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3章前半 『エンドシート学園』編
88話
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(フィーナがペアの子と何処かに行ったということは、これ以降の説明等はペアの子に聞くしかないか)
フィーナが居なくなってから、そう考えた私はペアの子を見て言った。
「それじゃあ、色々と説明をしてもらうのは、あなたに任せるとして、とりあえずあなたの魔法がどんな物が見せてもらいましょうか。魔法を使ってもいい訓練場とかはないの?」
「いえ、あります。ですが、今は訓練場を使わないほうがいいと思いますけど」
「なんで?」
「えっと、明日から一週間に及ぶ、月に1度の『序列部屋争奪戦』が始まりますから、あまり手の内を見せないほうが」
「『序列部屋争奪戦』?」
私は新しく出て来た知らない単語に首をひねった。
その様子を見て、私の子は説明しだした。
「『序列部屋争奪戦』とは文字通りに序列部屋、特に上の序列の部屋を取り合う試験の様な物です。
試験内容はお互いの序列部屋を賭けた二対二の模擬戦で、勝ったほうが相手の序列に応じた規定のポイントを獲得出来ます。
ポイントは序列部屋それぞれの番号に応じて元々持っている分を基礎として、ポイントが高ければ高い程に良い番号の序列に着くことができますが、模擬戦の勝敗によってポイントは増減しますから、序列が落ちることももちろんあります。
この『序列部屋争奪戦』の最大の注意点としては、一週間の内に最低でも7戦しなければならないことと、序列が下の者に挑まれた場合は1日一戦は必ず受けなければならないことてすね因みに模擬戦の申込みは、その日の消灯時間の30分前、つまり9時半になっています」
「なるほど、つまり模擬戦で勝つために魔法は出来るだけ隠しておいたほうがいいと。それなら、模擬戦をする場所を見る事はできる?」
「はい、模擬戦を行う場所が、訓練場と同じ場所ですので、見ることが出来ますが、5つある訓練場はそれぞれ地形が違いますから、見てもあまり意味はありませんけど」
「そう。それなら、訓練場の地形を教えてくれる?」
「はい、分かりました。ただ、その前にフロービス様の『序列部屋』へ行きませんか?『序列部屋』の鍵を受付で貰わなければ、部屋に入れませんので」
「受付?そんな所がこの城にあるの?」
「はい。正確に言えば、城に入る前の門に受付があります」
私は私のペアの子の話を聞いて、悩んでいた。
そもそも今は城に居て、学園長にここまで無理矢理連れて来られたので、ここが何階なのか知らない。
それはつまり、城の1階まで降りるのにどれだけ時間が掛かるのか分からないということ。
それなのに、私は『エンドシート学園』の事を何も知らない為に、とりあえず『序列部屋』の鍵を取りに行って、その後でここの階に用事が出来た場合は無駄足を踏んだことになる。
それなら、もう少し情報収集をしてから鍵を取りに行っても、良いのでは?
そんな事を私が考えていると、私のペアの子が言った。
「あの、そろそろ鍵を取りに向かわなければ、受付が閉まってしまうので、今日のフロービスの泊まる部屋が無くなってしまうのですが」
「それなら、すぐ行こう」
そう言って、私のペアの子を急かし、急いで受付に向かった。
フィーナが居なくなってから、そう考えた私はペアの子を見て言った。
「それじゃあ、色々と説明をしてもらうのは、あなたに任せるとして、とりあえずあなたの魔法がどんな物が見せてもらいましょうか。魔法を使ってもいい訓練場とかはないの?」
「いえ、あります。ですが、今は訓練場を使わないほうがいいと思いますけど」
「なんで?」
「えっと、明日から一週間に及ぶ、月に1度の『序列部屋争奪戦』が始まりますから、あまり手の内を見せないほうが」
「『序列部屋争奪戦』?」
私は新しく出て来た知らない単語に首をひねった。
その様子を見て、私の子は説明しだした。
「『序列部屋争奪戦』とは文字通りに序列部屋、特に上の序列の部屋を取り合う試験の様な物です。
試験内容はお互いの序列部屋を賭けた二対二の模擬戦で、勝ったほうが相手の序列に応じた規定のポイントを獲得出来ます。
ポイントは序列部屋それぞれの番号に応じて元々持っている分を基礎として、ポイントが高ければ高い程に良い番号の序列に着くことができますが、模擬戦の勝敗によってポイントは増減しますから、序列が落ちることももちろんあります。
この『序列部屋争奪戦』の最大の注意点としては、一週間の内に最低でも7戦しなければならないことと、序列が下の者に挑まれた場合は1日一戦は必ず受けなければならないことてすね因みに模擬戦の申込みは、その日の消灯時間の30分前、つまり9時半になっています」
「なるほど、つまり模擬戦で勝つために魔法は出来るだけ隠しておいたほうがいいと。それなら、模擬戦をする場所を見る事はできる?」
「はい、模擬戦を行う場所が、訓練場と同じ場所ですので、見ることが出来ますが、5つある訓練場はそれぞれ地形が違いますから、見てもあまり意味はありませんけど」
「そう。それなら、訓練場の地形を教えてくれる?」
「はい、分かりました。ただ、その前にフロービス様の『序列部屋』へ行きませんか?『序列部屋』の鍵を受付で貰わなければ、部屋に入れませんので」
「受付?そんな所がこの城にあるの?」
「はい。正確に言えば、城に入る前の門に受付があります」
私は私のペアの子の話を聞いて、悩んでいた。
そもそも今は城に居て、学園長にここまで無理矢理連れて来られたので、ここが何階なのか知らない。
それはつまり、城の1階まで降りるのにどれだけ時間が掛かるのか分からないということ。
それなのに、私は『エンドシート学園』の事を何も知らない為に、とりあえず『序列部屋』の鍵を取りに行って、その後でここの階に用事が出来た場合は無駄足を踏んだことになる。
それなら、もう少し情報収集をしてから鍵を取りに行っても、良いのでは?
そんな事を私が考えていると、私のペアの子が言った。
「あの、そろそろ鍵を取りに向かわなければ、受付が閉まってしまうので、今日のフロービスの泊まる部屋が無くなってしまうのですが」
「それなら、すぐ行こう」
そう言って、私のペアの子を急かし、急いで受付に向かった。
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