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「……何してるんだ、ここで」
何を言えばいいかわからなくて、結局ロルフはぶっきらぼうに一番の疑問をぶつけた。視線を落としたままでいると、自然に青白く血の気の引いた手指が目に入ってしまう。近くで見るとそれは一層冷たそうな色をしていた。
「あの、俺……っ」
白くなった指先に触れたのは、無意識だった。氷のような温度に思わず身震いする。
こんなに冷えるまで、何を。
叱責にも似た苦言を口にしかけて、ロルフは咄嗟に飲み込んだ。
「あ、あの……」
おずおずとしたヴィルの声が頭上から降ってきた。
「ここで待てって、そう言われて……」
「誰に?」
「お爺様に」
「……」
予想通りの答えを聞いて、ロルフは目を伏せた。お前の言うお爺様って参謀総長のことだよな。聞くまでもない疑問を内心でこぼし、一つ息を吐く。
間違いなく一枚噛んでいるだろうとはわかっていたが、改めて聞かされるとロルフの胃の腑は重くなった。後方勤務の一佐官の足取りを、軍の実質的最高司令官の指揮で追うとは。戦力が過剰すぎるなと自嘲気味に唇を歪め、ロルフはさらに聞いた。
「それで、いつからここに?」
「え、と……一昨日から……」
「は?! 一昨日?!」
モゴモゴ続いた言葉を聞いた途端、ロルフは思わず顔を上げた。
薄く涙の幕を張った両目をまともに見てしまった。灰色の冬空をそのまま写したような瞳が、あまりにまっすぐこちらを見る。慌てて目を逸らしたが、手遅れだった。
「……君は、」
視線の強さに負けたみたいで悔しい。けれども他に胸に湧く息苦しさを誤魔化す方法がわからなかった。
「……一昨日から、こんなところで突っ立ってるのか?」
知らずロルフの声が固くなる。
「え? あぁ、はい」
「…………」
なんでもないかのように返事するのでますますロルフは顔を顰めた。黙り込んだことをどう思ったのか、ヴィルは何か言い訳めいた事をごちゃごちゃ言っていたが、耳に入ってこない。ロルフの反応がないせいなのか、酷く遠慮がちに指先だけを握られた。子どもみたいな仕草だと思った。
胸が苦しい。寒さで息が詰まったように、上手く話せない。言うべきことが見つからない。
「……」
涙の浮いた薄氷が、焼き付いたようにはなれない。ロルフは、己の指に添えられている血の気の引いた指先を見つめ続けた。今まで散々無遠慮にしてきたくせに、どうして今になってそんな、心を尋ねるような触れ方をするのだろうか。
「……君、待てができるんだな」
皮肉のつもりだった。散々待てと叫んでも止まらなかった面倒な部下への。それに、何かまぜっ返すようなことでも言わなくてはロルフは平静を保てそうになかった。
「はい、できます」
なのに、怒るでもなく、むしろ誇るようにはっきりと返事をするものだから。
ロルフはいよいよ妙な笑いが込み上げてくるのが抑えられなくなった。なるべく口端を上げないよう低い声を出す。
「……できるんならもっと早くそうしてくれ」
途端に、ぴくりと白い指が震えた。堂々とした返事が宣言が嘘のような、自信をなくした声が降ってくる。
「あっ、その、すみません……いまできるようになったばっかりです……」
「……ん゙っ、ふふ……そうか」
震え声でそこまで口にしたところで、ロルフは片手で口を押さえ唇を噛んで肩を震わせる。そんなことを申告する奴があるか。
「あ、あの……」
ヴィルが狼狽えた声を出してますます指先を握られる。そこでどうにも耐えられなくなって吹き出した。一度タガが外れると止まらなくなった。
「……ははは!!」
ロルフはとうとう声を上げて笑った。遠慮がちだったヴィルの手をぎゅうぎゅうに握り返し、体を折り曲げて笑い転げた。
「しょ、少佐、どうしたんですか?」
オロオロしたヴィルが心配そうにこちらを見ているのがわかる。急に気がおかしくなったと思ったのかもしれない。それがますますおかしくて止まらない。
「はははは――ゲホッ」
笑い過ぎて激しく咽せてしまった。息苦しくて涙が浮いた。
「少佐? だ、大丈夫ですか?」
ごほごほと立て続けに咳き込んでいると、背中をさすられた。恐る恐ると言った手つきで。
「はは……は……」
涙は後から後から勝手に出てきた。拭っても追いつかなかった。どうしてこうなってるのかわからない。ただ見られたくなくて、ロルフはヴィルの胸元に額を押し付けた。ヴィルはビクリと震えたが、ロルフは無視した。背中の手はまだ遠慮がちに触れたままだ。
ロルフは息を荒げ、ポタポタと地面に落ちる雫を見ていた。二人分の足の間に微かな水跡ができた。一層ヴィルの胸元に額を強く押し付け、目を閉じるとまたあふれていた雫がほろほろと落ちた。
「……あぁ、もう……馬鹿だな……」
息が苦しい。掠れた声が震えていなかったかどうかもわからない。
止めたいと思ってた時には止まらなかったくせに、ひとしきりあふれた後気が済んだように止まった涙を慎重に拭った。
「……はぁ」
ロルフはためいきをついた。
どんなにロルフが目を逸らしても、薄氷の瞳はただひたすらにこちらを見下ろしている。そう思うだけで胸が苦しくなる。
初めて顔を合わせた時、目があっただけでひどく落ち着かない気分になった理由が、今頃になってようやくわかった気がした。
なんのことはない、初めから捕まっていたようなものだ。ロルフ自身がそれを気づかないように、見ないようにしていただけだ。
「少佐、あの……」
遠慮がちに肩に触れられた。そこでようやく自分から抱きついたような格好になっていると気づいてロルフは一歩離れた。肩に乗った手は離れたが、握った手は決して離れていかない。
「あの、ロルフ」
不安に染まった声色に名前を呼ばれる。ほんの数日離れていただけなのに、久しぶりに聴いた気がした。
「……一緒に、帰ってくれますか?」
「……」
いつのまにかしっかりと握り合っているような手を見て、ロルフは目を伏せた。
「……ああ、いいよ」
うつむいたまま頷く。他に手がないから、というよりも、そうしてやらないと今度はこいつが泣き出しそうだと思ったからロルフは頷いた。案の定、ぐずぐずと鼻を鳴らしはじめたヴィルは乱暴に目元を擦る。ロルフが見上げると、すっかり目尻が赤くなってしまったのにも気づかないで照れたように笑った。それからそっと抱きしめられた。まるで繊細な置物にでも触れるように、慎重に。
「……急に居なくなって、また何かあったらどうしようって、心配してたんです」
「そうか」
肩口から聞こえるか細い声に、ロルフはそっけなく返事をした。
「でも待ってなきゃいけないって言われて……ロルフが自分で帰ってくるまで、待ちなさいって」
「そう、か」
「……もし帰ってこなかったら、どうしようって……すごく、怖かった、です」
せっかく取り繕ったくせに、ヴィルは話すうちにあっという間に涙声に変わっていった。これじゃまるで子どもに意地悪でもしたみたいだ。あまりに弱々しい呟きを聞いていると無性に胸が痛む。
――悪いやつではないんだよな。
ロルフは諦め混じりに内心でつぶやいた。
ぐずぐずと鼻を鳴らすのを耳元に聞きながら、少しだけ重心を傾ける。もたれるようにして、目の前のコートに頬をつけた。冷えたウール生地は柔らかくもなく凍えそうな温度だった。背に回った手に少しだけ力が籠ったのがわかる。
肌をそっとつつくようなちくちくとした感覚にロルフは首を傾げた。それは、兄の『嘘泣きじゃない』時の気配に、驚くほどよく似ていた。
「居なくならないで……」
掠れた声が懇願する。小さく、弱々しい声だった。まるで幼い子どもから必死に縋られているようだ。これを振り払えるほど、ロルフは冷徹にはできていなかった。
「……そうだな」
そうするしかないとロルフは思っていた。狭められていく道の先にある、たった一つの出口を選ばざるを得ないのだと。
けれど今は、そうしてやってもいいと思えた。どんなに選びしろがなくとも、それでもこの手を取ってやってもいい。人目も憚らず泣き縋る情けなさを晒してみせたヴィルのために。それが他ならぬロルフ自身の選択だと、心から思えた。
コートの上から背中を叩く。宥めるように。ますますぎゅっと抱き寄せられてもロルフは抵抗しなかった。
何を言えばいいかわからなくて、結局ロルフはぶっきらぼうに一番の疑問をぶつけた。視線を落としたままでいると、自然に青白く血の気の引いた手指が目に入ってしまう。近くで見るとそれは一層冷たそうな色をしていた。
「あの、俺……っ」
白くなった指先に触れたのは、無意識だった。氷のような温度に思わず身震いする。
こんなに冷えるまで、何を。
叱責にも似た苦言を口にしかけて、ロルフは咄嗟に飲み込んだ。
「あ、あの……」
おずおずとしたヴィルの声が頭上から降ってきた。
「ここで待てって、そう言われて……」
「誰に?」
「お爺様に」
「……」
予想通りの答えを聞いて、ロルフは目を伏せた。お前の言うお爺様って参謀総長のことだよな。聞くまでもない疑問を内心でこぼし、一つ息を吐く。
間違いなく一枚噛んでいるだろうとはわかっていたが、改めて聞かされるとロルフの胃の腑は重くなった。後方勤務の一佐官の足取りを、軍の実質的最高司令官の指揮で追うとは。戦力が過剰すぎるなと自嘲気味に唇を歪め、ロルフはさらに聞いた。
「それで、いつからここに?」
「え、と……一昨日から……」
「は?! 一昨日?!」
モゴモゴ続いた言葉を聞いた途端、ロルフは思わず顔を上げた。
薄く涙の幕を張った両目をまともに見てしまった。灰色の冬空をそのまま写したような瞳が、あまりにまっすぐこちらを見る。慌てて目を逸らしたが、手遅れだった。
「……君は、」
視線の強さに負けたみたいで悔しい。けれども他に胸に湧く息苦しさを誤魔化す方法がわからなかった。
「……一昨日から、こんなところで突っ立ってるのか?」
知らずロルフの声が固くなる。
「え? あぁ、はい」
「…………」
なんでもないかのように返事するのでますますロルフは顔を顰めた。黙り込んだことをどう思ったのか、ヴィルは何か言い訳めいた事をごちゃごちゃ言っていたが、耳に入ってこない。ロルフの反応がないせいなのか、酷く遠慮がちに指先だけを握られた。子どもみたいな仕草だと思った。
胸が苦しい。寒さで息が詰まったように、上手く話せない。言うべきことが見つからない。
「……」
涙の浮いた薄氷が、焼き付いたようにはなれない。ロルフは、己の指に添えられている血の気の引いた指先を見つめ続けた。今まで散々無遠慮にしてきたくせに、どうして今になってそんな、心を尋ねるような触れ方をするのだろうか。
「……君、待てができるんだな」
皮肉のつもりだった。散々待てと叫んでも止まらなかった面倒な部下への。それに、何かまぜっ返すようなことでも言わなくてはロルフは平静を保てそうになかった。
「はい、できます」
なのに、怒るでもなく、むしろ誇るようにはっきりと返事をするものだから。
ロルフはいよいよ妙な笑いが込み上げてくるのが抑えられなくなった。なるべく口端を上げないよう低い声を出す。
「……できるんならもっと早くそうしてくれ」
途端に、ぴくりと白い指が震えた。堂々とした返事が宣言が嘘のような、自信をなくした声が降ってくる。
「あっ、その、すみません……いまできるようになったばっかりです……」
「……ん゙っ、ふふ……そうか」
震え声でそこまで口にしたところで、ロルフは片手で口を押さえ唇を噛んで肩を震わせる。そんなことを申告する奴があるか。
「あ、あの……」
ヴィルが狼狽えた声を出してますます指先を握られる。そこでどうにも耐えられなくなって吹き出した。一度タガが外れると止まらなくなった。
「……ははは!!」
ロルフはとうとう声を上げて笑った。遠慮がちだったヴィルの手をぎゅうぎゅうに握り返し、体を折り曲げて笑い転げた。
「しょ、少佐、どうしたんですか?」
オロオロしたヴィルが心配そうにこちらを見ているのがわかる。急に気がおかしくなったと思ったのかもしれない。それがますますおかしくて止まらない。
「はははは――ゲホッ」
笑い過ぎて激しく咽せてしまった。息苦しくて涙が浮いた。
「少佐? だ、大丈夫ですか?」
ごほごほと立て続けに咳き込んでいると、背中をさすられた。恐る恐ると言った手つきで。
「はは……は……」
涙は後から後から勝手に出てきた。拭っても追いつかなかった。どうしてこうなってるのかわからない。ただ見られたくなくて、ロルフはヴィルの胸元に額を押し付けた。ヴィルはビクリと震えたが、ロルフは無視した。背中の手はまだ遠慮がちに触れたままだ。
ロルフは息を荒げ、ポタポタと地面に落ちる雫を見ていた。二人分の足の間に微かな水跡ができた。一層ヴィルの胸元に額を強く押し付け、目を閉じるとまたあふれていた雫がほろほろと落ちた。
「……あぁ、もう……馬鹿だな……」
息が苦しい。掠れた声が震えていなかったかどうかもわからない。
止めたいと思ってた時には止まらなかったくせに、ひとしきりあふれた後気が済んだように止まった涙を慎重に拭った。
「……はぁ」
ロルフはためいきをついた。
どんなにロルフが目を逸らしても、薄氷の瞳はただひたすらにこちらを見下ろしている。そう思うだけで胸が苦しくなる。
初めて顔を合わせた時、目があっただけでひどく落ち着かない気分になった理由が、今頃になってようやくわかった気がした。
なんのことはない、初めから捕まっていたようなものだ。ロルフ自身がそれを気づかないように、見ないようにしていただけだ。
「少佐、あの……」
遠慮がちに肩に触れられた。そこでようやく自分から抱きついたような格好になっていると気づいてロルフは一歩離れた。肩に乗った手は離れたが、握った手は決して離れていかない。
「あの、ロルフ」
不安に染まった声色に名前を呼ばれる。ほんの数日離れていただけなのに、久しぶりに聴いた気がした。
「……一緒に、帰ってくれますか?」
「……」
いつのまにかしっかりと握り合っているような手を見て、ロルフは目を伏せた。
「……ああ、いいよ」
うつむいたまま頷く。他に手がないから、というよりも、そうしてやらないと今度はこいつが泣き出しそうだと思ったからロルフは頷いた。案の定、ぐずぐずと鼻を鳴らしはじめたヴィルは乱暴に目元を擦る。ロルフが見上げると、すっかり目尻が赤くなってしまったのにも気づかないで照れたように笑った。それからそっと抱きしめられた。まるで繊細な置物にでも触れるように、慎重に。
「……急に居なくなって、また何かあったらどうしようって、心配してたんです」
「そうか」
肩口から聞こえるか細い声に、ロルフはそっけなく返事をした。
「でも待ってなきゃいけないって言われて……ロルフが自分で帰ってくるまで、待ちなさいって」
「そう、か」
「……もし帰ってこなかったら、どうしようって……すごく、怖かった、です」
せっかく取り繕ったくせに、ヴィルは話すうちにあっという間に涙声に変わっていった。これじゃまるで子どもに意地悪でもしたみたいだ。あまりに弱々しい呟きを聞いていると無性に胸が痛む。
――悪いやつではないんだよな。
ロルフは諦め混じりに内心でつぶやいた。
ぐずぐずと鼻を鳴らすのを耳元に聞きながら、少しだけ重心を傾ける。もたれるようにして、目の前のコートに頬をつけた。冷えたウール生地は柔らかくもなく凍えそうな温度だった。背に回った手に少しだけ力が籠ったのがわかる。
肌をそっとつつくようなちくちくとした感覚にロルフは首を傾げた。それは、兄の『嘘泣きじゃない』時の気配に、驚くほどよく似ていた。
「居なくならないで……」
掠れた声が懇願する。小さく、弱々しい声だった。まるで幼い子どもから必死に縋られているようだ。これを振り払えるほど、ロルフは冷徹にはできていなかった。
「……そうだな」
そうするしかないとロルフは思っていた。狭められていく道の先にある、たった一つの出口を選ばざるを得ないのだと。
けれど今は、そうしてやってもいいと思えた。どんなに選びしろがなくとも、それでもこの手を取ってやってもいい。人目も憚らず泣き縋る情けなさを晒してみせたヴィルのために。それが他ならぬロルフ自身の選択だと、心から思えた。
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