黒色の令嬢と金色の側近

ロシキ

文字の大きさ
12 / 17
1章 令嬢の決闘

12話 翌日

しおりを挟む
深夜に侵入者があってからは屋敷は慌ただしくなり、私は使用人達に貴族街(主に平民達が用事がない限り来ないので、そう呼ばれている)の衛兵達を呼ばせた。

その衛兵達が来るまでの間に私とニードレッドの『異能』を使って侵入者達を拷問し、目的と依頼主を吐かせた。
その後は侵入者達に私の『異能』で拷問したという事実を塗り潰して無くさせて衛兵達に引き渡した。

そして、判明した侵入者達の目的はニードレッドか私の確保、並びにノーザス公爵家の当主印を盗む事。

当主印とはその印を所持している事自体が、その家の当主である事の条件の1つなので、依頼主は私を当主から追い落とそうとしたのだろう。
因みにゴミがこの屋敷に居た時にも当主印をゴミには渡さなかったが、ゴミはそもそも当主印を知らなかったらしく何も問題なかった。

しかし、依頼主は少し厄介だった。
依頼主は馬鹿を溺愛している現王妃エリストール・エリステン。
相手は王家なので私が『異能』でどのように相手の居場所を探知しているのかを知っている。

私の場合は単純に不可視化されている『異能』の膜のような物に触れなければ良いだけで、更には私が屋敷では空中を通り過ぎる鳥などを探知しない為に地面にしかその膜のような物を設置していない事を知っているために侵入者の数を見誤った。

それは侵入者に気がついていて、更に目視で侵入者の数がおかしい事に気がつけたからなんとかなった。
でもそれが無かったら不味かっただろう。
なので決闘が終わるまでは、特に気を引き締めないといけない。

更に現王妃はノーザス公爵家よりは劣るもののある程度の影響力を持ったモーテクス公爵家が出身である事を考えると、モーテスク公爵家の関与も考えなければならない。

現在のノーザス公爵家は筆頭公爵家であり、私とニードレッドが居る限りは問題ないと思うが、流石に王家とモーテクス公爵家の2家を同時に相手取るのは、多少なりとも他に隙を見せてしまうので得策ではない。

そのため、どうするかを考えていると国王陛下から使者が来た。
その使者の話を要約すると『決闘の件で話があるので、明日中に城に顔を出してほしい』という事だった。

私は使者に『承知しました』と答え、使者が屋敷を出るまでは笑顔を浮かべていたが、使者が馬車に乗り屋敷の敷地外に出たことを確認すると、屋敷の中に入り古参の中でも、使用人達を纏める立場の者達を呼び集めた。

集まったのは私とニードレッド、更に主人の意に従って屋敷を管理する執事長と侍女長だ。
細かく分けるならば、まだ使用人達を纏める立場の人間は居るものの、今この場では4人で良い。

「集まってくれてありがとう。昨日から私は今までは曖昧にしていたノーザス公爵家の当主が誰かを明確にし、ノーザス公爵家の当主として動くと正式に宣言をしているから、みんなもこれからそのつもりで力を貸してちょうだい」

「「「承知しました、ローザ様」」」

「まずは屋敷の維持と決闘の事に関する事からしていこう。最初に使用人達の減りと屋敷を維持する為に必要な使用人達の人数を教えて」

「はい、まず使用人達の減り具合ですが、使用人達の中でも古参と言える者達は、あのゴミがクビにした者以外の15名全員が残りました。今はクビにされた者も探しつつ、見つければ声を掛けようと思っています。

屋敷を維持する為に必要な人数ですが、最低でも50名、ノーザス公爵家の侮らせない為には100名以上は必要かと思います」

「そう。それならば給金を高めに設定して、すぐに50名の使用人達を追加で揃えてちょうだい。人数の細かい配分と誰を雇うかはセルバ(執事長)とクレス(侍女長)の2人に任せるわ。

それと古参の使用人達も戻りたい者が居れば給金を高めにして、戻れる様にしておいて」

「「承知しました、ローザ様」」

「次に決闘に関してよ。まず、私は昨晩のパーティーで馬鹿とゴミと愛人の子供にノーザス公爵家の名誉を賭けて決闘を挑んだわ。ここまで昨日の内に説明して居たけど、昨晩の内に更に面倒な事態になったわ」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある

柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった 王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。 リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。 「わかりました。あなたには、がっかりです」 微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。

はじめまして、私の知らない婚約者様

有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。 見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。 けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。 ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。 けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。 この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。 悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに? ※他サイトにも掲載しています。

大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!

古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。 その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。 『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』 昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。 領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。 一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――

物置部屋に追いやられた伯爵令嬢ですが、公爵様に見初められて人生逆転しました〜妹の引き立て役だったのに、今では社交界の花と呼ばれています〜

丸顔ちゃん。
恋愛
伯爵家の令嬢セレナは、実母の死後、継母と義妹に虐げられて育った。 与えられた部屋は使用人以下の物置、食事は残飯、服はボロ。 専属侍女も与えられず、家の運営や帳簿管理まで押し付けられ、 失敗すれば鞭打ち――それが彼女の日常だった。 そんなある日、世間体のためだけに同行させられた夜会で、 セレナは公爵家の跡取りレオンと出会う。 「あなたの瞳は、こんな場所に閉じ込めていいものではない」 彼はセレナの知性と静かな強さに一瞬で心を奪われ、 彼女の境遇を知ると激怒し、家族の前で堂々と求婚する。 嫁ぎ先の公爵家で、セレナは初めて“人として扱われ”、 広い部屋、美味しい食事、優しい侍女たちに囲まれ、 独学で身につけた知識を活かして家の運営でも大活躍。 栄養と愛情を取り戻したセレナは、 誰もが振り返るほどの美しさを開花させ、 社交界で注目される存在となる。 一方、セレナを失った伯爵家は、 彼女の能力なしでは立ち行かず、 ゆっくりと没落していくのだった――。 虐げられた令嬢が、公爵の愛と自分の才能で幸せを掴む逆転物語。

つまらない妃と呼ばれた日

柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。 舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。 さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。 リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。 ――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。

どうぞ添い遂げてください

あんど もあ
ファンタジー
スカーレット・クリムゾン侯爵令嬢は、王立学園の卒業パーティーで婚約もしていない王子から婚約破棄を宣言される。さらには、火山の噴火の生贄になるように命じられ……。 ちょっと残酷な要素があるのでR 15です。

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

処理中です...