【本編完結】魔眼持ちの伯爵令嬢〜2度目のチャンスは好きにやる〜

ロシキ

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1章 王国編

44話

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「まさか、『中立者』が2持っているとは思わなかったわ」
 
私がそう言うと、ミュールフィスは笑顔で言った。

「ふふふ、これでローニャさんと私は同じ秘密を共有する仲間ですね。これで私がローニャさんの秘密を外部に漏らさないという確信が持てましたか?」

「ええ、要するに『中立者』が私の秘密を外部に漏らせば、私は『中立者』の秘密を外部に漏らせば良い、というわけね?」

「ええ、正解です。それとローニャさん。同じ秘密を持つ仲間として、出来ればローニャとお呼びしたいのですがいいですか?それと私のことはミュールフィスかミューと呼んでください」

私はその言葉を聞いて、すぐに答えた。

「私をローニャと呼んでいい人間は、私が決めるわ。だからフロービスと呼んで、でもあなたなら私に対する遠慮は不要だよ、ミュー」

「そうですか。ローニャと呼べないことは残念ですが、フロービスと呼ぶのもいいですね。これからは、よろしくお願いしますね、フロービス」

その言葉を聞いた瞬間には、体が動くようになった。
それに驚き、体を起こしつつミュールフィスの方を見ると、優しく微笑んでいた。

「先程までの拘束は、私達の秘密を共有するまでの時間を作るためでしたから、秘密を共有出来たならば、もう必要はないでしょう」

私はなるほどと思いつつも、ミューの余裕さには強者特有の奢りを感じ取れた。
まあ、私には強者特有の奢りではなく、先を知っているが故の余裕があったけど、ミューが私に接触してきた時点でその余裕も吹き飛んでしまった。
これからはきっと自然現象以外はかなり変わるだろうから気をつけないといけない。

私がそう考えていると、ミューは私の後ろを見ながら言った。

「そういうことで、そちらの騎士さんも私達の秘密を共有する仲間ということになります。いいですね?」

私はミューの言葉にまさかと思いながらも、振り返った。
すると、ベッドの側ではなく部屋の隅にフィーナが両目を閉じて立っていた。

私はその事に対して、嫌な汗が出てきてしまった。
フィーナには、2つも魔眼がある事を教える気はなかった。
それはフィーナにまで私の魔眼の事を話して、フィーナ自身の身の安全を妨げてしまうことをしない為。

しかし、その私の懸念は払拭された。

「もちろんです。私も魔眼を2つ発現させた者ですので、仲間として秘密は守ります」

フィーナはそう言いながら目を開いた。
そして、その開いた目には左目に身体強化の魔法が使える魔眼があり、その反対側、つまり右目に見たことのない魔眼が発現していた。
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