43 / 43
43 迷子の天使たち~最終話
しおりを挟む
俺はノアが俺の側からいなくなったと気が付いて、思考が止まった。
いつものように、昼に執務室から私室へ戻ってきたけれどノアの姿が視界に入らなくて、またどこかで隠れるようにして眠っているものだとばかり思っていた。
俺は宝探しでもする気分で部屋のあちこちを探した。最初はうまく隠れたものだな、なんて思いながらいたんだ。
庭?外に出たか?探して、探して・・いない。そのうち焦りだして、なのに、探しても探してもノアがいない・・
「・・なんで・・ノア!!ノア!!ノア!!」
「うるせぇな・・ユージーン、何だよ」
「お前は呼んでない!ノアがいない!フリード!探せ!」
「へー・・とうとう逃げられたか?」
「嘘、だろ・・なんで・・」
「お前が、初めてのノアに激しくするからだろ?手加減しろ、馬鹿が!」
やっと、初めて・・ノアと繋がってひとつになったと思って歓喜していた。
俺だけか?幸せだと思っていたのは・・
そうだよな・・ノアは辛い思いをしたんだ・・かつて、凌辱されて痛め付けられたんだ・・きっと、怖かったに違いない。
辛かったのか?痛かったのか?それを俺に言えなかった?苦しんだのだろうか・・決して忘れていた訳じゃないんだ!
「ノア・・」
「はぁ・・ユージーン、探すぞ・・まずは行きそうな所、ソルヴィン殿下のところだな」
「なんで!?」
「ノアならソルヴィン殿下しかいない。あれだけ可愛がって懐柔した人だぞ、ノアは殿下を信頼してるだろうな」
「・・納得できないが、仕方ない!行くぞ!」
俺は兄上に会うために執務室へ向かうが、姿は見えず私室でも会うことが出来なかった。
兄上は、まさかまたノアを連れて、どこかへ行ったのだろうか・・
ノアを探しつつ、兄上の所在を確かめるために、専属の侍女や従者を探す。
「ブライア!なぁ、兄上は!?どこだ!」
「ユージーン殿下、どうかなさいましたか?」
「いや・・実は、ノアがいなくなった」
「ソルヴィン殿下は来客がありまして対応されていますよ。ノア君をお探しだという事は、俺からお伝えしておきますか?」
「頼む!」
俺がブライアとそんな会話をしている時、兄上の私室へと向かうレオナルド様の姿が見えて引き留めた。
「え?セス様も・・」
「ああ。ソルヴィンの所だと思っていたが違ったか・・」
「レオナルド様、あー・・ちょっと、お話が」
俺はレオナルド様を俺の私室へと招いた。
不可思議な話だと思われるかも知れないが、あれだけ瓜二つのふたりだ・・繋がる何かがあるかと思ったんだ。
「2人同時にいなくなるなんて・・大丈夫ですよね・・まさか、まさか、還った、とか・・」
「帰る?どこに・・まさか、ユージーン・・」
「レオナルド様にとって、もし思い当たる事でなければ無視して聞いて下さい・・ロキ神・・」
「なるほど。お前も会ったのか・・」
やっぱり・・
ふたりは、かつて天使だったんだ。
ふたりとも、あまりにも可愛らし過ぎる・・
「会いました。ノアが天使だと言われて驚きましたが、妙に納得しました。セス様も、そうなんですね」
「そうだ」
「ふたりが同時にいなくなるなんて!!どうしたら!!俺は!ノアを失いたくない!」
俺は思わずレオナルド様の腕を掴んで見上げた。
きっとレオナルド様だって不安に違いないのに、それでも今まで居場所が分からなくなることなんて、一度もなかったんだ!!
「大丈夫だ、落ち着け。ロキ神はまだふたりを連れていかない。きっと城のどこかにいる。私たちの所から、迷子になっただけだ」
「何故・・分かるのですか?」
「私とセスはロキ神とそう契約したからだ。とにかく、探すぞ。必ず見つかる」
「はい」
それからしばらくは、あちこち探しながら気が気でならない状態だった。
夕方になって、ブライアが俺たちに声を掛けてきた。連れていかれたのは、昔兄上と過ごした子ども部屋だった。
「ノア!!ノア、ここにいたのか・・ごめん・・許してくれ・・」
「セス!悪かった!探したんだよ!」
俺とレオナルド様が必死の形相で駆け寄ると、兄上とヒューベルト様が二人の前に立ちはだかる。
天使のふたりは少しむくれていて、まるで保護者の背中に隠れるようにしてしがみついている。
「セス!ヒューベルトから離れて!おい!ヒューベルト!セスに触れるな!」
レオナルド様が一歩近づこうと足を踏み出すが、セス様がヒューベルト様を後ろに引いてまた隠れた。
それからヒューベルト様は両手をあげるようにしてレオナルド様に言った。
「俺はセスに触れてない。セスが俺に触れてるんだ!お前は少し反省しろ。何故セスがお前から逃げたか考えろ!」
「分かったから!反省したんだ!返してくれ・・お前は駄目だ、私を不安にさせる・・」
「なら俺にあんな姿を見せるなよ。セスを大切にすると誓え!」
「セス・・もうしない。どうかしてた。ごめん・・ね?許して?愛してるんだ」
「レオ、沢山反省、した?」
「した!セスが可愛くて・・虐めたくなった・・ごめん」
「ふたりだけの時にしてね・・?恥ずかしいから・・」
セス様はヒューベルト様をしばらく見つめると、小さくありがとうと囁いて笑った。そして、レオナルド様に強く腕を引かれて、抱き締められた。
「ノア?お前もおいで?おいで・・」
「殿下ぁ・・」
俺がノアに近づいて少しだけ髪に触れた時、ノアはその場にしゃがみ込んでフルフルと小さく震えて俯いてしまった。
やはりノアにはまだ早かったのか。俺の事が怖くて逃げ出した・・ノアを怖がらせた。ゆっくり進めていけばよかったんだ・・どうしたらいい。
「ノア・・俺が、怖いか・・?」
「ユー・・ジーン、だめです・・」
「ごめんな・・?ノア、ノア!愛してるんだ」
「ユージーンの、声・・だめ・・顔、だめ・・僕、気持ち良く、なっちゃう・・!」
「え!?」
ノアは俺をゆっくり見上げると、まるで俺を欲するみたいな赤い顔で見つめた。
俺は咄嗟にノアを抱き上げて、誰にもノアの顔が見えないように隠した。
「ユージーン、ノアが私の所へ逃げてきた訳が分かったか?求めるのもいいが、ノアはまだ受け入れたばかりだ。ゆっくり進めてやれ」
「はぁ・・あはは・・そういう・・こと・・?えー・・なんか・・すみません」
そういうこと・・?ノアは、俺に抱かれるのが気持ち良くなって?それに耐えられず兄上の所へ逃げ込んだと・・
全然大したことはしてないぞ・・俺はノアに過剰に触れた覚えはない。もっと、まだまだノアに試したい事が山のようにあるというのに、その度に兄上の所へ泣き付かれたんじゃ、たまったものじゃない・・俺は我慢なんて出来ないぞ・・
「何を考えてる、ユージーン。がっかりした顔をするんじゃない。別に全て自粛しろなんて言ってないだろ?ノアに合わせてゆっくり進めろと言ってるんだよ。ちゃんと気持ちも慣らしてやれ」
「ヒューベルト様、お手を煩わせてすみません。克己します・・はぁ・・困った迷子の天使だな・・ノアは」
「ごめんなさい!でも、ユージーン、僕をたくさん、気持ち良くしてください」
「ノ、ノア!」
そんな事があったものだから、俺はノアを抱く度にひと苦労しそうだと憂鬱になりながら、兄上に申し訳ないと言って頭を下げた。そして、やっと子ども部屋からノアを連れ帰る事に成功した。
俺は、これからノアが俺の側から離れないように、迷子にならないように守っていく覚悟をしたのだった。
『迷子の天使の話』
お話シリーズ第4弾、終わり☆
お読みいただき、ありがとうございました。
このエピソード以降、ちょこっと修正を加えながら、不定期で番外編を書いていけたらと思っています。
お話シリーズには、本編の『王子妃セスから冒険者レノになった話』に登場するキャラクターたちが沢山出てきます。シリーズものでお楽しみ頂けましたら幸いです。
いつものように、昼に執務室から私室へ戻ってきたけれどノアの姿が視界に入らなくて、またどこかで隠れるようにして眠っているものだとばかり思っていた。
俺は宝探しでもする気分で部屋のあちこちを探した。最初はうまく隠れたものだな、なんて思いながらいたんだ。
庭?外に出たか?探して、探して・・いない。そのうち焦りだして、なのに、探しても探してもノアがいない・・
「・・なんで・・ノア!!ノア!!ノア!!」
「うるせぇな・・ユージーン、何だよ」
「お前は呼んでない!ノアがいない!フリード!探せ!」
「へー・・とうとう逃げられたか?」
「嘘、だろ・・なんで・・」
「お前が、初めてのノアに激しくするからだろ?手加減しろ、馬鹿が!」
やっと、初めて・・ノアと繋がってひとつになったと思って歓喜していた。
俺だけか?幸せだと思っていたのは・・
そうだよな・・ノアは辛い思いをしたんだ・・かつて、凌辱されて痛め付けられたんだ・・きっと、怖かったに違いない。
辛かったのか?痛かったのか?それを俺に言えなかった?苦しんだのだろうか・・決して忘れていた訳じゃないんだ!
「ノア・・」
「はぁ・・ユージーン、探すぞ・・まずは行きそうな所、ソルヴィン殿下のところだな」
「なんで!?」
「ノアならソルヴィン殿下しかいない。あれだけ可愛がって懐柔した人だぞ、ノアは殿下を信頼してるだろうな」
「・・納得できないが、仕方ない!行くぞ!」
俺は兄上に会うために執務室へ向かうが、姿は見えず私室でも会うことが出来なかった。
兄上は、まさかまたノアを連れて、どこかへ行ったのだろうか・・
ノアを探しつつ、兄上の所在を確かめるために、専属の侍女や従者を探す。
「ブライア!なぁ、兄上は!?どこだ!」
「ユージーン殿下、どうかなさいましたか?」
「いや・・実は、ノアがいなくなった」
「ソルヴィン殿下は来客がありまして対応されていますよ。ノア君をお探しだという事は、俺からお伝えしておきますか?」
「頼む!」
俺がブライアとそんな会話をしている時、兄上の私室へと向かうレオナルド様の姿が見えて引き留めた。
「え?セス様も・・」
「ああ。ソルヴィンの所だと思っていたが違ったか・・」
「レオナルド様、あー・・ちょっと、お話が」
俺はレオナルド様を俺の私室へと招いた。
不可思議な話だと思われるかも知れないが、あれだけ瓜二つのふたりだ・・繋がる何かがあるかと思ったんだ。
「2人同時にいなくなるなんて・・大丈夫ですよね・・まさか、まさか、還った、とか・・」
「帰る?どこに・・まさか、ユージーン・・」
「レオナルド様にとって、もし思い当たる事でなければ無視して聞いて下さい・・ロキ神・・」
「なるほど。お前も会ったのか・・」
やっぱり・・
ふたりは、かつて天使だったんだ。
ふたりとも、あまりにも可愛らし過ぎる・・
「会いました。ノアが天使だと言われて驚きましたが、妙に納得しました。セス様も、そうなんですね」
「そうだ」
「ふたりが同時にいなくなるなんて!!どうしたら!!俺は!ノアを失いたくない!」
俺は思わずレオナルド様の腕を掴んで見上げた。
きっとレオナルド様だって不安に違いないのに、それでも今まで居場所が分からなくなることなんて、一度もなかったんだ!!
「大丈夫だ、落ち着け。ロキ神はまだふたりを連れていかない。きっと城のどこかにいる。私たちの所から、迷子になっただけだ」
「何故・・分かるのですか?」
「私とセスはロキ神とそう契約したからだ。とにかく、探すぞ。必ず見つかる」
「はい」
それからしばらくは、あちこち探しながら気が気でならない状態だった。
夕方になって、ブライアが俺たちに声を掛けてきた。連れていかれたのは、昔兄上と過ごした子ども部屋だった。
「ノア!!ノア、ここにいたのか・・ごめん・・許してくれ・・」
「セス!悪かった!探したんだよ!」
俺とレオナルド様が必死の形相で駆け寄ると、兄上とヒューベルト様が二人の前に立ちはだかる。
天使のふたりは少しむくれていて、まるで保護者の背中に隠れるようにしてしがみついている。
「セス!ヒューベルトから離れて!おい!ヒューベルト!セスに触れるな!」
レオナルド様が一歩近づこうと足を踏み出すが、セス様がヒューベルト様を後ろに引いてまた隠れた。
それからヒューベルト様は両手をあげるようにしてレオナルド様に言った。
「俺はセスに触れてない。セスが俺に触れてるんだ!お前は少し反省しろ。何故セスがお前から逃げたか考えろ!」
「分かったから!反省したんだ!返してくれ・・お前は駄目だ、私を不安にさせる・・」
「なら俺にあんな姿を見せるなよ。セスを大切にすると誓え!」
「セス・・もうしない。どうかしてた。ごめん・・ね?許して?愛してるんだ」
「レオ、沢山反省、した?」
「した!セスが可愛くて・・虐めたくなった・・ごめん」
「ふたりだけの時にしてね・・?恥ずかしいから・・」
セス様はヒューベルト様をしばらく見つめると、小さくありがとうと囁いて笑った。そして、レオナルド様に強く腕を引かれて、抱き締められた。
「ノア?お前もおいで?おいで・・」
「殿下ぁ・・」
俺がノアに近づいて少しだけ髪に触れた時、ノアはその場にしゃがみ込んでフルフルと小さく震えて俯いてしまった。
やはりノアにはまだ早かったのか。俺の事が怖くて逃げ出した・・ノアを怖がらせた。ゆっくり進めていけばよかったんだ・・どうしたらいい。
「ノア・・俺が、怖いか・・?」
「ユー・・ジーン、だめです・・」
「ごめんな・・?ノア、ノア!愛してるんだ」
「ユージーンの、声・・だめ・・顔、だめ・・僕、気持ち良く、なっちゃう・・!」
「え!?」
ノアは俺をゆっくり見上げると、まるで俺を欲するみたいな赤い顔で見つめた。
俺は咄嗟にノアを抱き上げて、誰にもノアの顔が見えないように隠した。
「ユージーン、ノアが私の所へ逃げてきた訳が分かったか?求めるのもいいが、ノアはまだ受け入れたばかりだ。ゆっくり進めてやれ」
「はぁ・・あはは・・そういう・・こと・・?えー・・なんか・・すみません」
そういうこと・・?ノアは、俺に抱かれるのが気持ち良くなって?それに耐えられず兄上の所へ逃げ込んだと・・
全然大したことはしてないぞ・・俺はノアに過剰に触れた覚えはない。もっと、まだまだノアに試したい事が山のようにあるというのに、その度に兄上の所へ泣き付かれたんじゃ、たまったものじゃない・・俺は我慢なんて出来ないぞ・・
「何を考えてる、ユージーン。がっかりした顔をするんじゃない。別に全て自粛しろなんて言ってないだろ?ノアに合わせてゆっくり進めろと言ってるんだよ。ちゃんと気持ちも慣らしてやれ」
「ヒューベルト様、お手を煩わせてすみません。克己します・・はぁ・・困った迷子の天使だな・・ノアは」
「ごめんなさい!でも、ユージーン、僕をたくさん、気持ち良くしてください」
「ノ、ノア!」
そんな事があったものだから、俺はノアを抱く度にひと苦労しそうだと憂鬱になりながら、兄上に申し訳ないと言って頭を下げた。そして、やっと子ども部屋からノアを連れ帰る事に成功した。
俺は、これからノアが俺の側から離れないように、迷子にならないように守っていく覚悟をしたのだった。
『迷子の天使の話』
お話シリーズ第4弾、終わり☆
お読みいただき、ありがとうございました。
このエピソード以降、ちょこっと修正を加えながら、不定期で番外編を書いていけたらと思っています。
お話シリーズには、本編の『王子妃セスから冒険者レノになった話』に登場するキャラクターたちが沢山出てきます。シリーズものでお楽しみ頂けましたら幸いです。
10
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
流れる星、どうかお願い
ハル
BL
羽水 結弦(うすい ゆずる)
オメガで高校中退の彼は国内の財閥の一つ、羽水本家の次男、羽水要と番になって約8年
高層マンションに住み、気兼ねなくスーパーで買い物をして好きな料理を食べられる。同じ性の人からすれば恵まれた生活をしている彼
そんな彼が夜、空を眺めて流れ星に祈る願いはただ一つ
”要が幸せになりますように”
オメガバースの世界を舞台にしたアルファ×オメガ
王道な関係の二人が織りなすラブストーリーをお楽しみに!
一応、更新していきますが、修正が入ることは多いので
ちょっと読みづらくなったら申し訳ないですが
お付き合いください!
俺がこんなにモテるのはおかしいだろ!? 〜魔法と弟を愛でたいだけなのに、なぜそんなに執着してくるんだ!!!〜
小屋瀬
BL
「兄さんは僕に守られてればいい。ずっと、僕の側にいたらいい。」
魔法高等学校入学式。自覚ありのブラコン、レイ−クレシスは、今日入学してくる大好きな弟との再会に心を踊らせていた。“これからは毎日弟を愛でながら、大好きな魔法制作に明け暮れる日々を過ごせる”そう思っていたレイに待ち受けていたのは、波乱万丈な毎日で―――
義弟からの激しい束縛、王子からの謎の執着、親友からの重い愛⋯俺はただ、普通に過ごしたいだけなのにーーー!!!
冬は寒いから
青埜澄
BL
誰かの一番になれなくても、そばにいたいと思ってしまう。
片想いのまま時間だけが過ぎていく冬。
そんな僕の前に現れたのは、誰よりも強引で、優しい人だった。
「二番目でもいいから、好きになって」
忘れたふりをしていた気持ちが、少しずつ溶けていく。
冬のラブストーリー。
『主な登場人物』
橋平司
九条冬馬
浜本浩二
※すみません、最初アップしていたものをもう一度加筆修正しアップしなおしました。大まかなストーリー、登場人物は変更ありません。
【BL】捨てられたSubが甘やかされる話
橘スミレ
BL
渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。
もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。
オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。
ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。
特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。
でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。
理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。
そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!
アルファポリス限定で連載中
二日に一度を目安に更新しております
【完】君に届かない声
未希かずは(Miki)
BL
内気で友達の少ない高校生・花森眞琴は、優しくて完璧な幼なじみの長谷川匠海に密かな恋心を抱いていた。
ある日、匠海が誰かを「そばで守りたい」と話すのを耳にした眞琴。匠海の幸せのために身を引こうと、クラスの人気者・和馬に偽の恋人役を頼むが…。
すれ違う高校生二人の不器用な恋のお話です。
執着囲い込み☓健気。ハピエンです。
縁結びオメガと不遇のアルファ
くま
BL
お見合い相手に必ず運命の相手が現れ破談になる柊弥生、いつしか縁結びオメガと揶揄されるようになり、山のようなお見合いを押しつけられる弥生、そんな折、中学の同級生で今は有名会社のエリート、藤宮暁アルファが泣きついてきた。何でも、この度結婚することになったオメガ女性の元婚約者の女になって欲しいと。無神経な事を言ってきた暁を一昨日来やがれと追い返すも、なんと、次のお見合い相手はそのアルファ男性だった。
あなたと過ごせた日々は幸せでした
蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。
王太子殿下に触れた夜、月影のように想いは沈む
木風
BL
王太子殿下と共に過ごした、学園の日々。
その笑顔が眩しくて、遠くて、手を伸ばせば届くようで届かなかった。
燃えるような恋ではない。ただ、触れずに見つめ続けた冬の夜。
眠りに沈む殿下の唇が、誰かの名を呼ぶ。
それが妹の名だと知っても、離れられなかった。
「殿下が幸せなら、それでいい」
そう言い聞かせながらも、胸の奥で何かが静かに壊れていく。
赦されぬ恋を抱いたまま、彼は月影のように想いを沈めた。
※本作は「小説家になろう」「アルファポリス」にて同時掲載しております。
表紙イラストは、雪乃さんに描いていただきました。
※イラストは描き下ろし作品です。無断転載・無断使用・AI学習等は一切禁止しております。
©︎月影 / 木風 雪乃
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる