルトンは一つため息をついた。
ここまで思ってくれるオーウェンの心はステレに届くだろうか。是非とも届いて欲しい。そう願わずにいられない。ステレに生きる気力を取り戻させることは、ドルトンにはできなかった。魔人との対決のためにどうにか前向きになってくれたが、ドルトンの見るところステレは『負けて死んでも良い』と思っているように見える。
「後はステレ様次第ですか…。ステレ様は、どうしてあそこまで自己を否定されるのでしょうか…」
それは質問というよりは、独り言に近いものであったかもしれない。だが、オーウェンは生真面目にも顎に手をあてて思案顔になった。
「もし、自分の大切な物が理不尽に蹂躙されたとき、残された者の生きる力は何だと思う?」
「怒り…でしょうな。あるいは恨みと言っても良いかと」
「だが、ステレはそれができなかった。実際に手を下した者達は、クリークス卿と相討ちになって死んだ。命を下したブレス王は、皇国に亡命して手が出せない。それでも、理不尽な殺戮に怒り、理不尽な命を下したものを恨めば、或いは別の道があったのかもしれない。だがステレはそれをしなかった。いや、したのだが、ステレが怒りを向け、ステレが恨みをぶつけたのは自分自身だったのだ」
「それはいったい…」
「ステレから聞いた話では、ご両親……クリークス卿とカーラ夫人が、他者を妬み恨まぬよう小さい頃から戒めていたららしいが……それだけではないな。…おそらく私と同じなのだろう。ステレは騎士になりたいと願っていた。それは守るべき者を自分の手で守りたいという願いからだろう。だがステレは全て失った。その後悔からだと思う」
「しかし、陛下をお護りし王位に就けることはできました」
それはステレの最大の目的であり、願いであったはずだ。それを達成したはずなのになぜ?と思わずにいられない。
「気を悪くしないで聞いてほしいのだが……」
「はい?」
「ステレは…只人でなくなった自分を、鬼になった自分を恥じているのかもしれん」
「この街の商会から贈られた酒だ。ライバルの商品を味見しておくのも参考になるだろう?」
「この香りからすると南海国の蒸留酒ですな。大陸から錬金術師が出向いて、近年蒸留を始めたとか聞きましたが」
「さすがに耳が早いな」
ゴブレットに掌をかざして香りを確認した後はストレートで。その後は少しずつ加水して味を見る。蒸留する前の酒の特徴のある香りが残っていた。
「独特のクセはあるが悪くないですな。あと一年も寝かせれば、角が取れて更に良くなるかと」
ドルトンは、そう言うと残りを飲み干した。
オーウェンも自分の杯に口を付ける。
「…我々には大船を操る技術がありませんから、同じものを同じ値段で仕入れるのは、ちと厳しいですな。…只人もなかなかやる」
獣人達は、地に足を付けている限り、只人には負けないという自負がある。しかし船での商売は、まず船と航海の技術を手に入れなければどうしようもない。大量輸送ならコストは下げられるが、船の搭載量、必要な船員の数、万が一沈没したときのリスク、様々な要因が絡んでくる。儲けを出すには多くのノウハウが要るし、板子一枚下は地獄の船乗りは、独自の価値観と仲間意識で動いている。ドルトンは身内で人員を固める方針だから、大勢の船乗りを揃えるのは困難だ。ここは、わざわざ南海国まで出向いて、現地で特産品まで作った只人の商人を、素直に称賛すべきであろう。舶来の品については、これからの課題だ。
再び注がれた酒に、調子を見ながら割り水を足したドルトンは、一口確かめると杯を置いた。
「実際のところ、閣下が爵位を捨てずにステレ様を妻に迎えることはできないのでしょうか?」
「難しいだろうな。…理由はあなたの考えている通りだ」
自分の考えに齟齬が無いか確認してみたが、やはり考えていた通りのようだった。
「もし…ステレ様が鬼人にならず、只人のままであったなら…」
だが、ドルトンが最後まで言う前に、オーウェンは黙って首をふる。
「あなたも知る通り、残念ながらステレのこの国での評判はあまりよく無い。もちろん、事実とは異なるのだがな。この手の噂というやつは、事実かどうかは関係ない。娶ろうとすれば、一門はこぞって反対するだろう。だから、鬼人卿の正体がステレだと明かしたとしてもそれは変わらんだろうな」
オーウェンの口調には、苦々しい想いがにじみ出ている。ステレにつきまとう悪評の原因は、自分の力不足にあるという思いがあるからだ。
「…であれば、ステレ様が…鬼人のステレ様が爵位を取ることも、やはり難しいということでしょうか?内戦でのステレ様の働きは、侯爵方に劣らないとお聞ききしましたが」
「そうだな。只人でないステレに爵位を与えるには、武功だけでは無理だ。貴族と民の支持が要る。先王が王権の威に拘って無理押ししすぎた反動があるから、あまり強引にする訳にもいかん」
「そうですか…」
「これで鬼になる前のステレが、深窓のお嬢様のような娘だったなら民の同情も集まったのだろうが……」
「ダメですか?」
「さっきの噂を抜きにしても、只人の頃も鬼になってからと大して変わらなかったとだけ言っておく。だいたい、男ばかり何十人もの中に若い女が一人だけいるのに、誰も粉をかけようとしなかったくらいだからな」
ドルトンは、微妙な表情が出ないよう、意識しつつ杯を取ると口を着けた。
(それはおそらくステレ様の後ろから侯爵が威嚇していたからでは?)
とは口にしないだけの分別がドルトンにはあった。若い女性が大勢の男からスルーされていたことを、オーウェンが自慢げに話すように聞こえたのだ。
実際の所、グリフ一行の中ではトップのグリフから末端の兵に至るまで『ステレ嬢はオーウェンのもの』という認識が早くからでき上がっていて、知らないのが当人二人のみという状況ではあったのだが。
「結局の所は、巷の悪評をどうにかしないことには、難しいだろうな」
「やりきれませんな。ステレ様は自分の全てを投げうって戦ったというのに」
ステレの悪評の一つは、要するに異国を放浪する貴族の戦士達の中に、ただ一人貴族の娘が同行していて、しかも男に混じって剣を振るって戦い続けていたという特異な状況のためでもあった。女性でありながら、剣士として身を立て叶うことなら騎士になりたい…と夢見ていたステレだから、グリフの隣で震えていることなど出来ない。男に後れを取らぬよう文字通り死力を振り絞って戦っていたのだが、それが『貴族の娘とは思えぬ所業』と白い目で見られるのだから、皮肉としか言いようがない。
「ステレ様も、今更正体を明かす事は望まれないでしょうし。…王国には、只人以外にも栄達の道を拓いて欲しいものです…」
「ドルトンも爵位を狙っているのか?」
残念そうな口調のドルトンをからかうような口調だった。
ドルトンは「とんでもない」と、ふるふると首を振る。
武功のあったステレですら厳しいというのに、一介の商人であるドルトンに民と貴族の支持が得られるとは思えない。ドルトンは、只人との間に波風を立てぬよう、とにかく気を使って来た。祖父の代から数代に渡って弱者支援を続けてきたのもそのためだ。獣人を蔑む目で見ながら、臆面もなく借財を求める貴族にも気前よく金を貸してきた。そうして少しづつ偏見をなくし、獣人が定着できるようにしてきた。だが、まだまだ早い。ここで爵位など受けようものなら、只人の中に新たな敵を作りかねないし、同族の一部には『只人に誇りを売ってまで金儲けがしたいか』と蔑む強硬派がまだ居る。そういう連中がドルトンをやり玉に上げることも予想できる。これ以上面倒を増やしたく無い。
「このままこの国で徳を積めば、私の孫くらいなら問題無く爵位受けられるかもしれませんね。そのための下地は作っておきたいですが……戦でもなければ獣人が叙爵の機会など無いでしょうから、そんな機会は無い方がマシです」
「只人にとっては至宝の爵位も、獣人にとってはガラクタに過ぎぬか…」
「あ、いえそういう訳では…」
「良いさ。私もそうだしな」
オーウェンはあっさりと言ってのけた。つまるところ決意は変わらないということか。
「……我々はそもそもが流浪の民でした。爵位など持て余すだけです。ですが、閣下は生まれながらの貴族ではないですか。それを捨ててまた流浪に等しい生活に戻るおつもりですか」
「確かに、あの旅は辛いものだった。だが、時が経った今でも辛い思い出であり続けるのは、『あのときこうしていれば…』という後悔からだと思う。ここで躊躇してこれ以上後悔したくない。私がしがらみを捨てるのが、一番手っ取り早いのならそうする。それだけの話しだ」
ドルトンは一つため息をついた。
ここまで思ってくれるオーウェンの心はステレに届くだろうか。是非とも届いて欲しい。そう願わずにいられない。ステレに生きる気力を取り戻させることは、ドルトンにはできなかった。魔人との対決のためにどうにか前向きになってくれたが、ドルトンの見るところステレは『負けて死んでも良い』と思っているように見える。
「後はステレ様次第ですか…。ステレ様は、どうしてあそこまで自己を否定されるのでしょうか…」
それは質問というよりは、独り言に近いものであったかもしれない。だが、オーウェンは生真面目にも顎に手をあてて思案顔になった。
「もし、自分の大切な物が理不尽に蹂躙されたとき、残された者の生きる力は何だと思う?」
「怒り…でしょうな。あるいは恨みと言っても良いかと」
「だが、ステレはそれができなかった。実際に手を下した者達は、クリークス卿と相討ちになって死んだ。命を下したブレス王は、皇国に亡命して手が出せない。それでも、理不尽な殺戮に怒り、理不尽な命を下したものを恨めば、或いは別の道があったのかもしれない。だがステレはそれをしなかった。いや、したのだが、ステレが怒りを向け、ステレが恨みをぶつけたのは自分自身だったのだ」
「それはいったい…」
「ステレから聞いた話では、ご両親……クリークス卿とカーラ夫人が、他者を妬み恨まぬよう小さい頃から戒めていたららしいが……それだけではないな。…おそらく私と同じなのだろう。ステレは騎士になりたいと願っていた。それは守るべき者を自分の手で守りたいという願いからだろう。だがステレは全て失った。その後悔からだと思う」
「しかし、陛下をお護りし王位に就けることはできました」
それはステレの最大の目的であり、願いであったはずだ。それを達成したはずなのになぜ?と思わずにいられない。
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今までありがとうございました!
---
追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
もし気になる方は、
コメント頂けるとするかもしれないです。
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