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3章 別れと出会い
056 新たな仲間
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「あ、トーマ。ちょっと待っとくれ」
冒険者ギルドに向かおうとした俺は、ユリンさんに引きとめられる。
「ん?ユリンさんなんか用事?」
「ああ、トーマが良ければの話なんだけどね。知り合いの家で飼ってる猫が子供を産んだらしくて、引き取り手を捜してるんだよ。
トーマは稼ぎも良いみたいだしどうかなと思ってね」
「え、なにそれ絶対行きたい!……んだけど、宿で動物飼って良いもんなの?しかも迷宮探索に連れて行くわけには行かないだろうし」
「うちの宿は動物が一緒でも気にしないよ。掃除は洗浄で済ませちまうし、家具に傷をつけたらトーマに払ってもらえば良いだけだしねぇ?
探索中のことは確かに考えないと行けないだろうけどね。またギルドで依頼でも出してみれば良いんじゃないかい?」
「うーんそうだね、とりあえず1回顔見に行って良いかな?俺動物大好きなんだよね」
魔物は虐殺してるけどネ!
毎度訓練の日は数時間ほど休憩の時間があるので、その時間に抜け出して案内してもらうことになった。
今回は走り込みと素振りは免除されて、ひたすら模擬戦を繰り返すことになった。前者2つはわざわざ訓練日にやらなくても、もう自主的にやってるので充分だろう、とのこと。
「トーマよぉ。お前さん、犬を飼う気はないか?」
模擬戦の合間に、オーサンが妙なことを言い出した。
「犬?別に好きだけど、なんでいきなりそんな話になるんだ?」
「ああ、冒険者ギルドの職員の家で飼ってる犬がお産してな。希望者には子供を譲るって話になってんだよ。
ウチも1匹引き取ることに決めたんだが、トーマはどうかなって思ってな」
なんかさっきも聞いたような話だな。
「実は今朝、猫を引き取らないかって話を貰ってさ。動物大好きだから飼うのは構わないんだけど、迷宮入ってるときどうするかなって話なんだよな。
オーサンのトコみたいに美人の奥さんがいるわけじゃないし」
「はっ!羨ましかったらとっととカミさんもらうこったな。
実はクリリクと先に話しててな、トーマが良ければ探索中はアイツが預かってもいいって言ってるんだよ」
「はぁ?そりゃ俺は助かるけどさ。なんでそこまでしてくれるんだ?」
オーサンがため息をついて話し出す。
「ウチもなぁ。子供が出て行ってもう数年だ。ここ最近は指導の依頼もめっきり減ってな。アイツも随分寂しい思いをしてたんだよ。
そしたら最近お前ら3人が家に来るようになって、アイツもすげぇ喜んでたんだ。そんでこの前シンとリーンが出て行っちまっただろ?だからトーマもそのうち、って思ったんだろうな。
多分アイツは、もっと頻繁に顔を合わせる口実が欲しいんだよ」
「ふぅん。まぁ俺としてはありがたい話でしかないけど、オーサンは俺がクリリクさんと頻繁に会うようになって嫌じゃないの?」
人の物には手を出さない主義ですけどね。めんどくさいし。
「はっ。トーマはそういうところ、明確に一線引いてて絶対に踏み越えてこないだろが。
アイツがお前のこと気にする気持ちは俺も分かるしな。お前は明日気付いたらいなくなってても不思議じゃない、そんな雰囲気があるんだよな」
うーん?流石にお世話になった人たちへ挨拶回りくらいはすると思うけど。
「ふむ。とりあえず陽天の報せの頃に猫を見てくる予定なんだよ。
もし預かれるならその子も一緒にってお願いできるかな?」
「あークリリクは問題ねぇだろうが、犬猫同士で喧嘩しないかだけは心配だな。トーマが猫見に行って帰ってきたら、その足で犬も見に行けるように受付に話通しとく。
じゃあそろそろ再開すっぞ」
そして再開されるボコボコタイム。くそがっ!
「それじゃ一旦出てくるわ」
オーサンに外出を告げて宿に戻る。ユリンさんももう出れるということだったので、すぐに案内してもらった。
案内してもらった家で飼い主さんと話をする。
どうやらもうほとんどの子は貰い手が決まっていて、俺が引き取る子を選んだりはできないらしい。まぁネコ様に貴賎などない。人はみなネコの奴隷なのである。
「じゃあこの子なんですけどどうかしら?お願いできる?」
連れてこられたのは全身真っ黒で足の先だけ白い靴下を履いているような子猫だった。よし、結婚しよう。
「絶対に幸せにして見せます!!!!
そして猫を飼うのは初めてなのですけど、注意点とかありますかね?」
聞くところによると、人と同じものを食べるしあまり細かいことを気にしなくて良いらしい。
ふむ?確か日本では子猫を飼うには結構細かい注意点があったはずだけどなぁ?
……あー、ひょっとしてスキルか?
ねこ様にも免疫力上昇と環境適応が備わってるとしたら、地球の猫よりも生命力強い感じなのか?
まぁいいや。気をつけなくて良いならそれに超したことはない。もはや一緒に住む気しかないからな。今更駄目とか言われたら暴れるわ。
「名前はまだないから貴方がつけちゃってね。この子はちょっとドンくさいところがあってねぇ。今まで残っちゃったのよ」
ドン臭いというかおっとりした性格なのかな?今初めて会った俺が抱いても嫌がらないしもう結婚するしかない。
引き取ってもらってありがとねーという声を背に、ユリンさんとも別れてギルドに戻る。ねこ様は勿論抱いたままだ。当たり前だろう。
「おうトーマ戻ってきたか。こっちだ。ってずっと抱いてきたのかよ。へぇ、大人しい子みてぇだな」
オーサンもねこ様の魅力にメロメロである。
ずっとねこ様を愛でていたいのは山々ではあるが、今日はもう1人お迎えしなくちゃならないからな。いちゃつくのは皆揃ってからにしよう。
「それでこの子なんだけど、引き取ってもらえるかしら?」
飼い主の職員さんは美人さんだった。貴方も一緒に引き取れませんか、というセリフはぎりぎり飲み込んだ。
渡された木箱には真っ白い子犬が元気よく走り回っていた。うん、可愛いですね。これは結婚確定です。
これってチート系ファンタジーなら間違いなくフェンリルって言われる奴だな。まぁこの子は間違いなくただの犬なんだろうけど。
「生涯を賭して幸せにして見せます。この木箱ごと貰っちゃって良いですか?」
木箱ごと貰ったので、とりあえず頭を撫でてみる。めっちゃしっぽ振ってる。可愛い。っていうかあんまり鳴かないんだなぁ。
ねこも木箱に入れて様子を見てみる。ねこの方はマイペースに歩きまわってて、犬の方が興味津々って感じだな。かわいい。
水と、パンをふやかした様なものを餌として受け取った。まじで人の食い物でいいんか。
しばらく見ていたが喧嘩する様子もなく、そのうち疲れて2匹ともすやすやと寝てしまった。かわいい。
訓練場の端の方に木箱を置いて、模擬戦を再開する。家族も出来たことだし、今まで以上に強くならないとなぁ。
オーサンなんかに負けてる場合じゃねぇ。
……まだ勝てないけどな!
冒険者ギルドに向かおうとした俺は、ユリンさんに引きとめられる。
「ん?ユリンさんなんか用事?」
「ああ、トーマが良ければの話なんだけどね。知り合いの家で飼ってる猫が子供を産んだらしくて、引き取り手を捜してるんだよ。
トーマは稼ぎも良いみたいだしどうかなと思ってね」
「え、なにそれ絶対行きたい!……んだけど、宿で動物飼って良いもんなの?しかも迷宮探索に連れて行くわけには行かないだろうし」
「うちの宿は動物が一緒でも気にしないよ。掃除は洗浄で済ませちまうし、家具に傷をつけたらトーマに払ってもらえば良いだけだしねぇ?
探索中のことは確かに考えないと行けないだろうけどね。またギルドで依頼でも出してみれば良いんじゃないかい?」
「うーんそうだね、とりあえず1回顔見に行って良いかな?俺動物大好きなんだよね」
魔物は虐殺してるけどネ!
毎度訓練の日は数時間ほど休憩の時間があるので、その時間に抜け出して案内してもらうことになった。
今回は走り込みと素振りは免除されて、ひたすら模擬戦を繰り返すことになった。前者2つはわざわざ訓練日にやらなくても、もう自主的にやってるので充分だろう、とのこと。
「トーマよぉ。お前さん、犬を飼う気はないか?」
模擬戦の合間に、オーサンが妙なことを言い出した。
「犬?別に好きだけど、なんでいきなりそんな話になるんだ?」
「ああ、冒険者ギルドの職員の家で飼ってる犬がお産してな。希望者には子供を譲るって話になってんだよ。
ウチも1匹引き取ることに決めたんだが、トーマはどうかなって思ってな」
なんかさっきも聞いたような話だな。
「実は今朝、猫を引き取らないかって話を貰ってさ。動物大好きだから飼うのは構わないんだけど、迷宮入ってるときどうするかなって話なんだよな。
オーサンのトコみたいに美人の奥さんがいるわけじゃないし」
「はっ!羨ましかったらとっととカミさんもらうこったな。
実はクリリクと先に話しててな、トーマが良ければ探索中はアイツが預かってもいいって言ってるんだよ」
「はぁ?そりゃ俺は助かるけどさ。なんでそこまでしてくれるんだ?」
オーサンがため息をついて話し出す。
「ウチもなぁ。子供が出て行ってもう数年だ。ここ最近は指導の依頼もめっきり減ってな。アイツも随分寂しい思いをしてたんだよ。
そしたら最近お前ら3人が家に来るようになって、アイツもすげぇ喜んでたんだ。そんでこの前シンとリーンが出て行っちまっただろ?だからトーマもそのうち、って思ったんだろうな。
多分アイツは、もっと頻繁に顔を合わせる口実が欲しいんだよ」
「ふぅん。まぁ俺としてはありがたい話でしかないけど、オーサンは俺がクリリクさんと頻繁に会うようになって嫌じゃないの?」
人の物には手を出さない主義ですけどね。めんどくさいし。
「はっ。トーマはそういうところ、明確に一線引いてて絶対に踏み越えてこないだろが。
アイツがお前のこと気にする気持ちは俺も分かるしな。お前は明日気付いたらいなくなってても不思議じゃない、そんな雰囲気があるんだよな」
うーん?流石にお世話になった人たちへ挨拶回りくらいはすると思うけど。
「ふむ。とりあえず陽天の報せの頃に猫を見てくる予定なんだよ。
もし預かれるならその子も一緒にってお願いできるかな?」
「あークリリクは問題ねぇだろうが、犬猫同士で喧嘩しないかだけは心配だな。トーマが猫見に行って帰ってきたら、その足で犬も見に行けるように受付に話通しとく。
じゃあそろそろ再開すっぞ」
そして再開されるボコボコタイム。くそがっ!
「それじゃ一旦出てくるわ」
オーサンに外出を告げて宿に戻る。ユリンさんももう出れるということだったので、すぐに案内してもらった。
案内してもらった家で飼い主さんと話をする。
どうやらもうほとんどの子は貰い手が決まっていて、俺が引き取る子を選んだりはできないらしい。まぁネコ様に貴賎などない。人はみなネコの奴隷なのである。
「じゃあこの子なんですけどどうかしら?お願いできる?」
連れてこられたのは全身真っ黒で足の先だけ白い靴下を履いているような子猫だった。よし、結婚しよう。
「絶対に幸せにして見せます!!!!
そして猫を飼うのは初めてなのですけど、注意点とかありますかね?」
聞くところによると、人と同じものを食べるしあまり細かいことを気にしなくて良いらしい。
ふむ?確か日本では子猫を飼うには結構細かい注意点があったはずだけどなぁ?
……あー、ひょっとしてスキルか?
ねこ様にも免疫力上昇と環境適応が備わってるとしたら、地球の猫よりも生命力強い感じなのか?
まぁいいや。気をつけなくて良いならそれに超したことはない。もはや一緒に住む気しかないからな。今更駄目とか言われたら暴れるわ。
「名前はまだないから貴方がつけちゃってね。この子はちょっとドンくさいところがあってねぇ。今まで残っちゃったのよ」
ドン臭いというかおっとりした性格なのかな?今初めて会った俺が抱いても嫌がらないしもう結婚するしかない。
引き取ってもらってありがとねーという声を背に、ユリンさんとも別れてギルドに戻る。ねこ様は勿論抱いたままだ。当たり前だろう。
「おうトーマ戻ってきたか。こっちだ。ってずっと抱いてきたのかよ。へぇ、大人しい子みてぇだな」
オーサンもねこ様の魅力にメロメロである。
ずっとねこ様を愛でていたいのは山々ではあるが、今日はもう1人お迎えしなくちゃならないからな。いちゃつくのは皆揃ってからにしよう。
「それでこの子なんだけど、引き取ってもらえるかしら?」
飼い主の職員さんは美人さんだった。貴方も一緒に引き取れませんか、というセリフはぎりぎり飲み込んだ。
渡された木箱には真っ白い子犬が元気よく走り回っていた。うん、可愛いですね。これは結婚確定です。
これってチート系ファンタジーなら間違いなくフェンリルって言われる奴だな。まぁこの子は間違いなくただの犬なんだろうけど。
「生涯を賭して幸せにして見せます。この木箱ごと貰っちゃって良いですか?」
木箱ごと貰ったので、とりあえず頭を撫でてみる。めっちゃしっぽ振ってる。可愛い。っていうかあんまり鳴かないんだなぁ。
ねこも木箱に入れて様子を見てみる。ねこの方はマイペースに歩きまわってて、犬の方が興味津々って感じだな。かわいい。
水と、パンをふやかした様なものを餌として受け取った。まじで人の食い物でいいんか。
しばらく見ていたが喧嘩する様子もなく、そのうち疲れて2匹ともすやすやと寝てしまった。かわいい。
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