【本編完結】魔眼持ちの伯爵令嬢〜2度目のチャンスは好きにやる〜

ロシキ

文字の大きさ
70 / 188
2章 対魔獣戦闘編

69話

しおりを挟む
それでも私とフィーナは打って出なくてはいけなくなってしまったのだから、仕方ない。

私はフィーナと話し合っていた通りに、城の一番攻撃が厚い所の氷を他の場所の氷よりも薄くした。
そして、薄くした事により、もう暫くは持ちそうであった『氷城』の一部が崩れた。

崩れたと言っても、外からは入れないように全ての出入り口を無くしていた所なので、『氷城』全体にそこまでの影響はないと思われる。
そして、一部の氷が壊れると同時に魔獣や動物達が城に突撃を開始した。
これを城の一部が崩れた事により、ようやく使えるようになった『水鏡』を何枚も出し、外の光景を城の中心から見えるようにした。

あえて技の名前を付けるならば、『遠隔鏡えんかくきょう』だろうか?
まあ、私とフィーナの目の前には1枚の『水鏡』しかないものの、外の光景を見るために何枚もの『水鏡』を使用しているので、『遠隔鏡』といえるか少し怪しいけど。

結局のところ、何が言いたいかというと私達は城の中心と言える5階の中央部分に居て、そこから遠くの光景を見ることが出来るということだ。
この城は最上階が10階であり、本来であれば10階で待ち受けたほうが、それまでの道のりに罠を仕掛ける事で魔獣達を減らせるものの、5階に私達が陣取っているのには理由がある。

「ローニャ様。そろそろ先頭がここに来ますよ」

そうフィーナに声を掛けられて、思考に沈んでいた意識を引き上げる。
私達が居るのは、城の5階部分の中でも唯一上層階に行く階段がある場所へと続く道の途中であり、そこは私が広く作り替えている。

その他にも、魔獣が侵入した1階からここまでには相当な量の罠を仕掛けたし、城も魔獣が疲れるように迷路にしておいた部分もあるのに、侵入してからここに来るまでに10分も掛かっていない。
つまり、魔獣は確実に私達を狙っていて、下手をすれば、あの土魔法を使う主が指揮を取っている可能性があるということ。

それならば、やることは1つ。

「フィーナ。元々は5階ここから10階まで罠を魔獣達に仕掛けながら進む予定だったけど、ここである程度削ってから進みましょう」

「それは魔獣の到着が早すぎるからですか?」

「ええ、あの虎の魔獣を殺したけど、もうここが他の主の縄張りになったのか、それとも虎の魔獣を殺しきれていなかったのかは分からないけど、ここまで早いと道を知ってる私達よりも早く10階に辿り着かれる可能性もあるから、ある程度はここで削りたいの」

「なるなど、確かにそれなら私がここで粘りますから、ローニャ様は先に10階に向かわれて下さい」

「え、でもそれじゃあ作戦が」

「大丈夫です。私の身体強化魔法でもローニャ様の氷魔法の代わりは出来ますから。それとも私には任せられませんか?」
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。

BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。 辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん?? 私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?

お兄様、冷血貴公子じゃなかったんですか?~7歳から始める第二の聖女人生~

みつまめ つぼみ
ファンタジー
 17歳で偽りの聖女として処刑された記憶を持つ7歳の女の子が、今度こそ世界を救うためにエルメーテ公爵家に引き取られて人生をやり直します。  記憶では冷血貴公子と呼ばれていた公爵令息は、義妹である主人公一筋。  そんな義兄に戸惑いながらも甘える日々。 「お兄様? シスコンもほどほどにしてくださいね?」  恋愛ポンコツと冷血貴公子の、コミカルでシリアスな救世物語開幕!

【完結】契約結婚は円満に終了しました ~勘違い令嬢はお花屋さんを始めたい~

九條葉月
ファンタジー
【ファンタジー1位獲得!】 【HOTランキング1位獲得!】 とある公爵との契約結婚を無事に終えたシャーロットは、夢だったお花屋さんを始めるための準備に取りかかる。 花を包むビニールがなければ似たような素材を求めてダンジョンに潜り、吸水スポンジ代わりにスライムを捕まえたり……。そうして準備を進めているのに、なぜか店の実態はお花屋さんからかけ離れていって――?

白い結婚を言い渡されたお飾り妻ですが、ダンジョン攻略に励んでいます

時岡継美
ファンタジー
 初夜に旦那様から「白い結婚」を言い渡され、お飾り妻としての生活が始まったヴィクトリアのライフワークはなんとダンジョンの攻略だった。  侯爵夫人として最低限の仕事をする傍ら、旦那様にも使用人たちにも内緒でダンジョンのラスボス戦に向けて準備を進めている。  しかし実は旦那様にも何やら秘密があるようで……?  他サイトでは「お飾り妻の趣味はダンジョン攻略です」のタイトルで公開している作品を加筆修正しております。  誤字脱字報告ありがとうございます!

【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます

腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった! 私が死ぬまでには完結させます。 追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。 追記2:ひとまず完結しました!

夫に顧みられない王妃は、人間をやめることにしました~もふもふ自由なセカンドライフを謳歌するつもりだったのに、何故かペットにされています!~

狭山ひびき
恋愛
もう耐えられない! 隣国から嫁いで五年。一度も国王である夫から関心を示されず白い結婚を続けていた王妃フィリエルはついに決断した。 わたし、もう王妃やめる! 政略結婚だから、ある程度の覚悟はしていた。けれども幼い日に淡い恋心を抱いて以来、ずっと片思いをしていた相手から冷たくされる日々に、フィリエルの心はもう限界に達していた。政略結婚である以上、王妃の意思で離婚はできない。しかしもうこれ以上、好きな人に無視される日々は送りたくないのだ。 離婚できないなら人間をやめるわ! 王妃で、そして隣国の王女であるフィリエルは、この先生きていてもきっと幸せにはなれないだろう。生まれた時から政治の駒。それがフィリエルの人生だ。ならばそんな「人生」を捨てて、人間以外として生きたほうがましだと、フィリエルは思った。 これからは自由気ままな「猫生」を送るのよ! フィリエルは少し前に知り合いになった、「廃墟の塔の魔女」に頼み込み、猫の姿に変えてもらう。 よし!楽しいセカンドラウフのはじまりよ!――のはずが、何故か夫(国王)に拾われ、ペットにされてしまって……。 「ふふ、君はふわふわで可愛いなぁ」 やめてえ!そんなところ撫でないで~! 夫(人間)妻(猫)の奇妙な共同生活がはじまる――

最強令嬢とは、1%のひらめきと99%の努力である

megane-san
ファンタジー
私クロエは、生まれてすぐに傷を負った母に抱かれてブラウン辺境伯城に転移しましたが、母はそのまま亡くなり、辺境伯夫妻の養子として育てていただきました。3歳になる頃には闇と光魔法を発現し、さらに暗黒魔法と膨大な魔力まで持っている事が分かりました。そしてなんと私、前世の記憶まで思い出し、前世の知識で辺境伯領はかなり大儲けしてしまいました。私の力は陰謀を企てる者達に狙われましたが、必〇仕事人バリの方々のおかげで悪者は一層され、無事に修行を共にした兄弟子と婚姻することが出来ました。……が、なんと私、魔王に任命されてしまい……。そんな波乱万丈に日々を送る私のお話です。

処理中です...