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1章 第1部 追放と一人目
5.5話後編 早急な対応(国王視点)
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私がエリーシアにそう言った後は、ストレンスのことに対して箝口令をしき、急いで重鎮達とアイリスを城に連れ帰り、協議に入った。
その協議の間にもストレンス捜査隊の準備は凄まじいスピードで進んで行き、半日足らずでストレンス捜査隊が出来上がり、これから『転移玉』で送り出そうとした時に、周辺国から『通信』のアイテムにて連絡が入った。
それぞれの国から長ったらしく抗議文が来たが、要約すると『何故、魔法使いストレンスが消える自体になっているのか』という一文に出来た。
しかし、箝口令を敷いた上で1日立たずして連絡が来るとは驚いた。
流石に1日は稼げると踏んでいた為に、捜査隊を急いで出して『ストレンスが消えてしまったのは、ストレンスが邪魔な者達の暴走であり。我が国では既に全力でストレンスの捜索を行っている』という対面を取りたかったし、実際にそうだったのだ。
流石に半日で動かせる者達には限度があり、捜索隊の主力部隊は様々な調整もあり準備に7日はかかる予定だったが、他国に対するポーズは取れると踏んでいた。
連絡が来ている中だったが、捜査隊を送り出し、全力で捜査を開始しているというポーズ(実際に殆どありえないが、可能性がない事もないので城下にも兵士を出し全力で探しているが)を取れると思っていた。
だが、ここで問題が発生した。
ストレンスと大凡同じ場所に行けるように、ストレンスの兄にストレンスを飛ばした場所に飛ばせと牢屋の中で言った所、飛ばされた場所はラスター村があったが魔の森の外周付近ではなく、魔の森の中ほどだったのだ。
これはその周りにいた魔物達の強さを目安にした。
私は一応危険を考えて魔の森の中程の魔物相手にもいい勝負を出来る騎士達を、魔物討伐騎士団を中心に20名程選抜したのだが、保険として持たせていた『転移玉』で半日もせずに帰還した。
その騎士達の内、13名が死亡し4名が重症を負った。
この事実に私やカラオ、重鎮達はストレンスが飛ばされたのが深部辺りだと思ったが、それは否定された。
どうも負傷しなかった者達から見て、死亡したり重症を負った者達は魔物と敵対しても精々肉壁が務まるかどうかの者達だったらしい。
それを聞いて、私はすぐに王家の暗部にその者達の事を調べるように指示を出した所、その者達の経歴の魔物退治は全てストレンスの功績である事が判明した。
しかも、魔物討伐専門の騎士団だと言うのに、その騎士団に任せていた国に出現した魔物討伐、その全てはストレンスが一人で討伐していたと言うことが判明した。
それが毎回ストレンスの功績にならなかったのは、魔物が出現した地域にストレンスに指導という名目で同行した者が全て自分が行なったという報告をしていたからだ。
しかも、その騎士団を纏め仕事を回していたのが、ストレンスの父親である、あの元当主代理と繋がっていたのだから腹立たしい。
一応、公爵家の当主代理だったからある程度の地位に着けて、不正を行えない様に優秀な部下も着けていたというのに、その部下をいつの間にか殺していた。
しかも、殺した後にひっそりと買収した書記にさも部下が生きているかの様に報告書の提出等をさせ、部下の家族からバレない様に、死亡した場合の死亡金までもブラーディト家から出していた為に気がつけなかった。
そんな事情に私達が更に頭を痛めていると、今度は魔術師協会からクレームが入った。
要約すると『魔術師の適正が全くないアイリス王女に魔術師の適正が魔術師くらいはあると言う話を黙認していたのは、それが魔法使いであるストレンス殿の願いであるという話であり、同時にストレンス殿がアイリス王女は魔術を使えるように見せると確約していたからですが、婚約破棄とはどういう事ですか?』というものだ。
そもそも魔術とは魔法使いの魔法を技術によって再現した物なので、魔術師の殆どが加入している魔術師協会では魔法使いは崇める対象になる。
逆に魔術師を使えない者は殺される事は無いが、珍しいので魔術師達に実験の対象にされる。
もちろん、直接的に命の危険がある事はされないが、魔術師達に実験の対象にされた者は二度と日の目を見ることは無いのも事実なのだ。
具体的には何故魔術師が使えないのかを調べるために色々とされる。
例えば協会にある魔術全てを覚えさせて使える魔術がないかを探されたり、性格のせいで使えないのかと思われ薬などを使わずに性格を変えられたり、ずっと暗い部屋に閉じ込められて『魔術使えたら出してやる』と言われたりするのだ。
『非道では?』との声も上がる時があるが、この世界では魔物の驚異が強く、人間の勢力が保てているのは魔術師、ひいては魔術師協会のお陰なので、『魔術を使えない者を魔術師にすることが出来れば、現在魔術が使える者の更なる飛躍が望めるかもしれない実験をしているのだ』と言われれば、引き下がるしかない。
そのために平民などならば実験体になっても一時的に『非道だー!!実験をやめろー!!』という運動が起こるが、何処が魔物の襲われて街か村が無くなれば、そんな運動は消える。
逆に貴族達はそんな実験体になるくらいならばと、魔術を使えない子供が生まれた親は、まずは検査に来た者を買収し報告を少しだけ遅らせて貰い、その間に子供に毒杯を与え『魔術師協会から(実験体の)打診が来る前に、自身に魔術が使えないことを悔み、そのまま自害してしまった』と報告してくる。
たまに実際には毒杯を煽っていない状態で、子供が見つかることがあるが、その場合は魔術師協会に敵視され、他の貴族家からも遠ざけられるので大体は自害させる。
そんな中、王家に魔術が使えない子供が生まれたらどうなるか。
元々王家の子供は生まれるたびに大々的に発表され、魔術師適正検査の時も魔術師協会の重役がやってくる。
流石にそんな重役は買収できないので、魔術が使えない子供が生まれたら魔術師協会に向かう道すがらで自然に見える形で暗部に始末させるのだ。
だが、これにはある抜け道があり、その抜け道こそがアイリスが今まで生きていれたアイリスを守る盾だった。
しかし、その盾はアイリスが自ら捨ててしまった。
今はパーティーから2週間が経過し、やっと緊急の会議が終わり、アイリスに話をする時がやってきた。
恐らく、この話が終わるときにはアイリスは自身が行なった事に後悔し、懺悔するだろう。
その協議の間にもストレンス捜査隊の準備は凄まじいスピードで進んで行き、半日足らずでストレンス捜査隊が出来上がり、これから『転移玉』で送り出そうとした時に、周辺国から『通信』のアイテムにて連絡が入った。
それぞれの国から長ったらしく抗議文が来たが、要約すると『何故、魔法使いストレンスが消える自体になっているのか』という一文に出来た。
しかし、箝口令を敷いた上で1日立たずして連絡が来るとは驚いた。
流石に1日は稼げると踏んでいた為に、捜査隊を急いで出して『ストレンスが消えてしまったのは、ストレンスが邪魔な者達の暴走であり。我が国では既に全力でストレンスの捜索を行っている』という対面を取りたかったし、実際にそうだったのだ。
流石に半日で動かせる者達には限度があり、捜索隊の主力部隊は様々な調整もあり準備に7日はかかる予定だったが、他国に対するポーズは取れると踏んでいた。
連絡が来ている中だったが、捜査隊を送り出し、全力で捜査を開始しているというポーズ(実際に殆どありえないが、可能性がない事もないので城下にも兵士を出し全力で探しているが)を取れると思っていた。
だが、ここで問題が発生した。
ストレンスと大凡同じ場所に行けるように、ストレンスの兄にストレンスを飛ばした場所に飛ばせと牢屋の中で言った所、飛ばされた場所はラスター村があったが魔の森の外周付近ではなく、魔の森の中ほどだったのだ。
これはその周りにいた魔物達の強さを目安にした。
私は一応危険を考えて魔の森の中程の魔物相手にもいい勝負を出来る騎士達を、魔物討伐騎士団を中心に20名程選抜したのだが、保険として持たせていた『転移玉』で半日もせずに帰還した。
その騎士達の内、13名が死亡し4名が重症を負った。
この事実に私やカラオ、重鎮達はストレンスが飛ばされたのが深部辺りだと思ったが、それは否定された。
どうも負傷しなかった者達から見て、死亡したり重症を負った者達は魔物と敵対しても精々肉壁が務まるかどうかの者達だったらしい。
それを聞いて、私はすぐに王家の暗部にその者達の事を調べるように指示を出した所、その者達の経歴の魔物退治は全てストレンスの功績である事が判明した。
しかも、魔物討伐専門の騎士団だと言うのに、その騎士団に任せていた国に出現した魔物討伐、その全てはストレンスが一人で討伐していたと言うことが判明した。
それが毎回ストレンスの功績にならなかったのは、魔物が出現した地域にストレンスに指導という名目で同行した者が全て自分が行なったという報告をしていたからだ。
しかも、その騎士団を纏め仕事を回していたのが、ストレンスの父親である、あの元当主代理と繋がっていたのだから腹立たしい。
一応、公爵家の当主代理だったからある程度の地位に着けて、不正を行えない様に優秀な部下も着けていたというのに、その部下をいつの間にか殺していた。
しかも、殺した後にひっそりと買収した書記にさも部下が生きているかの様に報告書の提出等をさせ、部下の家族からバレない様に、死亡した場合の死亡金までもブラーディト家から出していた為に気がつけなかった。
そんな事情に私達が更に頭を痛めていると、今度は魔術師協会からクレームが入った。
要約すると『魔術師の適正が全くないアイリス王女に魔術師の適正が魔術師くらいはあると言う話を黙認していたのは、それが魔法使いであるストレンス殿の願いであるという話であり、同時にストレンス殿がアイリス王女は魔術を使えるように見せると確約していたからですが、婚約破棄とはどういう事ですか?』というものだ。
そもそも魔術とは魔法使いの魔法を技術によって再現した物なので、魔術師の殆どが加入している魔術師協会では魔法使いは崇める対象になる。
逆に魔術師を使えない者は殺される事は無いが、珍しいので魔術師達に実験の対象にされる。
もちろん、直接的に命の危険がある事はされないが、魔術師達に実験の対象にされた者は二度と日の目を見ることは無いのも事実なのだ。
具体的には何故魔術師が使えないのかを調べるために色々とされる。
例えば協会にある魔術全てを覚えさせて使える魔術がないかを探されたり、性格のせいで使えないのかと思われ薬などを使わずに性格を変えられたり、ずっと暗い部屋に閉じ込められて『魔術使えたら出してやる』と言われたりするのだ。
『非道では?』との声も上がる時があるが、この世界では魔物の驚異が強く、人間の勢力が保てているのは魔術師、ひいては魔術師協会のお陰なので、『魔術を使えない者を魔術師にすることが出来れば、現在魔術が使える者の更なる飛躍が望めるかもしれない実験をしているのだ』と言われれば、引き下がるしかない。
そのために平民などならば実験体になっても一時的に『非道だー!!実験をやめろー!!』という運動が起こるが、何処が魔物の襲われて街か村が無くなれば、そんな運動は消える。
逆に貴族達はそんな実験体になるくらいならばと、魔術を使えない子供が生まれた親は、まずは検査に来た者を買収し報告を少しだけ遅らせて貰い、その間に子供に毒杯を与え『魔術師協会から(実験体の)打診が来る前に、自身に魔術が使えないことを悔み、そのまま自害してしまった』と報告してくる。
たまに実際には毒杯を煽っていない状態で、子供が見つかることがあるが、その場合は魔術師協会に敵視され、他の貴族家からも遠ざけられるので大体は自害させる。
そんな中、王家に魔術が使えない子供が生まれたらどうなるか。
元々王家の子供は生まれるたびに大々的に発表され、魔術師適正検査の時も魔術師協会の重役がやってくる。
流石にそんな重役は買収できないので、魔術が使えない子供が生まれたら魔術師協会に向かう道すがらで自然に見える形で暗部に始末させるのだ。
だが、これにはある抜け道があり、その抜け道こそがアイリスが今まで生きていれたアイリスを守る盾だった。
しかし、その盾はアイリスが自ら捨ててしまった。
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