【本編完結】魔眼持ちの伯爵令嬢〜2度目のチャンスは好きにやる〜

ロシキ

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1章 王国編

10話

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黒尽くめの3人は、先程まで話していた3人とは別人で有ることが魔眼の色や体格から判別することは簡単だった。

しかし、3人は全員が魔眼を持っているものの、3人共に魔眼は青以下であり、移動をしていた私達が3人と遭遇したのは周りが成人男性の頭の位置よりも少し高いくらいの高さがある生け垣に囲まれた一本道。
なので、フィーナだけでも簡単に対処は簡単だと判断した。

3人は一斉に攻撃してきた。
1人は風の刃、1人は火の矢、1人は地面が迫り上がり、それぞれがこちらに迫って来ていた。

フィーナは風の刃と火の矢はその場で躱し、迫って来ていた地面は地面が割れる程の力を足に込めて蹴ることで掻き消した。

フィーナならばこの程度は造作もないだろうということは知っていたけど、少し違和感を覚えた。
フィーナならば例え私を抱えたままでも、あの3人程度には遅れを取ることは無く、先程程度の攻撃ならば回避と同時に接近して全員を気絶させることくらいは簡単な筈。

しかし、私の予想に反してフィーナは苦悶の表情を浮かべた。
それに気がついた敵の三人組の一人が叫ぶように指示を出した。

「あの女は女を抱えてるぞ!!チャンスだ!!女ごと殺すぞ!!」

「「おう!!」」

三人組は、そう言ってこちらに駆け出してきた。
それを見て、フィーナは私をその場に降ろしてから、右手で剣を抜いた。

「安心して下さい、フロービス嬢。あんな奴らに貴方を傷つけさせはしませんから」

フィーナはそう言って、走り出した。
しかし、そこで予想外の事が起こった。
パーティー会場を爆発した熊の魔獣(赤色の魔眼持ちで、未来ではフィーナを含めた騎士達が倒していた)が、フィーナの真横の生け垣を爆発させて飛び出してきた。

魔獣とは、魔眼を発現させた動物のことである。
しかも、この魔獣は元の気性がどれだけ大人しくても必ず凶暴化すると言われており、危険な分類の生物になる。
必ず凶暴化する理由は解き明かされていないが、自然界で突如として圧倒的な力を持ってしまった為に凶暴化するというのが、一般的な考えになる。

しかも魔獣は凶暴化すると人間まで食料として食い始める上に、魔獣の発生確率は7500匹に1匹程と、人間の魔眼発現確率(1万人に1人)よりも高く、更には元々が動物なので素の身体能力が人間よりも高い事が多く、一対一なら相手の魔獣の魔眼よりも色が上でなければ勝てない。

これは持論になってしまうけど、人間よりも魔眼の発現確率が高いのは、自然界の方が死に直面する確率が高いからではないかと思う。

少し説明が長くなってしまったが、要するに魔獣は魔眼持ちの人間と比べると強いし、数が人間よりも多いもののフィーナなら、この熊にも負けない。
筈だった。
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