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第7章 東の帝国マコラ編
⑪王子様に不敬を
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夜空には月が輝いて、静かに俺たちを照らす。お互いの顔が良く見える。
レノは黙ったまま、何も話そうとしなくなった。
何か、ものすごく考えているな・・
難しい顔をしたり、困った顔をしたり。
チラッと俺を見ては、目を逸らして。
言葉を探しているような顔をする。
俺を拒絶するのか?
ダメだよ、レノ・・拒否なんて、認めない。
俺は諦めないから。
俺たちは何も話さず船を降りて、宿に戻った。収穫祭の影響で宿がいっぱいで、レノと同室だ・・嬉しいが気まずい。
「あの・・で、殿下・・?」
「・・え?」
いきなりなんだ?
「ヒ、ヒューベルト殿下・・今まで、あの・・たくさん不敬を・・」
レノがしばらく黙り込む。
「うむ、それから?」
へー・・それから?
可愛い顔をして、おどおどしている。
「も、申し訳ありませんでした!あの・・」
「不敬罪でお前を捕らえる。こちちへ来い!」
「わぁっ!」
はぁ・・可愛い!
何を難しく考えていたかと思ったが。
急に敬称?本気か?
いきなり過ぎて驚く。
今更、殿下などと呼ばれるとは思っていなかったが、レノに呼ばれるとくすぐったい気持ちになる。ムラムラする。思わず寝台に押し倒す。
「もう、捕まえたから」
じっとレノを見つめる。
「お、お許し、下さい!!」
「駄目だ!許さない!」
「俺は、し、死ぬのですか?」
「は?」
なんでそうなる・・
レノが俺の腕からすり抜けて、部屋の扉まで逃げていくがあえて捕まえない。
「あ・・グス・・ヒューベルト殿下・・クスン・・」
嘘だろ!?なぜ泣く!そんなに俺が怖いのか?今までの俺を見て、知っているだろうに・・本当に、思い込みの激しいやつだ。
王子だと分かったとたん、これか。
王族とは、本当に嫌な存在だな・・不敬を働いただけで処刑出来るのだから。
「こちらへ来い」
レノがビクっと怯える。
「ヒューベルト殿下・・」
「来るんだ」
一歩ずつ、近づいてくる。
早く、俺の元に来い。
泣きながら、怯えるなよ・・
・・王族なんて・・はぁ!手を引っ張る。
「捕まえた・・レノ、愛してるよ。敬称なんて必要ない。今まで通りでいいんだよ」
「ふ、ふぇ・・」
「ははっ・・お前は困ったやつだな・・愛してるって言ってるだろ?」
「ヒューベルト殿下・・」
「じゃあ・・ヒューって呼んでみろ?」
黙るか・・
そりゃあ、困るよな。
「命・令・だ」
「ヒュ・・」
素直だな、可愛い。
愛称呼びが嬉しい。
「もう1回だ」
「ヒュー?」
「ああ」
「もう・・」
「うん?」
「離して下さい!俺を・・て、手篭めにするんですか!?」
「手篭めってお前なぁ!」
「こんな!平民の冒険者相手に、暇つぶしですか?酷いです!お、俺・・い、いっぱい触られて・・」
ふーん・・
あぁ・・鈍いやつだった、そう言えば。
「はぁ・・言っておくが、襲われたのは俺の方だ。しかも3回もな!」
「え!?そんな事しません・・だって、そんな事・・覚えて、ませんし・・」
そうだろうな・・お前は酒に酔って襲ってきたんだから・・人の気も知らないで。
「お前は・・俺がお前を好きだと分かってて、俺の心を弄んだのか?酷いやつだ・・」
顔を伏せてみる、わざとらしかったか?
揶揄いすぎだろうか・・
「え?そんな、す、好きだなんて知りません!ひどいことなんて考えていません!あ・・殿下?」
どうするかな・・
「ヒューベルト殿下・・?」
「・・」
「あ・・本当なんですか・・俺が、殿下を、その、襲ったって・・」
「1度目は、ギルドでお前が果実酒で酔って俺に深いキスをしてきた時」
「うそ・・果実酒?そんなに前・・」
「2度目はマコラの国境の村の夜。俺の上に乗って身体を押し付けられたし、キスもされた」
「・・」
「3度目は、俺の陰部を舐め・・んん!・・お前が俺を口淫でイかせた時だ」
真っ赤になって、俺の口を塞ごうと手を伸ばしてくる。それでも俺は最後まで言い切る。
3度目は、記憶にあるだろうからな。
手を離さないで引き寄せる。寝台に腰掛けた俺の太ももを跨せる。
「な?襲ってきたのは誰だ?」
「お、俺・・?です?」
「正解」
俺はレノの腰をグイッと引き寄せると、唇を重ねた。
レノは黙ったまま、何も話そうとしなくなった。
何か、ものすごく考えているな・・
難しい顔をしたり、困った顔をしたり。
チラッと俺を見ては、目を逸らして。
言葉を探しているような顔をする。
俺を拒絶するのか?
ダメだよ、レノ・・拒否なんて、認めない。
俺は諦めないから。
俺たちは何も話さず船を降りて、宿に戻った。収穫祭の影響で宿がいっぱいで、レノと同室だ・・嬉しいが気まずい。
「あの・・で、殿下・・?」
「・・え?」
いきなりなんだ?
「ヒ、ヒューベルト殿下・・今まで、あの・・たくさん不敬を・・」
レノがしばらく黙り込む。
「うむ、それから?」
へー・・それから?
可愛い顔をして、おどおどしている。
「も、申し訳ありませんでした!あの・・」
「不敬罪でお前を捕らえる。こちちへ来い!」
「わぁっ!」
はぁ・・可愛い!
何を難しく考えていたかと思ったが。
急に敬称?本気か?
いきなり過ぎて驚く。
今更、殿下などと呼ばれるとは思っていなかったが、レノに呼ばれるとくすぐったい気持ちになる。ムラムラする。思わず寝台に押し倒す。
「もう、捕まえたから」
じっとレノを見つめる。
「お、お許し、下さい!!」
「駄目だ!許さない!」
「俺は、し、死ぬのですか?」
「は?」
なんでそうなる・・
レノが俺の腕からすり抜けて、部屋の扉まで逃げていくがあえて捕まえない。
「あ・・グス・・ヒューベルト殿下・・クスン・・」
嘘だろ!?なぜ泣く!そんなに俺が怖いのか?今までの俺を見て、知っているだろうに・・本当に、思い込みの激しいやつだ。
王子だと分かったとたん、これか。
王族とは、本当に嫌な存在だな・・不敬を働いただけで処刑出来るのだから。
「こちらへ来い」
レノがビクっと怯える。
「ヒューベルト殿下・・」
「来るんだ」
一歩ずつ、近づいてくる。
早く、俺の元に来い。
泣きながら、怯えるなよ・・
・・王族なんて・・はぁ!手を引っ張る。
「捕まえた・・レノ、愛してるよ。敬称なんて必要ない。今まで通りでいいんだよ」
「ふ、ふぇ・・」
「ははっ・・お前は困ったやつだな・・愛してるって言ってるだろ?」
「ヒューベルト殿下・・」
「じゃあ・・ヒューって呼んでみろ?」
黙るか・・
そりゃあ、困るよな。
「命・令・だ」
「ヒュ・・」
素直だな、可愛い。
愛称呼びが嬉しい。
「もう1回だ」
「ヒュー?」
「ああ」
「もう・・」
「うん?」
「離して下さい!俺を・・て、手篭めにするんですか!?」
「手篭めってお前なぁ!」
「こんな!平民の冒険者相手に、暇つぶしですか?酷いです!お、俺・・い、いっぱい触られて・・」
ふーん・・
あぁ・・鈍いやつだった、そう言えば。
「はぁ・・言っておくが、襲われたのは俺の方だ。しかも3回もな!」
「え!?そんな事しません・・だって、そんな事・・覚えて、ませんし・・」
そうだろうな・・お前は酒に酔って襲ってきたんだから・・人の気も知らないで。
「お前は・・俺がお前を好きだと分かってて、俺の心を弄んだのか?酷いやつだ・・」
顔を伏せてみる、わざとらしかったか?
揶揄いすぎだろうか・・
「え?そんな、す、好きだなんて知りません!ひどいことなんて考えていません!あ・・殿下?」
どうするかな・・
「ヒューベルト殿下・・?」
「・・」
「あ・・本当なんですか・・俺が、殿下を、その、襲ったって・・」
「1度目は、ギルドでお前が果実酒で酔って俺に深いキスをしてきた時」
「うそ・・果実酒?そんなに前・・」
「2度目はマコラの国境の村の夜。俺の上に乗って身体を押し付けられたし、キスもされた」
「・・」
「3度目は、俺の陰部を舐め・・んん!・・お前が俺を口淫でイかせた時だ」
真っ赤になって、俺の口を塞ごうと手を伸ばしてくる。それでも俺は最後まで言い切る。
3度目は、記憶にあるだろうからな。
手を離さないで引き寄せる。寝台に腰掛けた俺の太ももを跨せる。
「な?襲ってきたのは誰だ?」
「お、俺・・?です?」
「正解」
俺はレノの腰をグイッと引き寄せると、唇を重ねた。
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