黒色の令嬢と金色の側近

ロシキ

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1章 令嬢の決闘

4話 馬鹿な『異能者』

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「偽物の最強とその従者のくせに、往生際が悪いぞ!!さっさとアリスを虐めたと認めろ!!」

馬鹿の側近(1)であり、壇上に上がり馬鹿と共に私を責めていた人間、つまりは側近の一人である男がそう叫んだ。
男の名はアレクセイ・フェルドレイ、フェルドレイ伯爵家の現当主であり現騎士団長が愛人に産ませた子供だ。

因みにこの国は意外と貞操概念が固く、世継ぎが必要な貴族でさえ第二夫人を娶るのは嫌煙され、精々きちんとヤルことをやっていて3年間子供が生まれなかったら娶る事が許されるくらいだ。
そのために本来ならば、貴族当主とはいえ愛人もいないのだが、妻に頭を下げて許しを得れれば一応1人くらいなら黙認される事はある。
まあ、そのせいで商売女に手を出して、そのまま娼婦に入れ込んで破産する貴族家が居るけど。

少し話がそれたが、そんな事情から例え愛人の子供でも相手の貴族には認知されず、平民として生きるしかないのだが、アレクセイは偶々『異能者』となってしまった為にフェルドレイ家に引き取られた男だ。
流石に現フェルドレイ夫人が元々侯爵家だったことと、フェルドレイ夫人が生んだ子供が男児であり愛人の子であるアレクセイよりも年上だった事もあり嫡男はフェルドレイ夫人の子供らしいけど。

ただアレクセイは『異能者』なので、遊ばせておくのも勿体ないので、馬鹿の護衛兼側近として使われている訳だ。

そんなアレクセイが私とニードレッドを指さして叫んだ。
彼が叫んだ『偽物の最強とその従者』というのは馬鹿の側近であるアレクセイだけが言っている事で、以前から他人に決められた『異能者』の強さの順位を気に入っていなかった故の妄言だ。

まあ、その順位は『異能』の能力や戦闘のセンス、更には実際の戦闘等を加味して出されたかなり正確な『異能者』の順位なので、アレクセイが言っている事は妄言だと言える。

因みにこの順位はエリステン王国だけでなく、全ての国の『異能者』の順位でありトップ2は私とニードレッド、エリステン王国の3番手の『異能者』が6位、アレクセイは64人確認されている『異能者』の中で45位である。
この順位はかなり正確な物で、実際に戦闘になった場合に順位をひっくり返せるのは自身の前後の順位のみと言われているので、ニードレッド相手には全戦全勝中の私は最強と言っていいはずである。

かなり話がそれてしまったが、私が色々と考えている間も妄言を吐き散らし続けている馬鹿の側近を特に何も考えないで見つめ続けていると馬鹿の側近(1)は顔を赤くして震え、突然私達に手を向けてきた。

「その馬鹿にした目で私を見るな!!」

そう言って私達に『異能』で攻撃してきた。
馬鹿の側近(1)の『異能』は剣を召喚し、その剣を遠隔でも操れるという物。
これが剣を複数本召喚出来たり、剣が通常の剣よりも強かったり、操れる範囲が広かったりすれば強い『異能』と言えるだろう。

でも馬鹿の側近(1)の『異能』は召喚できる剣は二本のみで、剣も精々国に卸される剣と同程度かそれよりも下、操れる範囲は自身から約150m程のみ。
これならば自身の『異能』をよく理解し、『異能』を使いこなしている非戦闘型の『異能者』の方が強いし、実際順位も『異能者』の内大体半分居る非戦闘型の『異能者』の何人かに抜かされている。

因みに非戦闘型の『異能者』とは『異能』が直接的な戦闘には向かない物で、一応自衛が出来る程度の戦闘力は『異能』の工夫の仕方次第では得ることができるが、大半の非戦闘型の『異能者』は何処かの国で文官として過ごしている事が多いだろう。

思考が別の所に行ってしまっていたけど、要するに馬鹿の側近(1)は私達に剣を飛ばしてきたのだ。
その光景に会場では悲鳴が上がるが、私は即座に『異能』を発動させ、馬鹿の側近(1)を『異能』での攻撃を塗り潰した。

「な、なに!?」

私は馬鹿の側近(1)が驚いている間に、馬鹿の側近(1)を『異能』をもって殺した。
国王陛下がこの場に到着するのが、15分以内なのは確定しているのだから、殺したままで問題はない。

そもそも公爵令嬢であり、大変貴重な『異能者』のトップを殺そうとした時点で、例え『異能者』でも投獄は確定。
それによって馬鹿の側近からも外され、恐らく国有奴隷化か処刑の二択だろう。
なにせ、要人を自身の感情で殺そうとした『異能者』など、ただ危険な力と思考を持っている危険人物になるのだから。

さて、まずは1人目
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