【本編完結】魔眼持ちの伯爵令嬢〜2度目のチャンスは好きにやる〜

ロシキ

文字の大きさ
183 / 188
番外編 『王国学園』編

37話

しおりを挟む
女が首を縦に振ってからは、アリアの家に招かれた。
まあ、目立ちたくなかったので、「部屋に入れてくれる?」と言って、ゴリ押しした感じはあったので、後で詫び金くらいは出そうと思う。

そんな事を考えつつ、出された粗茶を飲んでいると、外からドタバタとした音が聞こえて来たので、誰かが上に上がってきているのが理解出来た。

因みに、ここは4階建ての建物の4階である。
平民の建物は下の階程高いので、この建物の中では、アリアとその家族が住んでいる部屋が一番安い事になる。

そんな部屋に上がってきている人間が居る事を察し、フィーナはいつでも剣を抜けるように軽く構え、私もいつでも魔法を発動出来るようにした。

その準備が終わった所で部屋の扉が開いた。

「アリア!!大丈夫か!?」

「お父さん!!」

部屋の扉が開き、部屋に入って来た男はアリアの無事な様子を見て泣き出しそうな顔をしながら、アリアに抱き着いた。
先程も見たような光景に、「またか」と心の中で思っていると、男に続いて女の子が2人と、男の子が1人部屋に入って来た。

その女の子は「お姉ちゃん」と涙ぐんでおり、男の子は「アリア」と言った。
それを聞き、フィーナは剣を抜き、私は威圧するために部屋の中を若干凍り付かせた。

「アリア、この男は?」

「お、幼馴染です」

「そう、それなら、さっさと部屋から出て行きなさい」

無秩序に部屋を凍り付かせた氷を、男の方に迫らせ、さっさと部屋から出ることを促した。
しかし、先程までアリアに抱き着いていた男が、私に怒鳴り付けてきた。

「な!?何を言ってるんだ!!ガイ君は私達に取って家族も同然だ!!そんなガイ君を、訳の分からないお前に言われて追い出すわけないだろう!!

それに家で魔法を使い、剣まで抜いて、ただで帰れるつもりなのか!?これから衛兵を呼ばせてもらう!!」

「お父さん!?駄目だよ!!相手はお貴族様だよ!?」

「っ!?え、お、お貴族、様?」

無駄に叫んでいた男が、アリアの悲鳴のような叫び声により止まったので、私は自己紹介をした。

「私はフロービス伯爵家当主、ローニャ・フロービスで、こっちの騎士は私の護衛で騎士爵を賜る予定のフィーナ。

私は他人に名前で呼ばれるのは不快だから、お貴族と呼びなさい。アリアはフロービス様で良いわ」

「た、大変な失礼を!!誠に申し訳ありませんでした!!」

「そうね、アリアの家族で無いなら無礼討ちしている所だから気を付けなさい」

「ははぁ!!」

男は私の目の前で床に頭を擦り付けて、私に詫びてきた。
それを見てから、アリアの幼馴染だといつ男が外に出ていないので私の魔法は解除せずに、フィーナには剣を収めさせた。

それからアリアに顔を向けて質問した。

「それでアリア、話は終わったの?」

「え、いえ、もう少しだけ時間を下さい」

「そう、それなら早く済ませない。それと何か持って行きたい物があるなら、それも持っておきなさい」

「は、はい!!」

アリアは私の言葉を聞いて、家族に急いで事情を説明しだした。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。

BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。 辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん?? 私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?

お兄様、冷血貴公子じゃなかったんですか?~7歳から始める第二の聖女人生~

みつまめ つぼみ
ファンタジー
 17歳で偽りの聖女として処刑された記憶を持つ7歳の女の子が、今度こそ世界を救うためにエルメーテ公爵家に引き取られて人生をやり直します。  記憶では冷血貴公子と呼ばれていた公爵令息は、義妹である主人公一筋。  そんな義兄に戸惑いながらも甘える日々。 「お兄様? シスコンもほどほどにしてくださいね?」  恋愛ポンコツと冷血貴公子の、コミカルでシリアスな救世物語開幕!

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!

ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。 悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。

【完結】契約結婚は円満に終了しました ~勘違い令嬢はお花屋さんを始めたい~

九條葉月
ファンタジー
【ファンタジー1位獲得!】 【HOTランキング1位獲得!】 とある公爵との契約結婚を無事に終えたシャーロットは、夢だったお花屋さんを始めるための準備に取りかかる。 花を包むビニールがなければ似たような素材を求めてダンジョンに潜り、吸水スポンジ代わりにスライムを捕まえたり……。そうして準備を進めているのに、なぜか店の実態はお花屋さんからかけ離れていって――?

白い結婚を言い渡されたお飾り妻ですが、ダンジョン攻略に励んでいます

時岡継美
ファンタジー
 初夜に旦那様から「白い結婚」を言い渡され、お飾り妻としての生活が始まったヴィクトリアのライフワークはなんとダンジョンの攻略だった。  侯爵夫人として最低限の仕事をする傍ら、旦那様にも使用人たちにも内緒でダンジョンのラスボス戦に向けて準備を進めている。  しかし実は旦那様にも何やら秘密があるようで……?  他サイトでは「お飾り妻の趣味はダンジョン攻略です」のタイトルで公開している作品を加筆修正しております。  誤字脱字報告ありがとうございます!

【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます

腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった! 私が死ぬまでには完結させます。 追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。 追記2:ひとまず完結しました!

処理中です...