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8章 異風の旋律
283 嵐の前
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「おうみんなお疲れさん。全部見てたぜ。良くやってくれた」
決着が着いてすぐ、馬車を借りてみんなを迎えに行った。
避難民が沢山訪れているので、今のボールクローグには馬車が溢れている。
「トーマ! 馬車を潰しちゃったから助かったよー!
馬には申し訳ない事をしちゃったなぁ……」
「ま、仕方ねぇさ。馬には悪いけど、俺はみんなが無事で嬉しいよ。
さぁ乗ってくれ。街に戻ってゆっくり休もう」
馬車に乗れって言ったんだが、嫁3人が御者台の俺に抱きついてきた。
いやいや普通に御者し辛いんですが……?
でもみんな頑張った直後だから振りほどきにくいな……。
「だあああトーマ! アンタマジで異世界満喫しすぎだから!
いや正直に申し上げまして、羨まし過ぎるんですけどーーっ!?」
「なんで微妙に謙ってんだよ?
ま、お前はこれからだろ。自分の冒険をして、自分の仲間と知り合って、自分だけの道を歩いていくんだろ。
きっと俺を羨んでいる暇なんかなくなるぜ?」
「羨んでる暇もなくなる、か。ならこんなとこで死んでられないよなっ! 頼んだぜトーマ!」
「……俺、お前のそういう素直なところ嫌いじゃねぇわ」
前哨戦は無事に終わった。
本番はこれからだと思うと、全く気は抜けないんだけどな。
ボールクローグに戻ってきて、休憩がてら冒険者ギルドで作戦の打ち合わせをする。
どうやら氾濫が始まるとかなりド派手な演出があるらしく、非戦闘員の皆さんはギリギリまで森林の伐採を続けてくれるそうだ。
氾濫が始まったら、冒険者、狩人達と交代して街に入る。
通常ボールクローグの人口は3万人くらいらしいけど、周辺地域からの避難民の受け入れで、現在4万5000人以上に膨れ上がっているそうだ。
カルネジア家の金で食事を提供しており、カルネジア家は泣きっ面に蜂だろうけれど、乗り切れば10万を超える魔物素材が手に入るんだろうから、大変なのは今だけだ。
街の入り口はギリギリまで開いておく予定だ。
氾濫を防ぐだけなら入り口を閉じてしまうべきだが、魔物と戦う冒険者の人員入れ替えをスムーズにしたほうが被害は抑えられると判断した。
その代わりにちゃんと最終防衛ラインを設定して、魔物の波がそこを超えたら入り口を閉じるよう言ってある。
取り残された冒険者達には、別に小さい入り口を使ってもらうよう周知しておく。
作戦の要は範囲攻撃魔法使いと射手の皆さんだ。範囲攻撃魔法はとりあえず魔力が貯まり次第ぶっ放してもらって、押し寄せてくる魔物の物量を少しでも減らしてもらう。
弓矢も前線の援護というよりも、押し寄せてくる魔物の波に向かって撃ちまくって、少しでも魔物の数を減らしてもらう予定だ。
作戦の要の近接戦闘部隊、判りやすく言えば歩兵かな?
必ず20~30人規模の小隊になってもらい、怪我人が1割を超えたら無理せず下がってもらう事にしている。
ちなみにクリーヌ一家は5人ほど戦いに参加するらしいので、旋律の運び手を指揮してもらうことにした。
旋律の運び手はそれなりの戦闘技術が身に付いているが、迷宮外で戦った事はないハズだからな。一緒に戦うメンバーが少ないクリーヌたちとの利害が一致した形だ。
ここで1つ幸いしたのが、ここがボールクローグということだ。
火のカルネジア家の本拠地にして、前線都市、そして大森林地帯のおかげで狩人も多い。
つまり、他の都市と比べて戦える者が多く、その実力も比較的に高めなのだ。
なにより、迷宮外戦闘に慣れた狩人が多いのがありがたい。
今回戦闘が夜ということで氾濫が起きたのが確認できたら、暗視を持ってないけど戦えるという相手には、暗視ポーションとリーネのヴィジョンをばら撒く予定。夜明けまで持てば充分だしね。
そして作戦の要になるのは、やっぱり異風の旋律のようだ。
そもそも1等級扱いのブルガーゾですら、『攻撃範囲拡張:中』までしか持ってないのだ。超長範囲を攻撃可能な『攻撃範囲拡張:大』を持っているうちのメンバーの殲滅力に期待したい。
範囲を拡張しなくても、リーンのスネークソードなんかは元々攻撃範囲広いしな。
今回活躍が期待されているのは、ペルやアサルトドラゴンを使った人員輸送だ。避難誘導でも大活躍で、ボールクローグ近郊に住むほぼ全ての人の避難を完了させてくれた。
ちなみに避難を拒否した人はいなかったそうだ。迷宮の氾濫と聞いて、すぐに避難を受け入れたらしい。
前線の歩兵部隊が傷ついて下がる時に、大型馬車での人員輸送はかなり重要になってくる。
そして街まで戻ってくれば、治療魔法や各種ポーションを使った手当てが可能になり、戦線復帰が容易に出来る。
なのでギリギリまで粘ったりせず、早め早めの交代を周知徹底させる。
カルネジア家の役割は、前線で交代が出た場合の穴埋めだ。
少人数で広範囲にバラけてもらい、小隊が下がった穴から魔物が溢れ出すのを防ぐ。
前線が保たれている限りは軽い援護に留めてもらい、あまり負担はかからないだろうが、カルネジア家には交代要員など用意していないので、戦士の家とやらの実力に大いに期待したいところだ。
一応、担当している区域の小隊が、最早手に負えないくらいの強さの魔物が現れだした時には、小隊を援護しながら退却してもらう手はずになっている。
タケルにも確認したのだが、迷宮を育てるような能力はないはずだとのことで、その言葉を信じるのならば今回溢れ出す魔物のレベルは、ベイクの迷宮50階層以下の魔物に終始するはずだ。
グランドドラゴンですらガーディアンとして出てきたくらいの若い迷宮なので、かなりの冒険者が対応できるレベルのはずなのだ。
現実的ではないかもしれないけれど、それでも死者を出さないように、戦闘に参加する者たちみんなに徹底してもらいたい。
こちら側に有利な情報として、今回事前に迷宮殺しを達成したメンバーが大量にスキルを取得して、大幅な戦力増強が出来たという点だ。
そしてこちら側に不利な情報は言うまでもなく、心核魔獣の存在だな。
カラードラゴンクラスの相手であれば、今の俺たちなら対向できるとは思う。
だけど、もしそれ以上に強力な魔物が現れた場合は、ぶっつけ本番で対応するしかないのだ。
はっきり言って頭痛がする。
作戦の打ち合わせが一通り終わり、戦闘員は日没まで可能な限り体を休めることになった。
スキルを獲得した者は明るいうちにスキルの使用感に慣れておくよう、冒険者ギルドの訓練場に誘導しておく。
冒険者ギルドと狩人ギルドでは装備の配布も行われていて、戦える者を優先に、品質の良い装備を配っている。そして余った分の装備品も、いざと言うときのために若者を中心に配っている。
あとはこの街の人たちに任せ、俺たちも宿に戻って一眠りする。
嫁3人と一緒に寝る俺を見てタケルが騒いでいたのだが、ふわわとつららがタケルの相手をしてくれたおかげで丸く収まった。
っていうか俺こそ2匹と一緒に寝たいんだけどなー。
最後に2匹と一緒に寝たのって、いったいいつだったっけ……?
決着が着いてすぐ、馬車を借りてみんなを迎えに行った。
避難民が沢山訪れているので、今のボールクローグには馬車が溢れている。
「トーマ! 馬車を潰しちゃったから助かったよー!
馬には申し訳ない事をしちゃったなぁ……」
「ま、仕方ねぇさ。馬には悪いけど、俺はみんなが無事で嬉しいよ。
さぁ乗ってくれ。街に戻ってゆっくり休もう」
馬車に乗れって言ったんだが、嫁3人が御者台の俺に抱きついてきた。
いやいや普通に御者し辛いんですが……?
でもみんな頑張った直後だから振りほどきにくいな……。
「だあああトーマ! アンタマジで異世界満喫しすぎだから!
いや正直に申し上げまして、羨まし過ぎるんですけどーーっ!?」
「なんで微妙に謙ってんだよ?
ま、お前はこれからだろ。自分の冒険をして、自分の仲間と知り合って、自分だけの道を歩いていくんだろ。
きっと俺を羨んでいる暇なんかなくなるぜ?」
「羨んでる暇もなくなる、か。ならこんなとこで死んでられないよなっ! 頼んだぜトーマ!」
「……俺、お前のそういう素直なところ嫌いじゃねぇわ」
前哨戦は無事に終わった。
本番はこれからだと思うと、全く気は抜けないんだけどな。
ボールクローグに戻ってきて、休憩がてら冒険者ギルドで作戦の打ち合わせをする。
どうやら氾濫が始まるとかなりド派手な演出があるらしく、非戦闘員の皆さんはギリギリまで森林の伐採を続けてくれるそうだ。
氾濫が始まったら、冒険者、狩人達と交代して街に入る。
通常ボールクローグの人口は3万人くらいらしいけど、周辺地域からの避難民の受け入れで、現在4万5000人以上に膨れ上がっているそうだ。
カルネジア家の金で食事を提供しており、カルネジア家は泣きっ面に蜂だろうけれど、乗り切れば10万を超える魔物素材が手に入るんだろうから、大変なのは今だけだ。
街の入り口はギリギリまで開いておく予定だ。
氾濫を防ぐだけなら入り口を閉じてしまうべきだが、魔物と戦う冒険者の人員入れ替えをスムーズにしたほうが被害は抑えられると判断した。
その代わりにちゃんと最終防衛ラインを設定して、魔物の波がそこを超えたら入り口を閉じるよう言ってある。
取り残された冒険者達には、別に小さい入り口を使ってもらうよう周知しておく。
作戦の要は範囲攻撃魔法使いと射手の皆さんだ。範囲攻撃魔法はとりあえず魔力が貯まり次第ぶっ放してもらって、押し寄せてくる魔物の物量を少しでも減らしてもらう。
弓矢も前線の援護というよりも、押し寄せてくる魔物の波に向かって撃ちまくって、少しでも魔物の数を減らしてもらう予定だ。
作戦の要の近接戦闘部隊、判りやすく言えば歩兵かな?
必ず20~30人規模の小隊になってもらい、怪我人が1割を超えたら無理せず下がってもらう事にしている。
ちなみにクリーヌ一家は5人ほど戦いに参加するらしいので、旋律の運び手を指揮してもらうことにした。
旋律の運び手はそれなりの戦闘技術が身に付いているが、迷宮外で戦った事はないハズだからな。一緒に戦うメンバーが少ないクリーヌたちとの利害が一致した形だ。
ここで1つ幸いしたのが、ここがボールクローグということだ。
火のカルネジア家の本拠地にして、前線都市、そして大森林地帯のおかげで狩人も多い。
つまり、他の都市と比べて戦える者が多く、その実力も比較的に高めなのだ。
なにより、迷宮外戦闘に慣れた狩人が多いのがありがたい。
今回戦闘が夜ということで氾濫が起きたのが確認できたら、暗視を持ってないけど戦えるという相手には、暗視ポーションとリーネのヴィジョンをばら撒く予定。夜明けまで持てば充分だしね。
そして作戦の要になるのは、やっぱり異風の旋律のようだ。
そもそも1等級扱いのブルガーゾですら、『攻撃範囲拡張:中』までしか持ってないのだ。超長範囲を攻撃可能な『攻撃範囲拡張:大』を持っているうちのメンバーの殲滅力に期待したい。
範囲を拡張しなくても、リーンのスネークソードなんかは元々攻撃範囲広いしな。
今回活躍が期待されているのは、ペルやアサルトドラゴンを使った人員輸送だ。避難誘導でも大活躍で、ボールクローグ近郊に住むほぼ全ての人の避難を完了させてくれた。
ちなみに避難を拒否した人はいなかったそうだ。迷宮の氾濫と聞いて、すぐに避難を受け入れたらしい。
前線の歩兵部隊が傷ついて下がる時に、大型馬車での人員輸送はかなり重要になってくる。
そして街まで戻ってくれば、治療魔法や各種ポーションを使った手当てが可能になり、戦線復帰が容易に出来る。
なのでギリギリまで粘ったりせず、早め早めの交代を周知徹底させる。
カルネジア家の役割は、前線で交代が出た場合の穴埋めだ。
少人数で広範囲にバラけてもらい、小隊が下がった穴から魔物が溢れ出すのを防ぐ。
前線が保たれている限りは軽い援護に留めてもらい、あまり負担はかからないだろうが、カルネジア家には交代要員など用意していないので、戦士の家とやらの実力に大いに期待したいところだ。
一応、担当している区域の小隊が、最早手に負えないくらいの強さの魔物が現れだした時には、小隊を援護しながら退却してもらう手はずになっている。
タケルにも確認したのだが、迷宮を育てるような能力はないはずだとのことで、その言葉を信じるのならば今回溢れ出す魔物のレベルは、ベイクの迷宮50階層以下の魔物に終始するはずだ。
グランドドラゴンですらガーディアンとして出てきたくらいの若い迷宮なので、かなりの冒険者が対応できるレベルのはずなのだ。
現実的ではないかもしれないけれど、それでも死者を出さないように、戦闘に参加する者たちみんなに徹底してもらいたい。
こちら側に有利な情報として、今回事前に迷宮殺しを達成したメンバーが大量にスキルを取得して、大幅な戦力増強が出来たという点だ。
そしてこちら側に不利な情報は言うまでもなく、心核魔獣の存在だな。
カラードラゴンクラスの相手であれば、今の俺たちなら対向できるとは思う。
だけど、もしそれ以上に強力な魔物が現れた場合は、ぶっつけ本番で対応するしかないのだ。
はっきり言って頭痛がする。
作戦の打ち合わせが一通り終わり、戦闘員は日没まで可能な限り体を休めることになった。
スキルを獲得した者は明るいうちにスキルの使用感に慣れておくよう、冒険者ギルドの訓練場に誘導しておく。
冒険者ギルドと狩人ギルドでは装備の配布も行われていて、戦える者を優先に、品質の良い装備を配っている。そして余った分の装備品も、いざと言うときのために若者を中心に配っている。
あとはこの街の人たちに任せ、俺たちも宿に戻って一眠りする。
嫁3人と一緒に寝る俺を見てタケルが騒いでいたのだが、ふわわとつららがタケルの相手をしてくれたおかげで丸く収まった。
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