【本編完結】魔眼持ちの伯爵令嬢〜2度目のチャンスは好きにやる〜

ロシキ

文字の大きさ
182 / 188
番外編 『王国学園』編

36話

しおりを挟む
アリアの家がある場所は、一般的な平民が住む区画の1つではあるものの、平民が住む区画の中では多少治安が悪い区画だった。
まあ、平民が住む区画の中には、無法地帯となっている場所も聞くので、多少治安が悪いで済んでいるだけ、アリアの家族はマシだろう。

アリアの家に着くと、アリアの家の前には馬車を止めるところが無かったので、御者には少し離れた場所に馬車を止めさせて、歩いてアリアの家に向かった。

しかし、歩いていると周囲の視線を集めてしまい、私は若干顔を顰めてしまった。

まあ、魔眼所持者が3人、その内1人は騎士で、更に1人は明らかに金持ちだという服装であり、騎士に守られている人間は周りの視線を集めてしまうのは無理もない。
無理もないが、それが心地良いかと聞かれれば、いいえと答えるしかないので、早く帰りたいのが本音である。

そんな本音を隠していると、アリアの家に着いた。
そういえば、アリアの家族構成や何階に住んでいるのかを聞いていなかったなと思い返していると、誰かがこちらに走って来た。

それに反応してフィーナが剣に手を掛けたが、アリアが走って来た人を見て叫んだ。

「お母さん!!」

それを聞いた私は、フィーナに剣から手を離す様に指示を出した。
その間に、アリアと走って来た女は抱き合っていた。

暫く抱き合っていた2人だったが、アリアに抱き着いた方の女が目を開けた際に、私と目があった。
それにより、女は体をビクリと反応させた後、すぐにアリアから体を離して、アリアと私達の間に立った。

「だ、誰ですか、貴方達!!」

「お、お母さん!!この方はー「アリア、少し黙ってなさい」は、はい!!」

私にキャンキャンと叫んだ女に、アリアが私達の事を説明しようとしたので、黙らせた。
例え、アリアがバラしたとしても、間接的に名乗ってしまえば、この場に長く居ることは難しくなる。

まあ、元々長く居るつもりはないものの、フィーナの負担を増やすのは得策じゃない。
なので、私は正体は明かさず、アリアに早く用事を済ませるように言った。

「アリア、早く用事を済ませなさい。ここに長く居ると無駄な茶々が入りかねないわ」

「え、あ、はい!!」

私がアリアに告げた言葉を聞いて、女は顔色を変えた。
おそらく、攫われるとでも思ってるのだろう。
まあ、攫いはしないものの、似たようなものではある。

そんな私達に女は鋭い目を向けていたが、アリアが耳元で何かを話す毎に顔が真っ青になって行った。
それを見て、これは言われそうだと思ったので、なにか言われるよりも先に忠告した。

「私は目立ちたくないの。この意味、分かるわよね?」

私の忠告に女は、高速で首を縦に振った。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。

BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。 辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん?? 私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?

お兄様、冷血貴公子じゃなかったんですか?~7歳から始める第二の聖女人生~

みつまめ つぼみ
ファンタジー
 17歳で偽りの聖女として処刑された記憶を持つ7歳の女の子が、今度こそ世界を救うためにエルメーテ公爵家に引き取られて人生をやり直します。  記憶では冷血貴公子と呼ばれていた公爵令息は、義妹である主人公一筋。  そんな義兄に戸惑いながらも甘える日々。 「お兄様? シスコンもほどほどにしてくださいね?」  恋愛ポンコツと冷血貴公子の、コミカルでシリアスな救世物語開幕!

積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!

ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。 悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。

【完結】契約結婚は円満に終了しました ~勘違い令嬢はお花屋さんを始めたい~

九條葉月
ファンタジー
【ファンタジー1位獲得!】 【HOTランキング1位獲得!】 とある公爵との契約結婚を無事に終えたシャーロットは、夢だったお花屋さんを始めるための準備に取りかかる。 花を包むビニールがなければ似たような素材を求めてダンジョンに潜り、吸水スポンジ代わりにスライムを捕まえたり……。そうして準備を進めているのに、なぜか店の実態はお花屋さんからかけ離れていって――?

白い結婚を言い渡されたお飾り妻ですが、ダンジョン攻略に励んでいます

時岡継美
ファンタジー
 初夜に旦那様から「白い結婚」を言い渡され、お飾り妻としての生活が始まったヴィクトリアのライフワークはなんとダンジョンの攻略だった。  侯爵夫人として最低限の仕事をする傍ら、旦那様にも使用人たちにも内緒でダンジョンのラスボス戦に向けて準備を進めている。  しかし実は旦那様にも何やら秘密があるようで……?  他サイトでは「お飾り妻の趣味はダンジョン攻略です」のタイトルで公開している作品を加筆修正しております。  誤字脱字報告ありがとうございます!

【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます

腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった! 私が死ぬまでには完結させます。 追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。 追記2:ひとまず完結しました!

最強令嬢とは、1%のひらめきと99%の努力である

megane-san
ファンタジー
私クロエは、生まれてすぐに傷を負った母に抱かれてブラウン辺境伯城に転移しましたが、母はそのまま亡くなり、辺境伯夫妻の養子として育てていただきました。3歳になる頃には闇と光魔法を発現し、さらに暗黒魔法と膨大な魔力まで持っている事が分かりました。そしてなんと私、前世の記憶まで思い出し、前世の知識で辺境伯領はかなり大儲けしてしまいました。私の力は陰謀を企てる者達に狙われましたが、必〇仕事人バリの方々のおかげで悪者は一層され、無事に修行を共にした兄弟子と婚姻することが出来ました。……が、なんと私、魔王に任命されてしまい……。そんな波乱万丈に日々を送る私のお話です。

もしかして私ってヒロイン?ざまぁなんてごめんです

もきち
ファンタジー
私は男に肩を抱かれ、真横で婚約破棄を言い渡す瞬間に立ち会っている。 この位置って…もしかして私ってヒロインの位置じゃない?え、やだやだ。だってこの場合のヒロインって最終的にはざまぁされるんでしょうぉぉぉぉぉ 知らない間にヒロインになっていたアリアナ・カビラ しがない男爵の末娘だったアリアナがなぜ?

処理中です...