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復讐の男
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初めて人を殺したいと思ったのは10歳の頃だった…。原因は躾と言って子育てや、仕事のストレスを子供にぶつけてた親だった。
「なんで出来ないの。」と疑問顔の親を見る度、「あんたの教育がダメだからだろ。」といつも思っていた。俺の母親は俺が生まれてすぐ離婚した。小学校に入学してまもなく再婚した。その男が来るまでは母親は優しかった。
しかし、次第に言葉や行動にトゲが出てきた。
1週間に5回ほど親は喧嘩していた。
そんな中俺は、近所迷惑になってないかとしか感じていなかった。家庭内より、周りの目が気になった。
中学になると、テレビや新聞では家庭内暴力が主な話題となり、自分達の行動が今の環境だと犯罪行為に当たると思ったのか暴力は一切無くなった。
しかし、今度は言葉での暴力が始まった。
辛かった………
ただ、それだけだけでない。
殺してやる。
殺意が胸の中に少しずつ、幼い子供が親から貰った10円玉を貯金箱に入れるように。
少しずつだが、だけど確実に溜まっていった。
弟が産まれた。男の子だった。
母親からしたら2人目の子供、1人目がこんなんだから弟はかなりの英才教育を施した。
3歳から英語、小学校にはそろばん、野球、塾
弟と同じ歳の俺は一人ぼっちで遊んだ記憶しかない。
誰にも遊んで貰えず、1人孤独と戦ってた。
親からは見捨てられていたが、そんな中でも可愛がってくれた人もいた。祖父母だ。
幼いときは祖父母が育ててくれたと言っても過言ではない。
だから今でも感謝してるし、孝行も考えてる。
俺は高校生になった。
父親からは忌み嫌うようになった。
何かしらあれば「バカ」「無能」は当たり前。
必ず嫌味を口にだす。
血も繋がって無いのだから仕方がないと言えば仕方がない。あと3年もすれば離れることができる。ただ、その言葉が俺の命綱だった。
もし、それが無かったら俺は自殺してたと思う。
バイトを始めた。少しでも家になんていたくなかったからだ。
バイトを始めると仕事の簡単さに驚いた。
少しミスすると小言から始まり、仕舞いには暴力がある親に比べ、ミスしても笑って許してくれる店長や先輩達はとてもありがたかった。
この頃は、殺意より早くあの家から出たいというのが大きかった。
事件は突然に起きた。
もう、当時のことは鮮明には覚えていない。
ただ、今でも鮮明には覚えているのは驚きと恐怖に満ちた顔だった。
何を言われたのか忘れてしまったが、思わずカッとなって殺意が溢れてしまった。
気づくと、
手には刃にべっとりと鮮血が付いたカッター。
目の前には腹を抑え、顔を歪ませているクラスメイトがいた。
2ヶ月少年院に入った。正直居心地は良かった。今思えば、あの家より居心地の悪い所はないのではないか。そう思った。
出てきて1番に顔を合わせてきたのは親でなく祖母だった。涙で顔を濡らし、安堵の色も見えた。そんな祖母をみて、
「ごめん。」
そう一言呟いて手続きをしにその場を離れた。
2ヶ月ぶりの帰宅。嫌々ながら入ると家の中は何も無く、自分名義の通帳とカード、置き手紙があった。置き手紙の内容はこうだ。
「頑張って暮らせよ。
今だから言うが、あんたは産みたくて産んだわけではない。
だから、私たちは家族ではない。
金輪際、関わらないでちょうだい。」
はっと気づくと朝方になっていた。
壁や床は傷だらけ、体のあちこちにも切り傷が、あった。
俺の母親は俺の弟を一人っ子として育て、
仲良く暮らしていた。
そこに父親の姿はなく。その代わりに仏壇の上に父親の写真があった。
今は街の中に一人、包丁を持って立っている。
誰も俺のことを見ようとしない。
いや、見ようとしているのではなく。
見えてないのか。
次のターゲットは母親。
今まで俺にしてきた事倍にして復讐してやる。
《終》
「なんで出来ないの。」と疑問顔の親を見る度、「あんたの教育がダメだからだろ。」といつも思っていた。俺の母親は俺が生まれてすぐ離婚した。小学校に入学してまもなく再婚した。その男が来るまでは母親は優しかった。
しかし、次第に言葉や行動にトゲが出てきた。
1週間に5回ほど親は喧嘩していた。
そんな中俺は、近所迷惑になってないかとしか感じていなかった。家庭内より、周りの目が気になった。
中学になると、テレビや新聞では家庭内暴力が主な話題となり、自分達の行動が今の環境だと犯罪行為に当たると思ったのか暴力は一切無くなった。
しかし、今度は言葉での暴力が始まった。
辛かった………
ただ、それだけだけでない。
殺してやる。
殺意が胸の中に少しずつ、幼い子供が親から貰った10円玉を貯金箱に入れるように。
少しずつだが、だけど確実に溜まっていった。
弟が産まれた。男の子だった。
母親からしたら2人目の子供、1人目がこんなんだから弟はかなりの英才教育を施した。
3歳から英語、小学校にはそろばん、野球、塾
弟と同じ歳の俺は一人ぼっちで遊んだ記憶しかない。
誰にも遊んで貰えず、1人孤独と戦ってた。
親からは見捨てられていたが、そんな中でも可愛がってくれた人もいた。祖父母だ。
幼いときは祖父母が育ててくれたと言っても過言ではない。
だから今でも感謝してるし、孝行も考えてる。
俺は高校生になった。
父親からは忌み嫌うようになった。
何かしらあれば「バカ」「無能」は当たり前。
必ず嫌味を口にだす。
血も繋がって無いのだから仕方がないと言えば仕方がない。あと3年もすれば離れることができる。ただ、その言葉が俺の命綱だった。
もし、それが無かったら俺は自殺してたと思う。
バイトを始めた。少しでも家になんていたくなかったからだ。
バイトを始めると仕事の簡単さに驚いた。
少しミスすると小言から始まり、仕舞いには暴力がある親に比べ、ミスしても笑って許してくれる店長や先輩達はとてもありがたかった。
この頃は、殺意より早くあの家から出たいというのが大きかった。
事件は突然に起きた。
もう、当時のことは鮮明には覚えていない。
ただ、今でも鮮明には覚えているのは驚きと恐怖に満ちた顔だった。
何を言われたのか忘れてしまったが、思わずカッとなって殺意が溢れてしまった。
気づくと、
手には刃にべっとりと鮮血が付いたカッター。
目の前には腹を抑え、顔を歪ませているクラスメイトがいた。
2ヶ月少年院に入った。正直居心地は良かった。今思えば、あの家より居心地の悪い所はないのではないか。そう思った。
出てきて1番に顔を合わせてきたのは親でなく祖母だった。涙で顔を濡らし、安堵の色も見えた。そんな祖母をみて、
「ごめん。」
そう一言呟いて手続きをしにその場を離れた。
2ヶ月ぶりの帰宅。嫌々ながら入ると家の中は何も無く、自分名義の通帳とカード、置き手紙があった。置き手紙の内容はこうだ。
「頑張って暮らせよ。
今だから言うが、あんたは産みたくて産んだわけではない。
だから、私たちは家族ではない。
金輪際、関わらないでちょうだい。」
はっと気づくと朝方になっていた。
壁や床は傷だらけ、体のあちこちにも切り傷が、あった。
俺の母親は俺の弟を一人っ子として育て、
仲良く暮らしていた。
そこに父親の姿はなく。その代わりに仏壇の上に父親の写真があった。
今は街の中に一人、包丁を持って立っている。
誰も俺のことを見ようとしない。
いや、見ようとしているのではなく。
見えてないのか。
次のターゲットは母親。
今まで俺にしてきた事倍にして復讐してやる。
《終》
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