最後の人生、最後の願い

総帥

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第2章 アカデミー1年生

8 レクリエーション

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 「ふう。すまなかったな。」

 「いいえ。お き に な さ ら ず に 。」

 「そうか...。ふぶっ。」


 「ライミリウム様。時間がありませんので先に進みましょう。他の生徒はとっくに出発しています。」

 5年の女生徒が進言してくれた。あなたもさっきまで笑っていたのは忘れてあげよう。


 「ああ、そうだね。では行こうか。歩きながら自己紹介をしよう。先に言っておくが、このレクリエーションの間、砕けて話してもらって構わないよ。無礼とか考えなくていいから。」

 「ありがとうございます。では、お言葉に甘えさせていただきますね。」



 やっと出発だよ。出遅れた。俺だけの責任ではないはずだ、よな?


 

 「じゃあ上から順番に行こうか。

 そして自己紹介をさせてもらうね。私はリノファーク・ライミリウム。君達と同じクラスのサルファーロの兄だ。今日はリーダーを務めさせてもらうよ。」

 「俺はレイン。分からないことがあったらいつでも聞いてくれ。」

 「俺はステッドだ。よろしくな。」

 「私はアイシャだよ。仲良くしましょう。」

 ふむふむ。平民は男子2人に女子1人。是非ともこの学校における平民の心得を教えていただきたい。後でね。

 「俺はシャルトルーズです。先輩方、今日はお世話になります。」

 「アルトです。色々教えてください。」

 「俺はセイルです。よろしくお願いします。」

 「私は、リアです。お願いします。」




 そうして学校案内が始まった。各学年の教室、音楽室や調理室等の特別教室。
 教室数多いわ!貰った地図を見ながら進む。中庭に西階段東階段中央階段...すげー。

 「いきなり覚えるのは難しいだろうから、最初は地図を持ち歩くといい。
 新入生は毎年必ず道に迷う子がいるんだ。伝統みたいなものだね。」

 「最初の1ヶ月くらいは迷って授業に遅れることも多いよ。先生方も解ってくれるから。」

 「1年の終わり頃には自然と全部頭に入ってるから。」

 「そんなに時間かかるのはレインだけだから心配しなくていいぞ。」

 「あ、あそこの大きい木。よくフェルト先生が上でサボってるよ。」

 「あの東屋。私が言うのもなんだが、平民の生徒は近付かない方がいいかな。」

 「あ。他にも俺らが近付かない方がいい場所全部教えてください。」

 「わかった。えーと...」


 地図に印を付けながら進んでいく。なるほど、こうやって受け継がれていくんだなあ...。




 校内は終わり、外に向かう。全て終わる頃にはもうお昼になっていた。


 「このまま学食で食事だ。行こうか。」






 食事処は全部で4ヶ所ある。どこが劣るとかはないが、特色は異なる。


 軽食と飲み物がメインのカフェ。ランチにはご令嬢が多く利用している。あとは放課後利用する生徒は多い。デートとかね。
 ボリューム満点の食堂。騎士を目指す生徒等がっつり食べたい人はここ。俺も高学年になったら利用したい。
 高級感溢れるレストラン。5つ星か?と言わんばかりの豪華さ。もちろんお値段も高いので利用できる生徒は自動的に限られてくる。
 そして最も多くの生徒が利用する学食。前世でいうところのファミレスに近いかな。広さは比べ物にならないけど。

 アイシャ先輩情報を俺流にまとめるとこんな感じ。

 今回はここの学食に行くらしい。ちなみにカフェとか、俺が勝手に分かりやすいように分類してるだけで名称はみんな学食だよ。ただし俺は4つ目以外を学食とは認めない。





 「今は5年生と1年生の貸切状態なんだ。そして今日だけ食事は無料だよ。好きな物を注文しておいで。」


 おお!ライミリウム様の言葉を聞いてみんなで注文カウンターに向かう。先輩たちもウキウキだ。
 俺は特待生特典で学食だけは無料で利用できるんだけどね。



 「おい平民。邪魔だ、どけ。」




 ......あぁ?


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